海外でのいろんな場面でよく聞く「chill」という言葉。スラングとしての「chill」には「寒さ」や「寒気」以外にも様々な意味と使い方があり、ネイティブの人はよく使う言葉です。今回は「chill」の意味や正しい使い方の紹介をしていきます。
※音声付き例文がありますので、発音の確認に活用してください。音声はアメリカ英語になっています。
「chill」の1つ目は自動詞で「リラックスする、ダラダラする、ゆっくりする」という意味です。 「chill out」といっても同義です。 「relax」「take it easy」「do nothing」「be lazy」などと同義です。 友達から電話が来て「What are you doing?」と言われて、ダラダラしてる場合は「Just chilling」(別に何もしてないよ)などというネイティブが多いです。 口語では「chilling」の「g」をしっかり発音せず「chillin」と言うことが多いです。 命令文にすると「落ち着け」という意味になります。 相手が怒ってるや興奮しているときに、落ち着かせるときに使います。 命令文では「calm down」と同義です。 「chill」と「relax」を組み合わせた「chillax」という造語もよくネイティブは使います。 インスタグラムやツイッターなどを見ていると、最近は日本語でも「チルってる」「チルする」「チルる」などと大学生などが言っていますよね。おれも「ゆっくりしてる」という意味で使っています。
I just wanna chill at home tonight watching TV.
テレビを見ながら今夜は家でゴロゴロしたいなあ。
"What's going on now?" - "Just chilling."
「今何してるの?」-「ダラダラしてるよ」
"Don't touch me!" - "Wow wow, chill out, baby."
「触らないでよ!」-「おとっと、落ち着けよ、お嬢ちゃん」
Hey why not chill and Netflix at my home?
ねえ、俺んちでゆっくりしながらネットフリックス観ない?
「chill and Netflix」はネイティブがよく使う言葉で、「ダラダラしながらネットフリックス観る」というニュアンスです。ですが、これの質問を男性から女性にすると、家に呼び込んでるニュアンスがあり、嫌らしい印象を与えかねないので注意です...笑
「chill」には「遊びに行く」という意味もあります。 「遊びに行く」の意味では「chill out」の方がよく使います。 「hang out」と同義です。若者は「chill out」の方をよく使う傾向があります。 クラブやカラオケ、パーティーなどの騒ぐ遊びではなく、カフェやドライブでゆっくりと時間を楽しみながら遊ぶというニュアンスがあります。特に目的がないような外出を「chill」といいます。 ふわっとしたニュアンスがあるので、気になってる人をさり気なくデートに誘いたい時や何となくいつもの仲間と外出したいときなど若者がよく使います。
Do you wanna chill with me tomorrow night?
明日の夜、どっかいかない?
Looks like she doesn't wanna chill out with me.
彼女はおれと遊びに行きたくなさそうだね。
Let's chill out next weekend!
来週末どっかいこうよ!
「chill」には形容詞もあり、「落ち着いている」という意味です。 人や音楽などを修飾して「落ち着いていて素敵だ、カッコいい」というポジティブなニュアンスがあります。 「be chill about...」で「...にうるさく言わない、...に寛大だ」という意味にもなります。親などが子どもに対して放任主義な場合や彼女が彼氏が女友達と遊んでも束縛しない場合などに使います。 「I'm chill.」とすると、人からの誘いを断る時に使えます。「おれは大丈夫」という意味になります。「I'm good.」も同義で、こちらの方がよくネイティブは使います。
Jane is a really chill kind of a girl. It's just comfortable talking to her.
彼女は落ち着いたタイプの女の子で、話していて心地いいんだよな。
I love Kenny G. His saxophone's sound is really chill.
ケニーGのサックスの音は落ち着いていて大好きだ。
My girlfriend is always chill about things like going out with my female friends.
おれの彼女は女友達と外出することなどにいつも寛容なんだよな。
"Do you want some water?" - "I'm chill. Thanks thou."
「水飲みますか」-「結構です。でもありがと」
形容詞の「chill」は元々「寒い、肌寒い」と意味で、そこから転じて「落ち着いてる」「寛容」という意味が生まれました。 「肌寒い」という意味では「chilly」の方がよく使います。 chilly < cold < freezy の順で寒さが増していきます。
It's a little chilly this mornig. You should bring a jacket with you.
今朝は少し肌寒いから、ジャケットを持っていった方がいいよ。
通例の「chill」は名詞で「冷たさ」という意味ですが、そこから派生して微妙にニュアンスが違う様々な意味を持ちます。「cold」と近いですが、「chill」は「cold」よりましな冷たさを意味します。 その他に a) 冷たさ b) 寒気、かぜ c) 不安、恐怖 d) しらけ、興ざめ などの様々な意味がありますが、もとの意味は「冷たさ」なのでそこまで難しくないと思います。文脈から理解できるでしょう。 「have a chill」「get a chill」で「寒気がする」という意味になります。 「give someone a chill」とすると「誰々に怖がらせる、恐怖心を与える」という意味になります。
There was a chill in the air, but my body warmed up once I started running.
空気はひんやりしていたが、走り始めたら体は温かくなった。
I don't know why but I felt the chill in her smiling face.
なぜだから分からないが、彼女の笑顔に冷たさを感じた。
I feel like I got a chill.
風邪引いた気がする。
「冷たい」という意味の「chill」には動詞の使い方もあります。 「chill」は他動詞で「...を冷やす」という意味もあります。 「freeze」より程度は弱いです。 人を主語に受動態「chilled」にすることで「冷えた」とすることも多いです。 「冷凍チルド」という言葉がありますが、このチルドは「chilled」をカタカナにしたものです。
I got chilled to the bones.
体の芯まで冷えた。
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