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「会得」の意味と使い方、類語「習得・体得」との違い、対義語、英語を例文付きで解説

「会得(えとく)」とは「意味をしっかり理解し自分のものにする」という意味です。「真理を会得する」「操作方法を会得する」などと使います。類語「習得」は「第三者から習って会得する」、「体得」は「体験を通して会得する」の意味になります。「会得」の対義語は「アンラーニング」です。

「会得」とは

「会得」の読み方は「えとく」

「会得」の読み方は「えとく」 ちなみに旧字は「會得」です。

「会得」の意味は「十分に理解をして自分のものにすること」

「会得」の意味は「十分に理解をして自分のものにすること」です。 物事の意味や本質をよく理解して、悟ることを表します。

「会得」の語源は仏教用語ではない

「仏教の真理を会得する」など「物事の意味、本質などを理解し悟る」などのニュアンスで使われることもありますが、元々仏教用語というわけではありません。 「会得」を語源を知るためにそれぞれの漢字の意味を見ていきましょう。 「会」という字は「会う」と訓読みがあることから「あう、出あう」の意味で使われることがほとんどです。 ただ他にも、

  • 一致する、ひとつになる
  • あつまる、つどい
  • さとる、理解する、心にかなう
  • 物事の要点
  • たまたま、ちょうどその時
  • かならず、きっと
  • かぞえる、合計する

といった意味もあります。 「会得」では、この「さとる、理解する」といった意味が使われています。 「得」の訓読みは「得る(える)」です。「手に入れる」という意味で一般的に使われています。 他にも、

  • さとる、わかる、理解する
  • もうける、利益をえる

があります。 「得」にも「さとる、理解する」の意味があります。 この2つが合わさって「会得」は「十分に理解して自分のものにする」という意味となっています。

「会得」の使い方と例文

「会得する」の形でスキルやコツを身に付けた時に使う

「会得」は主に、「会得する」の形でスキルやコツを身に付けた時に使います。 「新しいスキルを会得する」「○○のコツを会得する」などと使います。 ただ物事を知っただけでは「会得する」とは使いません。 使いこなせるほど自分の身に付いた場合に用いられます。

例文

  • 日本人が英語を会得するには2200時間もかかると言われている。
  • 新機能が難しすぎて、会得するために日々使った。
  • オンラインでスキルを会得した彼はとても得意げであった。
  • プロの動画を見まくってコツを会得した。
  • 魔術を会得するにあたって、気を付けなければいけないことがいくつかあります。

「会得」はビジネスシーンなら履歴書で使える

「会得」はビジネスシーンであれば、履歴書で使います。 自分が今までにどんなスキルを身につけてきたのかを「会得」を用いて記載することが出来ます。 例えば「カフェで3年間バイトをしていたため、接客における大切なことを会得しました。それは〜」などと使うことが出来ます。

「会得」の誤用に注意

「会得がいく」ではなく「得心がいく」「納得がいく」

「会得がいく」と誤用されることが多いですが、正しくは「得心が行く」「納得がいく」です。 同じ「得」が使われているので混同しやすいですが、覚えておきましょう。 「得心が行く」の意味は「十分に承知する、納得する」です。 よく分かって気持ちがおさまる様子を表します。 「納得がいく」の意味は「物事に対して認める」です。 それがもっともだと考えて理解できる様子を表します。

「会得顔」ではなく「得意顔」「得顔」

また「会得顔」と誤用されることも多いですが、正しくは「得意顔」「得顔」です。 これらも「得」が使われているので混同しやすいですが、覚えておきましょう。 「得意顔」も「得顔」も同じ意味で「得意な気持ちを表した表情」で「誇らしげな顔つき」を表します。 「得顔」は「えたりがお」と読みます。 「時を得顔」という慣用句もあり、この場合は「ときをえがお」と読みます。 これも「よい時機にあって栄、得意そうな様子」を表します。

「会得」の同義語

「習得」は「習って会得すること」

「習得」の意味は、「学問・技術などを習って会得すること」です。 「習得」は、「習う」という漢字が使用されていることからもわかるように、「習って身につけること」に対して使用される言葉です。 つまり、「習得」は、研修や稽古のように第三者に教わることによって「身につける」ということがポイントになります。 例えば、「語学」のように学問を習得するといったことはもちろん、「運転免許」のような技術に関することに対しても使用することができます。

例文

  • 入社してからすぐ接客マナーを習得するための研修が行われた。
  • 日本語以外の言葉を習得するために語学留学をすることが目標です。

「習得」と「修得」の意味の違いと使い分け

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「体得」は「十分に会得すること」

「体得」の意味は「十分に会得すること」です。 体験を通して、完全に会得して身につけることです。 会得よりも、さらに身についている様子を表します。 また「体」という字が使われていることから「体験を通して会得する」「体を動かして会得する」といった意味合いが強くなっています。

「会得」の類語

「獲得」は努力して自分のものにすること

「獲得」は「かくとく」と読みます。 意味は「努力して自分のものにすること」です。 努力や苦心の末に手に入れることを表します。 「メダルを獲得する」「有名選手の獲得」などと使います。 また、ただ単純に「クーポンを獲得する」など「手に入れる」といった意味で使うこともあります。

例文

  • 4年越しでやっと金メダルを獲得した。
  • ついに海外チームが日本代表選手の獲得する動きを見せた。
  • 5年連続好感度No.1を獲得した。

「取得」は一定の手続きを経て自分のものにすること

「取得」は「しゅとく」と読みます。 意味は「一定の手続きを経て、資格や権利、物品などを自分のものにすること」です。 ただ単に「手に入れる」といった意味で使われることもあります。

例文

  • 私は社会人になってから車の免許を取得した。
  • 彼はコーチライセンスを取得して、子供たちにサッカーを教えている。

「収得」は受け取って自分のものにすること

「収得」は「しゅうとく」と読みます。 意味は「受け取って自分のものにすること」です。 「収める」という字が使われていることから、「自分の所有物にすること」を言います。 例えば運転免許は資格であり所有物にはならないので「取得」となります。 物件であれば、自分だけの所有物になるため「収得」となります。 同じ「手に入れる」ですが、使い方が異なります。

「拾得」は落とし物を拾うこと

「拾得」は「しゅうとく」と読みます。 意味は「落とし物を拾うこと」です。 「拾う」という漢字が使われていることからも分かりやすいですよね。 この場合は「自分のものにする」といった意味はありません。 法律では、遺失物の占有を所有者以外の人が取得することを「拾得」と言います。

例文

  • 財布を落としたが拾得者が交番に届けておいてくれた。
  • ゴミ収集車に現金が入っており、拾得物として保管された。

「修得」は学問・技芸などを学びおさめて会得すること

「修得」の意味は、「学問・技芸などを学びおさめて会得すること」です。 「修得」の「修」は、「おさめる・学ぶ」という意味のある漢字で、「得」は「得る」という意味で使用される言葉です。 特に学び終えて身につけることができたという状況で使用されます。 「習得」は「習って会得すること」を指しますが、「修得」は「学んで会得した」という意味合いが強くなります。 また「修得」は、主に「学業を履修し終えること」に使われることが多くなっています。

例文

  • 大学3年生の頃には必須科目の単位は修得していた。
  • 20歳までに自力で学んでwebプログラマーになるための技術を修得した。

「同化」は取り入れた知識などを理解して自分のものにすること

「同化」の意味は「取り入れた知識などを理解して自分のものにすること」です。 外から取り入れたり得たりした知識を完全に自分のものにすることを指します。 また「性質や考え方など異なるものが感化されて同じようになること」といった意味もあります。

「得心」「会心」は類語ではない

「会得」の対義語

「会得」の対義語は解釈によって2つありますので、一つずつ紹介していきます。

「アンラーニング」は「一度学んだことを捨てる」

「アンラーニング」の意味は「一度学んだことを捨てる」です。 「学習棄却」とも言われており、時代にそぐわない知識や価値観などを捨てて新しく学び直すことを指します。 「これまでの経験で得たものをいったん白紙に戻し、再び学び直す」という、ポジティブな意味で使われています。

「生得」は「生まれながらに身に付いている」

「生得」は「しょうとく」とよみます。 意味は「生まれながらに身に付いている」です。

「会得」の英語

understand, comprehend

「理解する」という意味で使う「会得」の英語は、

  • understand
  • comprehend

です。 「comprehend」は「完全に理解する」という意味で、より「会得」のニュアンスに近いです。 「comprehend」は否定文で使うことが多いです。

It's not easy to understand.

会得しずらい。

learn

「会得」の英語には「learn」もあります。 「learn」は「新しい知識や技術を身につける」という意味です。 「study」は「勉強する」という意味で、必ずしも会得できているとは限りません。 猛勉強したのにテストの点数が低かったら、「study」はしたが「learn」してなかった、ということになります。

I learned Spanish at school.

学校でスペイン語を会得しました。

master

「learn」の同義語に「master」があります。 現代では「master」より「learn」が一般的です。

まとめ

「会得」の意味と使い方、ご理解いただけましたか? 「会得」についてまとめます。 ✔「会得」の意味は「十分に理解をして自分のものにすること」 ✔「会得する」の形でスキルやコツを身に付けた時に使う ✔「会得」の同義語「習得」「体得」 ✔「会得」の対義語は「アンラーニング」 ✔「会得」の英語は「learn」

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