「stuff」という英単語は知っている人が多いと思います。辞書などで調べると「(漠然と)コト・モノ」を指す、と書いてありますよ。これでは漠然としすぎていて分かりません!笑 確かに漠然とした意味なのですが、ネイティブの使い方にはパターンがありますので、しっかりと使いこなせるように解説していきます。類語である「thing」との違いや似ている発音の「staff」という単語との違いも説明します。また「stuff」にはスラング用法もあるので、ネイティブの若者の「stuff」の使い方も解説していきます!
※音声付きの例文がありますので、発音の確認にご活用ください。なお、音声はアメリカ英語になっております。
「stuff」の1つ目の意味は「漠然としたモノ」です。 つまり「stuff」は、「厳密にはよく分からないし説明できないが物理的に存在しているモノ」を指して使います。 日本語でも「このベタベタしたもの何?」「なんか甘いもん食べたいな」などと言いますよね。この「もの」「もん」に当たる英語がまさに「stuff」です。 会話の中で具体的には把握していない物体を言い表すときに「stuff」はよく登場する単語です。 例文です。
What's this sticky stuff all over the floor?
床全体に広がってる、このベタベタしたものは何?
I crave for some sweet stuff!
なんか甘いものが超食べたい!
She eats tons of Tofu instead of rice every day. She loves the stuff.
彼女は毎回お米の代わりに大量の豆腐を食べている。彼女はそれが本当に好きなんだよね。
「stuff」は「モノ」だけではなく、「漠然としたコト」をも意味します。 「漠然としたコト」とは、誰かが言及していた出来事やあまり詳しくは知らない現象など色々な「コト」を指します。 「stuff」は「モノ」と「コト」のどちらでもかなり幅広く使える と認識しておきましょう。 そのため、ネイティブ同士の会話でも「stuff」が具体的に何を指しているのか分からない時もあります。そんな時は普通に「What do you mean by that?(それってどういう意味?)」と聞けばOKです。
We did really really interesting stuff today! It feels great!
今日はまじで面白い事できたね。最高の気分だ。
I'm super busy these days. I've got a lot of stuff to do.
最近はめっちゃ忙しい。やることがいっぱいある。
ちなみに「stuff」は不可算名詞なので、☓「stuffs」と複数形にはなりません。したがって「たくさんのこと」も「many」ではなく「a lot of」「much」を使うのが自然です。
「stuff」はより具体的に「持ち物、荷物」を指すこともあります。 上記でも説明した通り、「stuff」には「モノ」という意味がありますので、「持ち物、荷物」という意味はイメージが湧きやすいと思います。
などが類義語にあたります。
I had to carry all the heavy stuff at once alone.
重い全ての荷物を1人で一度に運ばなくてはならなかった。
「stuff」は文章によっては「技術、能力」という意味で使うこともあります。 特に優れた技術や高い能力のことを指します。
などと同義です。
Bill has great stuff and he can program anything overnight.
ビルには素晴らしい才能があって、どんなものでも一晩でプログラムを完成させてしまうんだ。
Emergency could sometimes be a good chance to show your stuff.
緊急事態は時としてあなたの能力を示すよい機会になり得ます。
「stuff」は動詞としての用法もあります。 「stuff A with B」では「AをBで詰める」という意味になります。
In America, many families stuff the turkeys with vegetables and peppers and eat them on the Thanksgiving day.
米国では多くの家族が感謝祭で七面鳥に野菜と胡椒を詰めて食べる。
It turned out that my mom was stuffing her pillow with money.
私の母は枕にお金を詰めていたことが判明した。
「stuffed」は「stuff」の過去分詞形で「つまった、つめてある」という意味になり、名詞を修飾します。 「stuffed animal」では「剥製(はくせい)」という意味になります。 「stuffed animal」は「ぬいぐるみ」という意味になることもあります。 混同を避けるために、「stuffed toy」を「ぬいぐるみ」という意味で使うことが多いです。「ぬいぐるみ」は他にも「plush toys」「plushies」「stuffies」「snuggies」「snuggled animals」など色々な呼び方があります。
「and stuff」は文末に置いて「など」「等」という意味になります。
などと近いですが、「and stuff」には「具体的にはよく分からない」というニュアンスを含みます。「and so on」などにはそのようなニュアンスは含みません。その意味では日本語の「とか」にすごく似ていると思います。 例えば、「チョコとか好きだけどね」と言った場合、「チョコに似た甘い物もチョコ同様に好きだけど今は具体的に分からないor言及する気はない」という意味になりますよね。「and stuff」はまさにこんな感じです。 例文を見てみましょう。
It is not that I have a sweet tooth but I like chocolate and stuff.
甘党ってわけではないんだけど、チョコとかは好きです。
I was so embarrassed because my boyfriend suddenly started to talk about love and stuff in public.
彼氏が皆の前で突然愛とかに関して語りだしたから、すごく恥ずかしい思いをした。
「stuff」はスラング的なニュアンスで使われることもしばしばあります。 上記で説明してきた通り、「stuff」の元の使い方も漠然としていますので、スラング「stuff」の使い方も同じく漠然としています。 スラング的に使われる場合は「stuff」はエロい意味で使われることがほとんどです。 名詞で使うときは、「セックス対象として若い女」「女性の胸やお尻」「男性のあそこ」など下品な意味で使うことがほとんどです。
Wow look at her! She has very nice stuff!
おいあの女見ろよ!めっちゃいい体してんな!
Shoot! The basketball just hit me in my stuff!
くそ!バスケットボールがおれのこかんに当たった!
「stuff」を動詞で「(男性が女性と)ヤる」という意味で使うこともあります。これはイギリス英語のスラングで、アメリカ人はこのような使い方をほとんどしません。
Yay, I finally stuffed that girl last night!
やったーとうとうあの女と昨晩ヤッたぞ!
「stuff」に発音と似ている単語に「staff」があります。 日本語ではどちらも「スタッフ」になってしまいますが、厳密には発音は違います。
stuff
発音記号:stˈʌf
staff
発音記号:stˈæf
「staff」の意味は日本語の「スタッフ」です。「職員、部員、局員」などの意味です。 「staff」は可算名詞なので複数形では「staffs」となりますが、「stuff」は不可算名詞なので「s」はつきません。 「staff」には動詞の意味もあります。「職員を置く」という意味です。 主語を場所や施設にして「be staffed」と受け身の形で使うことがほとんどです。「This office is fully staffed.」で「そのオフィスは十分に職員が配属されている」という意味になります。
「stuff」と非常に似ている意味の単語に「thing」があります。 「thing」 にも「モノ、コト」という意味があります。 「sutff」は不可算名詞、「thing」は可算名詞、という文法上の違い以外にもニュアンスの違いも存在します。 「stuff」の方が「thing」よりカジュアルで "いい加減" な響きがあります。 「いい加減」というのは、上記でも説明してきた通り、「stuff」にはいつも「よく分からない」というニュアンスがつきまといます。一方で「thing」にはそのようなニュアンスはありません。 よって「stuff」の方が「thing」より、カジュアルで少しいい加減な感じがします。 なのでビジネスメールやビジネス文書では「stuff」を使わない方がよいでしょう。
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