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【完全版】「must」の意味と使い方!「have to」との違いや使い分けも解説

「must」 という助動詞は皆さん中学で習ったと思いますが、使い方マスターしているでしょうか?実は3つの意味があり、状況別で使い分ける必要があります。過去形、未来形なども意味によって形が変化し少し複雑な助動詞です。今回は助動詞「must」の意味と使い方を徹底解説したいと思います。

※音声付き例文がありますので、発音の確認に活用してください。音声はアメリカ英語になっております。

「must」の意味と使い方

「must」は助動詞の仲間です。 助動詞は、動詞を補助する役割があります。 I go. = 私は行きます。 I can go. = 私は行くことができます。 I must go. = 私は行かなくてはならない。 という風に助動詞を使うことで文章全体の意味が変わります。 ここでは「...しなければならない」という訳になっていますが、助動詞「must」には大別すると3つの意味がありますので、1つずつ解説していきます。

1. 義務:...しなければならない

「must」の1つ目の意味は「義務」で、「...しなければならない」と訳します。 主語 + must + 動詞の原形 という文型で使います。 「義務」を表す助動詞は他にもありますが、「must」は義務の度合いが最も強力な助動詞です。下記が「義務」を表す助動詞の一覧です。

度合い強い must need to have to had better ought to should 度合い弱い

「must」はかなり強制力のある義務ですので、 主語を「you」にして使った場合、相手に対して強力な義務を課してることになります。命令文に近いくらい強いニュアンスになるので、目上に対して使うことはできません。 主語を「I」にしてる場合は、自分自身に対して課してる義務になります。 それでは例文を見ていきましょう。

You must come to the office before your boss comes.

上司が来る前にオフィスに来なさい。

I must get some sleep.

少し睡眠を取らなければならない。

Chicken must be cooked thoroughly.

鶏肉はちゃんと火を通さないといけません。

I must say, you're absolutely beautiful.

あなたはほんとうにほんとうに美しいですね。

最後の例文の「I must say」の「must」も「義務」ではありますが、「言わなければならない」というニュアンスではなく、ただの「強調」と取るとわかりやすいと思います。  「I must admit」なども同じように「強調」という意味で使われます。「admit」は「認める」という意味です。

2. 禁止:...してはいけない

「must」は「not」と一緒に使い否定文にすると「禁止」の意味になり、「...してはいけない」という和訳になります。 主語 + must not + 動詞の原形 という文型で使います。「mustn't」を短縮することもできます。 主語を「you」にして「You must not...」と表現すると「Don't...」という否定命令文くらい強い禁止になります。親が子どもに注意したり、上司が部下に叱ったりするときに使います。 例文です。

You must not talk like that to me!

私に向かってそんな口をきくのはやめなさい。

You mustn't show this letter to anyone.

この手紙、誰にも見せてはいけないよ。

Passengers on aircrafts must not stand up when the seat belt sign is on.

飛行機の乗客は、シートベルトサインがついてる時は、立ち上がってはいけない。

最後の例文のように主語を第三者にすると、彼ら彼女らに対しての禁止を表し、規則違反事項を提示することになる。

3. 推量:...にちがいない

「must」には「推量」の意味もあります。「...に違いない」と訳します。 推量を表す助動詞は多いです。それぞれの違いは、推量の確信度の違いです。 「must」は推量を示す助動詞の中でも、最も確信度の強い助動詞です。 「must」以外の推量を表す助動詞の一覧が下記です。

確信度高い must will would ought to should can may might could 確信度低い

「may」で50%くらいの確信度と言われています。 「should」で80%くらいです。 「must」は95%くらいの確信度と思っていいでしょう。 That is true.(それは本当だ) That must be true.(それは本当に違いない) That will be true.(それは本当だろう) That should be true.(それは本当のはずだ) That may be true.(それは本当かもしれない) That could be true.(それは本当である可能性もある) このように和訳を比較すると分かりやすいですよね。 それでは推量を意味する「must」の例文を見ていきましょう。

She looks so pale. She must be sick.

彼女の顔色がかなり悪いね。体調が悪いにちがいない。

He's been driving all day, so he must be tired.

彼は一日中運転してるから、疲れているにちがいない。

"You must know Steve!" - "No, I don't!"

「スティーブのことあなたは知ってるはず!」-「知らないよ!」

There must be something wrong with this computer.

このパソコンはなにかおかしいにちがいない。

「must」の意味が「義務」か「推量」なのかは、文脈で判断するしかありません。

「must」と「have to」の違いと使い分け

「must」も「have to」も共に「義務」を表す助動詞です。 しかしこの2つの助動詞には違いがありますので、説明していきたいと思います。 1つ目の違いは、上記でも少し出てきましたが、義務の強制度の違いです。 「must」の方が義務の度合いが強い言葉です。 日常会話では「have to」の方がよく使われます。

I have to go now.

もう行かなきゃ。

I have to do my homework.

宿題やらなきゃ。

という感じで日常会話で「have to」はかなり登場します。 2つ目の違いは、 「must」は話し手が《主観的》に必要性を感じていて、 「have to」は《客観的》に外部の情報から判断して必要性を感じてる、 というものがあります。 イギリスではこのニュアンスが強く、「must」は自分のためで、「have to」は他人のため、という風にイギリスでは使い分ける事があります。 が、アメリカ英語だとこの違いはそれほど意識されることはなく、義務の度合いの違いしか認識されていません。

それぞれの意味の「must」の否定文、疑問文、未来形、過去形

「must」には3つの意味がありますので、それぞれで否定文、疑問文、未来形、過去形の形が異なります。 助動詞「must」には過去形がありませんので、他の言葉に置き換えて表現することになります。また、1つの文章に助動詞は2つ使えませんので、ここもどちらかの助動詞を他の表現に置き換えて表すことになります。

1. 義務

「義務」を意味する「must」 《否定文》 主語 + do not have to + 動詞の原形 主語 + do not need to + 動詞の原形 《疑問文》 Must + 主語 + 動詞の原形 《未来形》 主語 + will have to + 動詞の原形 《過去形》 主語 + had to + 動詞の原形

「義務」を意味する「must」の否定文は「...する必要ない」という和訳になりますが、「must not」は使えません! 「must not」だと禁止の意味になってしまうので、「do not have to do」「do not need to do」などを代わりに使います!

The class is canceled, so I don't have to go to college today.

クラスがなくなったので、今日は大学に行く必要がない。

疑問文は他の助動詞と同じように、「must」が文頭にきます。 Must I...? は相手の自分に対する意図や希望を尋ねる表現で、 Must you...? はしばしば相手の行為に対する苛立ちを表現します。

"Must I go there by seven?" - "Yes, you must."

「7時までにそこに行かなくてはいけないんですか」-「はい、その通りです」

Must you speak like that to me?

私に対してそんな口調で言う必要ありますか?

未来形、過去形も「have to」で代用します。 現在完了の「must have done...」は「推量」の意味になってしまうので、使えません!

You will have to take care of your skin too when you get older.

年を重ねたら、あなたもお肌のケアをしないといけなくなりますよ。

I had to tell my grandmother over and over again.

祖母には何度も何度も伝えなければならなかった。

2. 禁止

「禁止」を意味する「must」 《否定文》 該当なし 《疑問文》 該当なし 《未来形》 主語 + will not be allowed to + 動詞の原形 《過去形》 主語 + was/were not allowed to + 動詞の原形

「禁止」を表す「must」はすでに「否定文」ですので、否定文は該当なしです。 疑問文もありません。相手に禁止を促す文章に疑問文はありませんよね。 未来形や過去形は「be allowed to」で代用することができます。

African Americans were not allowed to use public transportation in 1950s.

1950年台はアフリカ系アメリカ人は公共交通機関を使うことは許されなかった。

It will be allowed to smoke in public in developing countries too in the near future.

近い将来、新興国でも公共の場では禁煙になるだろう。

3. 推量

「推量」を意味する「must」 《否定文》 主語 + cannot + 動詞の原形 《疑問文》 Must + 主語 + 動詞の原形(まれ) 《未来形》 主語 + is/are bound to + 動詞の原形 《過去形》 主語 + must have + 動詞の過去分詞形(done)

「推量」を表す「must」の否定文は「cannot」で代用します。「must not」だと「禁止」の意味になってしまうので推量の意味で使うことはできません。

It cannot be true.

それは本当のはずがない。

推量の「must」の疑問文も「must」を冒頭に持ってきますが、推量の意味の助動詞を疑問文で使うこと自体あまりありません。通常の疑問文にすることで、推量のニュアンスが出ます。

Is it true?

本当かな?

推量の「must」を未来形にするには、「be bound to」を使います。

There is bound to be some trouble if you go on like this.

もしこんなふうに続けていたら、何か問題が起こるに違いない。

「推量」の「must」は「must have done」という現在完了を使います!

You look tired. You must have worked too much.

お疲れのようですね。働きすぎだったにちがいありませんね。

There's no food left, meaning he must have eaten it all.

食べ物が何も残ってない、つまり、奴が全部食べたにちがいない。

《おまけ》「must」を使ったその他の表現

「must」は助動詞ではなく、名詞や「- (ハイフン)」を使い他の単語と連結させる用法があります。 ネイティブは結構使う表現なので紹介していきます。

a must:必見、必読、不可欠なもの

「a must」で「必見、必読、不可欠なもの」という意味になります。

A car is a must especially in the countryside.

田舎では特に車は必需品だ。

Downloading some movies is a must when you fly.

飛行機に乗るときは映画をいくつかダウンロードするのは必須だ。

must-

「must-」のあとに動詞を付けて、「...すべき」という意味になります。

The new PLANET OF THE APES is a must-watch movie.

新しい『猿の惑星』は絶対に見るべき映画だ。

This is a must-win game to play in the World Cup Russia.

ロシアワールドカップに出場するには、これは負けられない試合だ。

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