「nor」という英単語見たことあるが使い方がイマイチよくわからない人が多いのではないでしょうか？「neither」と一緒に使ったり、「or」と代用できたりできなかったり、文頭で使ったり云々、文法的制約の多い言葉です。今回は「nor」の意味と3通りの使い方を分かりやすく解説します。
「nor」の使い方はネイティブですら少し難しいので、慣れるのに時間がかかるかもしれませんが、しっかり学習していきましょう。 「nor」は使うのが難しい言葉で、ネイティブのように使えると気品がある印象を与えることができると思います。 ※音声付き例文がありますので、発言を確認してみてください。アメリカ英語になっています。
「nor」で一番見かける形は「neither A nor B」で、「AもBも...ない」という意味になります。 「りんごもみかんも好きじゃない」「ジョンもボブもパーティーに行かなかった」「走ることも歩くこともできない」など、2つの事柄を同時に否定するときに使います。 「nor」は複数使うことも可能です。「neither A nor B nor C」という形です。「neither A, B nor C」とすることもできます。 AとBには動詞、名詞、形容詞なんでも置くことができますが、AとBは同じ品詞の方が響きが綺麗で好まれます。（AとBが主語の場合、その文章の動詞の活用はBに合わせます。） 「neither A nor B」の「nor」は「or」に代用されることもあります。元々は「nor」のみ正式だったのですが、近年では「or」でも文法的に誤りだと断定するのは微妙なところです。「neither」と一緒に使うのは「nor」と覚えていた方が無難です。
Neither he nor his friend has heard that school is closed today.
彼も彼の友人も今日は学校が閉まってることを聞いていなかった。
この例文では「neither A nor B」のABは主語であり名詞を修飾しています。 Bが「his friend」で三人称単数ですので、「has」になっています。
She neither knew nor saw the suspect.
彼女は容疑者を知らんかったし、見たこともなかった。
この例文のように動詞を修飾することもできます。
Neither speak to me, nor look at me!
私に話しかけることも、見ることもするな！
「neither A nor B」は動詞に使うことができるので、命令文にすることもできます。
She is neither smart nor cute.
彼女は賢くもないし、可愛くもない。
この例文ではAとBが形容詞になっています。 上記の例文のように、AとBは様々な品詞がなり得ることが分かったと思います。 「neither A nor B」は「not either A or B」と同義なので、書き換えることが可能です。 つまり「neither」自体が否定の意味があるので「neither A nor B」は肯定文で使いますが、文章自体が否定文だと「neither」は不要で、「not either A or B」が使われる、ということです。また口語では「either」が省略されることが多いです。 最後の例文を下記のように書いても同じ意味です。 「either」は省略することもできてしまいます。口語では「not...or」の形が一番よく使われます。
She is not either smart or cute.
She is not smart or cute.
それでは She is not smart nor cute. この文章は正しいでしょうか？ 「or」ではなく「nor」を使用していて、かつ「neither」が使われず否定文になっています。 この文法に関しては、下記で詳しく見ていきます。
「nor」の2つ目の使い方を見ていきます。 否定文（not, no, neverを含む文）のあとに「nor」を使うことがあります。 この場合の「nor」は「or」で代用可能です。 つまり、上の「She is not smart nor cute.」は正しい、ということになります。 しかし、この使い方は現在ではあまりされません。「or」を使う方が一般的です。 ですが一応いくつか例文を載せておきます。
This vase cannot be touched by you nor anyone.
この壺はあなたにも他のだれにも触らせてはならない。
She has no brothers nor sisters.
彼女には兄弟も姉妹もいない。
【まとめ】AとBを両方否定する文章には下記の5通りがあります。 <1> neither A nor B <2> neither A or B <3> not either A or B <4> not A or B <5> not A nor B <1>が一番堅い表現 <2>は文法的に微妙なところがあるが現在では正式。<1>の方が無難 <3>は<1>よりは口語的にした表現 <4>が一番よく使われる。最も口語的な表現 <5>も文法的には正式。<4>の方が一般的
「nor」の最後の用法を説明します。 一つ目の文章に続く形でもう一つの文章を「nor」から始まり倒置法で作り、「そしてまた...ない」という意味になります。 文章2つはコンマで繋がっているのが一般的ですが、ピリオドで2つの文章に分けることもあります。
She does not like vegetables, nor does she like meat.
彼女は野菜が好きではないし、それに肉も好きではない。
「nor」を文頭で使うと倒置がおきて、主語の前に動詞がきます。
"I'm not interested in SNS." - "Nor am I."
「私SNSには興味ないんです」-「私もありません」
「Nor am I」は
も同義です。
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