「ago」は「...前に」を意味する副詞ですが、時間的な過去を示す表現は他にも「before」「earlier」や期間を示す「for」「since」などがあります。今回はこれら「時間」とともに使う副詞や前置詞の意味と使い方、違いと使い分けを解説していきます。
「ago」は期間を表す語を前に置いて「(今から)...前に」という意味になります。 例えば、具体的な数字をおくと
もっと漠然とした過去を示すこともできます
となります。
で「3年前の今日」という表現もSNSなどでよく見かけます。
I saw John in Shibuya a week ago.
1週間前にジョンを渋谷で見かけた。
This hall was built more a decade ago.
このホールは10年以上前に建てられた。
My best friends passed away three years ago today.
3年前の今日、私の親友はこの世を去った。
「ago」の使い方のポイントまとめ ◯「過去形」でのみ使う(現在完了形、過去完了形は不可) ◯「ago」単体では使えない。数字や期間を表す語が必要 ◯「現在」を起点にして、過去に起きたことを述べる。(過去を起点にそれよりも過去のことを述べるのには使えない。その場合は「before」「earlier」を使う)
「before」も「以前」という意味で使えます。 副詞的に単体で使うことができます。 「ago」と違い具体的にどのくらい前か言う必要がなく、漠然に「前」を表すことができるので便利です。 「before」は「ago」のように前に数字を置いて使うことも可能ですが、具体的な数字を示す場合は「ago」の方がよく使われます。 「ago」は過去形でしか使えませんが、「before」は現在完了形や過去完了形でも使うことができます。例えば「以前会ったことがある」という文章を作るときは現在完了形と「before」を使います。
Why didn't you inform me about this before?
どうして前にこのこと知らせてくれなかったの?
I feel like I've seen you before.
以前に会ったことがある気がする。
My dad changed his job a year before because the previous company was about to go bankrupt.
父は一年前に仕事を変えた、なぜなら前の会社は破産寸前だったからだ。
この上の例文は「before」の代わりに「ago」でも可能。「ago」の方が一般的である
When I was in the United States, she said she had come to the United States a year before.
私が米国に滞在してた時、彼女は3年前に米国に来たと言った。
ここの最後の例文は、「過去」を起点に「過去」のことを述べています。 この用法は、「ago」にはありません。「before」と「earlier」のみです。 「私が米国に滞在してた時」は「過去」で、「彼女が米国に来た」のはその「過去」から3年前の「過去」です。ですから、「過去完了形」を使います。そしてこの「前」を示すときは「beofre」か「earlier」を使います。
「before」の使い方のポイントまとめ ◯「過去形」だけではなく「現在完了形」「過去完了形」でも使う ◯「before」は単体でも使える。 ◯「before」は単体で使う場合は「現在」が起点だが、数字を伴う場合は「過去」や「未来」を起点に過去のことを述べる ◯「beofre」は「ago」とは違い、前置詞や接続詞的な使い方もあるが「ago」との比較には向かないので今回は割愛する
「earlier」は「early」の比較級です。 「earlier」は「before」よりも近い過去を示して「以前」「先程」という意味になります。 「early」は「時間が早い」という意味なので、もし夕方に「earlier」と言ったら、その日の朝や午前中を示すことになります。数日前の指す場合は「before」を使うか、「a few days ago」「the other day」などと言う方がよいでしょう。 しかし「ten minutes earlier」というと☓「10分前」ではなく、「10分早く」という意味になってしまいます。 混乱を避けるために説明すると、 「earlier」は、「予定よりも早い」という意味もあり、朝や午前中などの早い時間以外も示すことができます。例えば、夜中の12時に待ち合わせ予定で友達が午後11時30分に来た場合は「My friend came earlier.」と言えます。午後11時30分は決して早い時間ではありませんが、予定より早い(earlier than planned)ので「earlier」を使用することができます。
I just called you earlier today too, but do you have time?
今日も先程電話したんですが、今時間ありますか。
Thank you for visiting me earlier.
先程はご足労ありがとうございました。
「earlier」の使い方のポイントまとめ ◯「earlier」は「過去形」「現在完了形」「過去完了形」でも使う ◯「earlier」は単体でも使える。「以前」と「予定よりも早く」という2つのニュアンスがある。数字を前に置くと「予定より早く」の意味になる。 ◯「earlier」は単体で使う場合は「現在」が起点だが、数字を伴う場合は「過去」や「未来」を起点に過去のことを述べる(「before」と同じ) ◯「earlier」には副詞以外に形容詞があるが「ago」との比較には不向きなので説明は割愛。
「ago」と「for」を混乱してしまう人がたまにいるようです。 「for」は「期間」を示すだけで、「...前」という意味はありません。 例えば、「10年間英語学習をしている」「2週間断食している」などある行為の継続している期間を示すだけです。 継続を示すので、現在完了形と一緒に使うことが多いです。現在形、過去形を使うこともあります。
I have been studying English for ten years.
10年間英語学習をしている。
I have been fasting for two weeks.
2週間断食している。
I had lived in America for three years.
3年間アメリカに住んでいたことがある。
「since」は、「...以来」という意味で、継続している事柄の起点を示します。 継続している事柄を示すので、「since」は現在完了形、過去完了形の文章のみで使います。現在形の文章では使えません。(現在形で「since」を使った場合は、「理由」を示す「since」ということになります。) 「10年間英語学習している」は言い方を変えれば「10年前から英語学習している」ということなので、 「for ten years」= 「since ten years ago」ということになります。 「since ten years ago」はクドいので、「for ten years」を使う方が一般的です。
I have been living in Japan since five years ago.
五年前から日本に住んでいます。
I have been living in Japan since 2013.
2013年から日本に住んでいる。
It is been five years since I came to Japan.
日本に来てから5年が経った。
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