前置詞「to」は皆さん知っていると思います。中学校でお習う基礎的な英語ですよね。同じような意味を持つ前置詞には「for」もありますよね。「to」と「for」の違いは微妙で分かりづらいと思います。今回は「to」と「for」の違いと使い分けを解説します。
前置詞「to」のイメージのポイントは、「方向」+「到達点」です。 つまり「to」が文章で使われているとき、「to」が「指す方向へ人や物が動くこと」と「その人や物がその方向にある到達点にも達する」ことの2つを暗示します。 例文を見ていきましょう。
The bus turned to the left all of sudden.
バスが突然左へ曲がった。
My dad took a train to Tokyo yesterday.
父は昨日電車で東京へ行った。
この例文では「to」が使われているので、 「父」は「東京」へ向かうだけではなく、実際に「東京」に到着してることが暗示されています。 これが「方向」と「到達点」の2つを意味する、ということの意味です。 「到達点」というニュアンスから、「to」は「状態の変化」や「結果」を表すことがあります。 次の例文を見てみてください。
The bill in total came to 100 dollars.
会計は合計で100ドルになった。
A guy got struck to death on this street last night.
ある男が昨夜この通りで殴り殺された。
繰り返しになりますが、、、 前置詞「to」のイメージのポイントは、「方向」+「到達点」です。 つまり「to」は「...へ」と和訳されますが、「どちらの方向へ向かうのか」そして「その到達点にも達する」という意味まで含みます。 例えば、この文を見てみてください。
A kid ran to the house.
子どもが家に向かって走っていった。
この文章では「to」が使われています。ですから「子ども」は「家」に到着したことも暗示します。 方向だけを示したいときは、どの前置詞を使えばいいのでしょうか? 「toward」です。
A kid ran toward the house.
子どもが家に向かって走った。
この文章では、「子どもは」「家」の方向へ走っていったけど、到着したかどうかはわからない、ということを暗示します。 到着したとしても、そこが最終到着点なのかどうかも分かりません。家の方向の延長線上に駅があり、その駅に到着することが目的かもしれません。 では家に着くことが「目的」であることを示すには、どの前置詞を使えばよいのでしょうか? 「for」です。
A kid ran for the house.
子どもは家を目かけて走った。
この文章だと、「子ども」の「目的」が「家」に到着することが暗示されます。 しかし「to」とは違い、実際に到着したかどうかは分かりません。途中で走るのをやめてどこかに行ってしまってるかもしれません。
最後に少し難しめの質問ですが、2人の人間がお互いに歩み寄る場合に使う前置詞は「to」「toward」「for」のうちどれでしょうか? 答えは「toward」です。「toward」がベストですが、「for」も使うことは文法的に間違ってはいません。「to」は文法的に誤りです。 何度も説明してる通り、「to」は「到達点」まで含むので、2人の人間がお互いに歩み寄るとき「到達点」が動いていますので、「to」を使うことができません。 下記のように表現するのが正しいです。
Steve and Jane walked toward each other.
スティーブとジェーンはお互いに歩み寄った。
◯「to」・・・「方向」+「到達点」 ◯「toward」・・・「方向」のみ ◯「for」・・・「目的」のみ
前置詞「to」「toward」「for」の暗示する意味をそれぞれまとめると上記のようになります。 いかかでしたか?ニュアンスの違いと使い分け、理解できたでしょうか?? このまとめさえ頭に入っていれば、まったく問題ありませんので、ぜひ覚えてしまいましょう!
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