「イニシアチブ」という言葉の意味と使い方は理解していますか?何となく使っている人も多いかもしれません。ビジネスシーンでは「イニシアチブ」という言葉はよく出てきますので、しっかり用法を理解しましょう!また英語の「initiative」は日本語の「イニシアチブ」とは違う意味もあるので注意が必要です。今回は「イニシアチブ」の意味と使い方を例文とともに解説していきます!
「イニシアチブ」の語源は英語の「initiative」です。 英語「initiative」には大別して3つの意味があります。 《1》(事態改善への)新規の構想、計画、戦略 《2》(人の性格を指して)自発的であること 《3》率先、首唱、主導、主導権 ※英語表現に関しては、詳しく後述します。 日本語の「イニシアチブ」では《3》の意味で使われることがほとんどです。 「イニシアチブ」=「主導権」と解釈することができます。 つまり、「イニシアチブ」とは、「皆の先に立って発言したり行動をしたりして、他を導くこと」を指します。 「イニシアティブ」と表記・発言されることもありますが、「イニシアチブ」と同じです。
ビジネスにおいても「イニシアチブ」は、「主導権」という意味で使われます。例えば、「業界でイニシアチブを握る」と表現した場合、その業界・市場においてトップシェアを取ることを意味します。トップシェアを取っていると、価格の決定や宣伝広告、原材料の確保などあらゆる面で有利に進められることから、このような表現がされています。 「主導権」以外にも上記で紹介した《1》の意味で使われることがあります。 会社経営の中で、事業の改善・向上のために推進していくべき構想のことを指します。「◯◯イニシアチブ」のように、新しい計画の名称として使い、会話の中で頻繁に出てくるものではありません。例えば、「新規事業推進イニシアチブ」など。新規事業を開拓し社内全体で推進していこうという戦略のことを指します。 「戦略的イニシアチブ」という言葉がありますが、これは和訳すれば「戦略的構想」のことで、戦略を実現するための方法を色々と考えて組み立てることを意味します。
政治においても上記のビジネス用語の「イニシアチブ」で紹介した意味で使うことがあります。例えば、「日中食品安全推進イニシアチブ」というものがあります。両国の輸出入する食品の安全を確保するための行動計画のことを指します。 政治において「イニシアチブ」というと、もう1つ大切な意味があります。 「主導権」という意味から派生しているのですが、一定数の有権者によって憲法改正案や法律案を提出できるとする制度である「国民発案」という意味があります。 関連する言葉に「国民投票(レファレンダム)」というものもあります。これは、国家意思を決定するために実施される投票に参加することを指します。 「イニシアチブ」と「レッファレンダム」はともに、直接民主制の一形態として、民主主義を機能させる上で大切な役割を担っています。
ビジネスや政治以外の分野でも「イニシアチブ」を使うことがあります。 例えば、スポーツの世界でも「イニシアチブ」を使うことがあります。 スポーツの世界で「イニシアチブ」というと、相手と対戦するスポーツにおいて、「有利にゲームを進めること」を指します。
「イニシアチブ」のそれぞれの意味における使い方を例文と一緒に紹介していきます。 「イニシアチブ」は名詞として使うのが基本です。「主導権」の置き換えだと思うと簡単です。
と表現することが多いです。 また副詞的に「率先して」と表現したいときは
と表現します。
「イニシアチブ」を使った例文 ◯日常会話の例文
◯ビジネスシーン、政治分野の例文
「イニシアチブ」の類語・言い換えの表現を紹介します。
「イニシアチブ」の英語表現「initiative」には上記でも紹介した通り3つの意味があります。 《1》(事態改善への)新規の構想、計画、戦略 《2》(人の性格を指して)自発的であること 《3》率先、首唱、主導、主導権 です。
1つ目の意味では、日常会話で使うことはほとんどなく、ビジネスや政治の世界で構想の名称として使われるのが普通です。
Strategic Defense Initiative.
戦略防衛構想
Prime minister Abe of Japan officially announced a new diplomatic initiative for North Korea.
日本の安倍首相は、新しい北朝鮮外交構想を正式に発表した。
「initiative」は、人の性格を指すことがあります。和訳は「自発性、独創力、進取的精神」などが当てられます。 この性格を表す「initiative」は、人に何も言われなくても自分自身で意思決定できる人のことを指します。
He is a man of initiative.
彼は自発性のある男だ。
I wish my son would use his own initiative.
私の息子は人に頼らず自力で判断できるといいんですけど。
3つ目の意味は「率先」です。 「take the initiative in ...ing」「take the initiative to ...」で「率先して...する」という意味になります。 「on the initiative of...」で「...が率先して」と副詞的に使うことができます。
She took the initiative in carrying out the plan.
彼女は率先して計画を実行した。
They proceeded with the conference on the initiative of Japan.
日本のイニシアチブで、会議は進められた。
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「イニシアチブゲーム」とは、10人以内の小グループが、個人では解決することのできない精神的・身体的課題に対して、協力しあい解決していく活動のことを指します。 協調性やリーダーシップ能力、コミュニケーション能力などを測る施策として、採用などで取り入れられています。
「イニシアチブ」は意識高い系ワードの1つと言われています。 ここで言う、意識高い系ワードとは、英語の単語をカタカナ用語としてビジネスの場で使われている単語です。日本語でそのまま伝えれば良いものをわざわざ英語を用いて使用するので、よく「意識が高い人」などと言われています。 職場やシチュエーション、一緒に仕事をしている人によっては、カタカナを使うことで敬遠されてしまうことがあるので注意しましょう。
その他の意識高い系ワード
✔「イニシアチブ」は一般には「主導権」の意味 ✔「イニシアチブ」はその他に「構想」「国民発案」などの意味もあり ✔「イニシアチブ」は意識高い系ワードの1つなので多用は注意