スラング英語「piss」の意味と使い方を解説していきます。「piss」というスラングのポイントは、「piss off」「piss about」などの形になると全く意味が変わることです。また、アメリカ、イギリス、オーストラリアでそれぞれ異なる用法も存在します。そんな分かりづらい「piss」の意味とネイティブの使い方を徹底解説していきます。
※音声付き例文がありますので、発音の確認にご活用ください。なお、音声はアメリカ英語になっております。
「piss」の基本的な意味は名詞で「おしっこ」になります。 「piss」はスラング表現なので少し下品な響きがありますので、ビジネスシーンなどでの使用は避けた方がいいでしょう。 日本語の「尿」のような正式な表現は「urine」になります。「ユーリン」と発音します。 「piss」は自動詞「おしっこする」としても使うことができます。 また「おしっこする」は、
のように、名詞「piss」と動詞を組み合わせて表現することも可能です。 アメリカでは「take a piss」、イギリスでは「have a piss」ということが多いです。 「pee myself」で「おしっこを漏らす」という意味になります。 スラング「piss」の類語は、
などがあります。 それでは例文を見てみましょう。
I need a pee right now! I can't hold it anymore!
おしっこしたい!もう我慢できない!
He's taking a pee now.
あいつは今小便してます。
My dog always pees on the neighbor's fence.
私の犬はいつも人の家のフェンスでおしっこをする。
My son just peed himself in the car.
息子が車の中で今おしっこを漏らした。
名詞「pee」は、オーストラリア英語で「お酒」特に「ビール」という意味で使います。 オーストラリア英語はイギリス英語の影響を受けていますが、この用法はオーストラリア特有のもので、イギリス人もアメリカ人もこのような使い方はしません。 オーストラリア人が「ビール飲みたい!」と言ったつもりが、アメリカ人からすると「おしっこ飲みたい!」という意味になるので、使う際はオーストラリア人限定で使うようにしましょう笑
I think we need at least 100 cans of pee for the party tonight.
今夜のパーティーのために少なくてもビール100缶は必要だと思う。
ネイティブは動詞「piss off」という表現をよく使います。 「piss off」の意味は米英で同じですが、肯定文で使う場合と命令文で使う場合で異なりますので注意してください。
「piss off」を肯定文で使うときは、「誰々を怒らせる」という意味になります。 「be pissed off」と受け身で使うことが多いです。「怒っている」という意味になります。 「be pissed off that...」で「...ということに腹を立てる」という意味になります。
She looked a little pissed off because her boyfriend kept her waiting for two hours in the rain.
雨の中彼氏が2時間も待たせたので、彼女は少し怒っているようだった。
I'm pissed off that all my friends went on a road trip without me.
俺に知らせないで友達は皆でロードトリップに行ってしまい、俺は怒り心頭だった。
「pissed off」の類語には
などがあります。 「mad」は、アメリカ英語とイギリス英語では意味が変わる代表的な単語ですので注意してください。 「mad」に関しては下記の記事で詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
「piss off」を命令文で使う場合(厳密には命令文でなくても相手に行動を促すフレーズで使われた場合)は、「失せろ、消えろ、出て行け」という意味になります。 実際に出て行くことを要求しておらず、「黙れ、静かにしろ」というニュアンスで使う場合もあります。 「出て行け」の「piss off」の類語には、
などがあります。
Piss off, asshole!
失せろ、クズ!
Why don't you piss off? You've got enough problems here.
出て行けよ。お前はここで問題起こしすぎだよ。
次に「pissed」の意味と使い方を見ていきます。 「pissed」の重要なポイントは、アメリカ英語とイギリス英語で意味が全く異なる点です。 違いに注意して、学習していきましょう。
アメリカ英語では、「pissed」も「pissed off」と同じ意味で「怒っている」になります。
I was so pissed that I couldn't listen to what she said.
私は怒り狂っていたので、彼女が何と言ったのか聞いてなかった。
イギリス英語では「pissed」は「酔っている」という意味になります。 イギリス英語でも「pissed off」は「怒っている」という意味なので、注意してください。 アメリカ人とイギリス人が「pissed」を使って会話をするとカオスです笑 「酔っ払ってるぜー!」「え、なんで怒ってるの?」っという感じで会話が噛み合わない感じになってしまいます。。。 「酔っている」の英語表現は他にも、
などがあります。
これから紹介する「piss」の群動詞はすべてイギリス英語でのみ使われるフレーズです。 アメリカで使われる「piss」の群動詞は「piss off」くらいだと思っていただいてOKです。
「piss about」「piss around」は自動詞として目的語を持たないで使うと「ダラダラと過ごす」という意味になります。
などが類語になります。 「piss about」「piss around」は他動詞として目的語を持つと「...をからかう」という意味になります。
などが類語になります。 この使い方はイギリスのみで、アメリカ人に言っても伝わらない可能性大なので注意してください。
"What are you up to now?" - "I'm just pissing about at home."
「今何してる?」-「家でダラダラしてる」
Stop pissing me about!
からかうのやめてよ!
「piss away」は「...を無駄にする」という意味になります。 目的語には「機会、チャンス」がきます。
などを使っても同じ意味を表すことが可能です。
This will be your last chance to ask her out, so don't piss it away!
これが彼女をデートに誘う最後のチャンスになるだろうから、絶対に無駄にするなよ!
(主語を「it」で)自動詞「piss down」は「激しい雨が降る」という意味になります。 類語には「rain cats and dogs」があります。
It's really pissing down here! It's impossible to walk without umbrella.
ここは雨がヤバい!傘なしでは歩くの不可能!
最後に「piss」を使った慣用表現(イディオム)を紹介していきます。 慣用表現もすべてイギリスで使われる表現で、アメリカでは使われませんので注意してください。
「be pissing in the wind」で「成功する望みがない中で何かをしようとする」という意味になります。 直訳すると「風の中で小便をする」になります。風の中でおしっこをしたら色々なところに飛び散り、自分にもかかる可能性がありますよね。そんな意味から派生して「無駄なことに挑戦する」という意味合いで使います。
If you like, go ahead and start a company in the US. But you'll be pissing in the wind.
やりたいなら、どうぞアメリカで起業してください。でも成功する望みはないぞ。
「piss yourself laughing」は「大笑いする」という意味になります。 「laughing」を省略することもあります。 「oneself」の箇所には、主語に合わせて「himself」「herself」「ourselves」などが入ります。
My mom is so funny that my sister and I are always pissing ourselves laughing!
母はとてもおもしろい人なので、姉と私はいつも大爆笑している。
「take the piss out of...」で「...を馬鹿にする」という意味になります。 「piss about」と意味が近いですね。
My friends are always taking the piss out of me because I am a fan of Mitz Mangrove.
おれがミッツ・マングローブのファンなので、友達はおれのことを馬鹿にする。
「a piece of piss」は「楽勝」という意味です。 アメリカ英語では「a piece of cake」というのが自然です。
"How was the exam today?" - "It was a piece of piss, mate!"
「今日の試験どうだった?」-「楽勝だったよ」
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