「ドーパミン」は脳の側坐核(そくざかく)と言われる全脳に存在する神経細胞から分泌されている神経伝達物質です。人はドーパミンが分泌されることで幸福感を感じたりやる気が出たりします。今回は「ドーパミン」について解説!ドーパミンを増やすことのメリットや、ドーパミンの増やし方なども合わせて紹介しますので是非参考にしてください。
ドーパミンは簡単にいうと「脳内報酬」です。 脳の側坐核(そくざかく)と言われる全脳に存在する神経細胞から分泌されている神経伝達物質が「ドーパミン」になります。 例えば「今週末は旅行に行ける!」と思うと急に眠気が冷めて仕事が捗るといった経験がある人が多いのではないでしょうか。これはドーパミンが分泌され幸福感を感じることでやる気に繋がっているということが考えられます。 このように人間に幸福感を与えたりやる気や脳内ホルモンがドーパミンです。 ドーパミンが少なくなると、動くことが億劫になり自発的に活動することができなくなります。 また、それだけではなく手足の震えなど運動機能に支障がでる「パーキンソン病」の原因になることも珍しくありません。 逆にドーパミンが過剰になると、興奮状態が続き幻聴や妄想が出現しやすくなり「統合失調症」の原因になることがあります。
アドレナリンもドーパミンと同じ神経伝達物質です。 「アドレナリン」は戦闘態勢に入ると分泌されるホルモンで、アドレナリンが分泌されると運動器官への血液供給を増大させ、普段より早く走れたり、力持ちになったりします。 「火事場の馬鹿力」という表現を耳にしたことがあることがある人は多いのではないでしょうか。 「火事場の馬鹿力」は、緊張したり極限の状態まで追い込まれたときに自分とは思えない力を発揮するという意味で使用されています。 この「火事場の馬鹿力」はアドレナリンが脳内から分泌されたことにより想像つかないほどの力を無意識のうちに発揮したのではないかということが考えられます。 また、怪我をしてしまった時に脳内を興奮状態にさせて一時的に痛みを感じさせなくしているのも「アドレナリン」です。 「ドーパミン」は、アドレナリンのように人に普段以上の力を発揮させるわけではなく「幸福感」を感じさせることで意欲に繋げることができる物質になります。 「アドレナリン」は、闘争本能を呼び起こし極限状態などで普段以上の力を発揮させる物質です。
人間が「楽しい」と感じたり「嬉しい」といったプラスの感情になるのは、脳内からドーパミンが分泌されるからです。 例えばアルコールを飲んで楽しくなったり陽気な気分になるのは、アルコールに「報酬係」であるドーパミンといった神経系を活性化させる作用があるからです。 嫌なことがあった時などアルコールの力に頼りたくなってしまうのは、アルコールによってドーパミンが分泌されることで幸福感が増すからでしょう。 人が幸福を感じるためにはとっても重要な物質ですが、アルコールなどの力に頼ってばかりいると「依存症」となってしまい、デメリットも増えてくるので注意してください。
ドーパミンを増やし幸福度が増すと、意欲に繋がります。 仕事中に「やる気が出ない...」と思ってしまうのはドーパミンが分泌されていないからでしょう。 ドーパミンが仕事中に上手く分泌されれば、幸福度が増し「楽しい」と感じるので意欲に繋がります。 上司にお褒めの言葉をもらった後って「もっと頑張ろう!」とやる気が湧いてきますよね。 これは、褒められたことによってドーパミンが分泌されやる気に繋がったのだということが考えられます。 仕事などの意欲を高めることができるとった点においてもドーパミンを増やすことはメリットがあると言えるでしょう。
ドーパミンを増やすことで集中力を高めることができるというメリットもあります。 趣味など自分が好きなことをしている時間ってあっという間に過ぎていく間隔に陥りませんか? これは、ドーパミンが分泌されることで「作業興奮」がおきて集中力が高まっているからなのです。 仕事中や勉強中など、集中したい場面でドーパミンを上手く分泌させることができれば凄まじい集中力を発揮することができるでしょう。 中には空腹である事も感じさせず作業を進められてしまうなんていう人もいます。
ドーパミンは睡眠の質をあげるためにも重要な物質です。 就寝するときにドーパミンの分泌量が少ないと、人は眠りが浅くなってしまいます。 眠りが浅いと睡眠時間を確保しているのにも関わらず疲労感がとれず動くことが億劫になってしまったり、日中に眠気に襲われるようになってしまうんですよね。 ドーパミンを増やすことで、睡眠の質をあげ日中も活動的に行動することができるというメリットがあると言えます。
何よりドーパミンを増やすことで、人は明るく前向きな気持ちになれます! 思考がポジティブになるので、より活動的になれるというメリットがあるのです。 悩んだり落ち込んだりしたときに、ジョギングをするという人も多いと思います。 運動をした後などに気持ちがスッキリして、前向きになったりするのは運動をすることでドーパミンが分泌されてポジティブな気持ちになるからであると言えます。
上述したように、ドーパミンが不足することが原因で発症してしまう病気もあります。 ドーパミンが不足することでかかる病気は「パーキンソン病」や「認知症」などです。 ドーパミンが減ることで、起こる現象は体が思うように動かなくなってしまうだけではありません。 物覚えが悪くなったり、忘れっぽくなる、集中力や注意力が減るといった症状もでます。 ドーパミンを増やすことで病気になるリスクを減らすことができるのはメリットでしょう。
やる気が出ないときって動くのも億劫ですよね。 何となくゴロゴロ〜と寝転がってスマホを見たまま数時間が経っていたりすることってありませんか? そして「時間を無駄にしてしまった...」と後悔してしまうんですよね。 ドーパミンを増やしたいのであれば、やる気が出ていない状態でもとにかく行動することが大切です。 ゴロゴロ〜っとしている状態ではドーパミンは分泌されないのです。 行動をしている時にドーパミンが増えていきますから、とにかくやる気がなくても仕事にとりかかる...これがとっても大切です。 まずは「行動する」ということを意識してみましょう。
ドーパミンを増やすには、自分にご褒美を用意することが効果的です。 「ご褒美」は、「仕事が終わったら美味しいビールを飲もう」でも「週末は見たかった映画を見に行こう」でも何でもよいです。 人は「成功したら○○ができる」といったような期待を感じるときにドーパミンが多く分泌されると言われています。楽しみなことが待っていると思うと頑張れちゃうのって、ドーパミンが多く分泌されているからなんです。 なので、自分にとってのご褒美を何でも良いので用意しておくと良いでしょう。
ドーパミンは目標を達成したときに感じる達成感や喜びを感じた時に分泌されています。 なので、日々小さな目標を達成していくことを習慣化してみるのも良いです。 例えば、職場に行って1日のすべきことをタスク化します。 タスクを一個一個こなしていくだけで、達成感を得られるのでドーパミンが増えます。 そしてますますモチベーションが上がってきて、気がつけば絶好調になっていることでしょう。 一日を振り返ってきちんと自分を褒めてあげることも忘れないでください。
音楽を聞くこともドーパミンを増やすことができると言われています。 好きな音楽を聞いている時ってワクワクしますよね。 これがドーパミンが分泌されている状態であり、身体活動が活発化しているということです。 勉強をしているときなどに音楽を聞いていると、一見集中できないのでは? と思っていますが、ドーパミンが増えて集中力が高まるということはあります。 ただ、歌詞を聞き入ってしまうなど作業を妨害してしまう可能性も否めません。 クラシックのような歌詞のない音楽で気分のあがるものを見つけておくと良いでしょう。
運動をすることもドーパミンを増やす方法の一つです。 ドーパミンを増やすには「有酸素運動」が有効的であると言われています。 ストレス発散で運動をする人も多いかと思います。 運動をしている時って心拍数があがるので苦しいですが、終わった後ってスッキリしますよね。 運動をした後にスッキリしたり、心地よい気分になるのはドーパミンが分泌されているからです。 軽いジョギングなど息苦しくなりすぎない程度の有酸素運動を取り入れると効果的です。
誰かに自分の頑張りや成果を褒めてもらうとドーパミンが増えます。 「達成感」を感じることがドーパミンを増やすと上述しましたが、自分の頑張りを認めてもらい称賛されることもドーパミンを分泌させるのです。 「褒めて伸びるタイプ」とはまさにこのこと。 褒められてドーパミンが増えるからやる気が出て、さらに成長していくのでしょう。 たまには「自分は○○をした」「○○をすることができた」と成果を人に共有する機会を作るとドーパミンを増やすことができて良いかもしれませんね。
行動をすることでドーパミンを増やすことができると上述しましたが、「瞑想」をすることもドーパミンを増やすことに繋がります。 「瞑想」とは「心を沈めて無心になること」です。 目を閉じ深く呼吸をし、思いを巡らすことを「瞑想」と言います。 瞑想をすることで集中力が高まったり幸福度が増すと言われているのは、ドーパミンを分泌させる効果があるからです。 毎朝の習慣にするのでも良いですし、仕事の休憩時間などに座って瞑想をするなど合間時間を使って瞑想をするのも良いでしょう。
普段の食事でドーパミンを増やすこともできます。 ドーパミンを増やしたいのであれば、ドーパミンを増やす食材を摂取すれば良いのです。 ドーパミンを増やす食材は「たんぱく質」です。 たんぱく質に含まれてる、フェ二アラニンやチロシンがドーパミンに大きく関係してきます。 たんぱく質を多く含む食材としては、豚肉や牛肉、卵白やチーズなどが上げられます。 また、「大豆」にはチロシンも多く含まれているため、豆腐や納豆といった大豆製品を摂取することが効果的であると言えるでしょう。 ドーパミンを増やしたいのであれば、食生活を改善することも視野に入れてみてください。
新しいことに挑戦することもドーパミンを増やす効果があります。 新しいことに挑戦するときって、ワクワクしますよね。 新しい趣味をはじめるでも何でも良いのですが、「そこまでの気力がない」という場合は、通勤の時に一駅前で降りて歩いてみたり、新しいゲームをスマホでダウンロードしてやってみるでも何でも良いです。 脳に新鮮さを与えることでドーパミンが多く分泌されるので、何かいつもと違うことをしてドーパミンを増やしてみてください。
セロトニンはアドレナリンの分泌を抑え、ドーパミンが必要のない精神状態をつくります。 セロトニンの増やし方は3つで、「適度に日光を浴びながらのジョギング」「深呼吸をしっかり取り入れた瞑想」「深い睡眠」です。 ジョギングは、速すぎても遅すぎても駄目です。 無理なくお話ができるくらいのテンポが理想といわれています。