「霧」を意味する英単語には「fog」「mist」「haze」の3つがあります。しかしこれらは微妙にそれぞれ意味が違い注意が必要なので詳しく解説していきます。形容詞形「foggy」「misty」「hazy」は「霧がかかった」以外にも意味と使い方があるので紹介していきます。
※音声付き例文がありますので、発音の確認にご活用ください。なお、音声はアメリカ英語になっております。
「fog」「mis」「haze」はどれも霧という意味で似ていますが、濃い順番に並べると、 fog > mist > haze になります。 厳密に和訳をすれば、
となります。 「fog(霧)」と「mist(もや)」は気象学用語ですが、「haze」は気象学用語ではありません。 気象学用語でもある「mist」は、「神のベール」を表し豊かさの象徴であり、文学的な表現としてもよく使われます。 日本語の「霧」と「もや」も、「地面や水面に接した空気中で水蒸気が凝結し無数の小さい水滴が浮遊し煙のように見える状態」を指す類義語ですが、違いは「濃さ」だけです。「fog」と「mist」にもそれが当てはまります。
「fog」は、「fog」「mist」「haze」の中で最も濃い霧を指します。 上の画像のように、「fog」は前がよく見えない程の濃い霧を指します。 しかし口語で使う「fog」は話者の感覚によるところが大きいので、厳密にどのくらい濃かったら「fog」と言うべきか、という判断は難しいところです。 ちなみに「濃い霧」は、
と言います。 ☓「deep fog」とは言わないので注意してください。 「fog」の形容詞は「foggy」で、「霧の多い、霧の立ちこめた」という意味です。 「foggy」を使ったイディオムには、「do not have the foggiest idea (of)...(...が全く分からない)」というフレーズがあります。
Thick fog has made driving more difficult.
濃い霧でより運転が困難になった。
It's foggy in San Francisco in the mornings.
サンフランシスコの朝は霧が多い。
I don't have the foggiest idea what she says.
彼女が言ってることが全く分からない。
「mist」は「fog」よりも薄い「霧」を表します。気象学用語的には「もや」になります。 「mist」は「スプレーの霧」という意味でも使われるので、水分を多く含んだ(watery)ニュアンスが強いです。 「霧を吹く」と動詞で言う場合は「spray」を使います。 「mist」は「神のベール」という意味もあり、豊かさの象徴でもあります。 「街が霧に包まれた」という表現には下記があります。
A mist lay over the town.
The town was enveloped in mist
The town was shrouded in mist.
「霧が晴れる」の英語表現は、
The mist cleared.
The mist lifted.
などがあります。 「mist」の形容詞は「misty」になります。 「misty」は「きりのかかった」という意味以外にも「目が涙にかすんだ」「記憶が曖昧な」という意味があります。
It's damp and misty in the rainy season in Japan.
日本の梅雨は湿っていてもやがかかっている。
My eye grew misty as I saw my father for the first time in ten years.
父に10年ぶり会って、目が涙でかすんだ。
Some people spray water on dog's face to stop them from barking.
犬が吠えるのを防ぐために顔に水をかける人もいる。
「haze」は、「fog」「mist」よりも薄い霧を指します。
などの形でよく使われます。
I couldn't see the top of the mountain through the haze.
霞がかっていて、山頂が見えなかった。
「haze」の形容詞は「hazy」になります。 「かすんだ、もやのかかった」という意味になります。 上の画像のように、もやにかすむ太陽の光は「hazy sunshine」と言います。 「hazy」は「考えがはっきりしない、記憶がぼんやりする」などの意味でも使うことができます。
I was so drunk that I am hazy about what happened last nigh.
酔っ払っていて昨夜何が起きたのか記憶がぼんやりしている。