「ウィンウィン」という言葉をご存知ですか?ビジネスシーンでも日常生活でもよく使われている言葉です。今回はそんな「ウィンウィン」について正しい意味と使い方を例文付きで解説します。 また類語や対義語、英語の「win-win」についても紹介します。さらに「ウィンウィンウィン」についても紹介しますので是非参考にしてみてください。
「ウィンウィン」とは「Win-Win」とも表記され「双方に利益があること」という意味です。 主に取引において、両者にとって好都合であったりお互いに良い結果に終わることです。
「ウィンウィン」は、経営学用語のひとつでありビジネスで使われている言葉です。 この言葉はベストセラーのスティーブン・R・コヴィー著『7つの習慣』で使われたことで言葉が世間にも広く知られました。 取引において、協力し合うことで二者とも利益を得られるようにすることです。 そういった協力関係を「ウィンウィンの関係」などと言います。 例えば、ネジ販売をしているA社があるとします。 大きな機械を製造しているB社があり、A社に機械専用のネジを販売してほしいと持ちかけます。 A社はB社にネジを大量に販売することが出来、B社も良いネジを使い機械の質を上げることができます。 このように、お互いにとって利益のある取引を「ウィンウィン」といいます。 主に会社同士の取引や提携の際に使われていますが、提供者(お店や会社)と消費者(顧客)の間でも「ウィンウィン」という言葉は使われています。 例えば、パン屋さんの食パンの耳もそうです。 パン屋さんにとっては出すゴミの量が減り、消費者にとっては安く(もしくはただ)で食材を手にすることができます。 その他、商品の在庫が多くあった場合に、定価よりも低価格で提供をすることで顧客は安く商品が手に入り販売元の会社は在庫を処分することが出来ます。 これもお互いが得をしているので「ウィンウィン」であると言えます。
「その手法ならこちらにもメリットがあり、ウィンウィンとなりますね」 「人気のママタレが柔軟剤のCMに出ると、ママタレにとっては家庭的なイメージが付き柔軟剤はママタレのファンに売れるし、ウィンウィンである」 「ウィンウィン、ウィンウィン言ってないで仕事しろ」
最近では日常生活でも約束事や人間関係においても「ウィンウィン」が使われるようになってきました。 お互いにとって良いことであったり、得をする状態になることを指します。 例えば、AさんとBさんが同居をすることになったとします。 Aさんは料理が得意で掃除が苦手で、Bさんは掃除が好きで料理が嫌いだった場合に、お互いが嫌なことをせずに、好きで得意なことをして生活していけます。 Aさんは苦手な掃除をせずに得意な料理をすることにして、Bさんは嫌いな料理をせずに好きな掃除をすることにすれば、お互いにとって喜ばしい話となるため「ウィンウィン」となります。 恋愛においても「ウィンウィンな関係」が好ましいとされ、どちらか一方だけが尽くすような関係や一方だけが付き合っていて嬉しいなどといった関係ではうまくいきません。 恋愛においては利益や得というよりは、お互いがお互いのために居られるような関係が好ましいといった意味で使われています。 ただ、あまり人間関係に「利益」「勝ち」を彷彿とさせる言葉を使うのは良くないのでは?とも言われているので、恋人に対して「ウィンウィン関係でいようね」というと、相手は「利害のために付き合ってるの?」と思うかも知れないので注意しましょう。
また、自然界にもウィンウィンの関係はあると言われています。 代表的なものといえば『クマノミとイソギンチャク』の関係です。 クマノミは熱帯魚の一種で、ディズニー映画「ファインディング・ニモ」の主人公ニモで一躍大人気になりました。 自然界での映像などで、よくクマノミがイソギンチャクの中にいるのを見たことがあるかと思います。 イソギンチャクの触手には毒があるのですが、この毒はクマノミには効きません。 そのため、クマノミは外敵から身を護るためにイソギンチャクの中に隠れています。 そしてクマノミはイソギンチャクの餌となるものを持ってきてくれます。 このようにクマノミとイソギンチャクはお互いが得となり「ウィンウィンの関係」となっています。
● 相互利益 意味:お互いに利益をもたらすこと ● 互恵 意味:互いに特別の便宜や利益など与え合うこと(主に国同士のことで用いられる) ● ギブアンドテイク 意味:与え合うこと、奉仕し合うこと ● 持ちつ持たれつ 意味:互いに助け合ったり支え合うこと ● 共存共栄 意味:2つ以上のものが争わず助け合い、共に生きて栄えること
● 不利 意味:利益にならないこと、形勢や条件が良くないこと ● 共倒れ 意味:互いに競り合ったり助け合いをした結果、どちらも成り立たなくなること ● 痛み分け 意味:お互いが痛手や損害を受けたまま決着つかないこと、引き分けること ● win-lose(ウィンルーズ) ● lose-win(ルーズウィン) ● lose-lose(ルーズルーズ) ● no deal
カタカナ語「ウィンウィン」の語源は、英語「win-win」になります。 英語の「win-win」の意味はもちろん「ウィンウィン」と同じです。 「win-win」は形容詞として使い、名詞を修飾します。
SPA model is a win-win situation for consumers and companies.
製造小売業は消費者にとっても会社にとってもウィンウィンの状態だ。
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「ウィンウィンウィン」とは「ウィンウィン」よりも「ウィン」が一つ多くなっている言葉ですが、ビジネスでよく使われています。 日本語では「三方良し」とも言われ、これは元々近江商人の商業理念でした。 商売とは、「売り手」と「買い手」が良いという所謂「ウィンウィン」ではなく、「世間」にも良いものであるべきだという現代的経営哲学です。 近江商人は「売り手」「買い手「世間」の三方が良しとなるよう世間のことまで考えて商売をしていたとされています。 この「三方良し=ウィンウィンウィン」の精神が、今でも商売の上でとても重要であるとされています。
「ウィンウィン」について理解できたでしょうか? ✓意味は「双方に利益があること」 ✓日本語で「相互利益」など ✓最近では「ウィンウィン」よりも「ウィンウィンウィン=三方良し」が重要視されている ビジネスでは、売上だけや顧客満足度だけを考えればいいわけではありません。 会社が回っていくこと、お客様に満足してもらえること、そして世間からも良い評判を受けることなど考えていきましょう。