「fantastic」という英単語を知っていますか?「fantastic」には実は3つもの意味と使い方があることは知っていましたか?語源をちゃんと理解すると迷うことなく使うことができます。また非常によく似ている単語に「wonderful」があります。「wonderful」との違いも解説します。
※音声付き例文がありますので、発音の確認にご活用ください。なお、音声はアメリカ英語になっております。
「fantastic」の語源は「架空」を意味する「phantasticus」で「fantasy(ファンタジー)」と同じです。 「fantasy」の形容詞形が「fantastic」なので、1つ目の意味は「空想的で奇妙、妥当性がなく現実的じゃない」というニュアンスです。 この意味では「fantastic」は、どことなくネガティブなニュアンスで使われていることがポイントです。 「奇妙(strange)」などのニュアンスがあるのであまり肯定的ではありません。 「fantastical」と同義です。 分かりやすい例でいくと、ハリーポッターシリーズの「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」でしょう。英語では「Fantastic Beasts and Where to Find Them」です。 この「fantastic beats」は「空想上の野獣、幻の動物」という意味です。日本語の題名も「ファンタスティック・ビースト」となっているので、翻訳家の方は和訳に苦労したのかな、と思います。。。 それでは例文です。
My two-year-old son always draws a fantastic animal animal with three heads.
私の2歳になる息子はいつも頭が5つある空想上の奇妙な動物の絵を書く。
しかし、現在はこの意味で「fantastic」を使うことはほとんどありません。 日常会話で「fatastic」を使う場合、95%以上の確率で次に説明する意味です。
ネイティブが日常的に使う「fantastic」の意味は、「すばらしい、感動的な」です。 「extremely good」と英英辞典では説明されています。「極めてよい」ということです。 「fantastic」の語源を考えれば、「現実離れしてるほど素晴らしい」「空想的なくらい感動的だ」というニュアンスで、完全にポジティブなニュアンスで使います。 「fantastic」がこの意味で使われるようになったのも比較的最近で、60代70代の年配の方にはこの使い方は不自然だと感じる人もいます。「ファンタジーだなんて大袈裟だな」と感じるようです。 日本語の「ヤバい」などと似ていますね。日本語の「すごい」という言葉も元々はネガティブな意味で使われていたことを考えると言葉の意味は時代とともに変化していき、浸透するのにある程度時間がかかることがわかります。
You got accepted into Stanford? That's fantastic!
スタンフォード合格した?すごいじゃん!
"The greatest showman" was such a fantastic movie.
「グレーテスト・ショーマン」はとても感動的な映画だった。
You look fantastic in that dress.
そのドレスとてもよく似合っているよ。
「現実離れした」という意味から転じて「fantastic」は「非常に大きな」という意味があります。 「a fantastic amount of...」で「大量の...」の形で使います。 この意味で使われるのも極めて稀です。 普通に「large」を使うのが自然ですが、たまに見かけます。
He seemed to have earned a fantastic amount of money so far.
彼は今まで相当な額のお金を稼いだらしい。
「fantastic」と非常によく似ている言葉に「wonderful」があります。 口語的に使用する場合、意味はどちらも「素晴らしい」という意味でほとんど差はありません。 しかし「fantastic」と「wonderful」は語源が違いますので、ニュアンスにも微妙な差があります。 「wonderful」の語源は「wonder」で「不思議、驚き」という意味です。なので「wonderful」は「驚くほど素晴らしい」というニュアンスです。「fantastic」は「現実離れしているほど素晴らしい」なので、微妙にに「fantastic」の方が意味合いが強い印象があります。 また、アメリカ人は「wonderful」よりも「fantastic」の方がよく使います。特にアメリカ人男性は「wonderful」をあまり使いません。少し女性らしい響きがあります。 一方でイギリス人は「wonderful」をよく使うイメージがあります。同じく「brilliant」「lovely」なども「素晴らしい」という意味でイギリス人はよく使います。アメリカ人はあまり使いません。
最近では「fantastic」という言葉が日本語としても浸透してきていて、カタカナで「ファンタスティック」などと書かれていることも見聞きします。 カタカナ語「ファンタスティック」の意味は語源である英語「fantastic」と同じです。基本的には「素晴らしい」という意味で使われています。 しかし、素晴らしいことをわざわざ「ファンタスティック」とカタカナで言う必要はなく、多用すると不自然なので注意しましょう。。
「すばらしい」という意味で使う「fantasitc」は「wonderful」以外にも、様々なスラングワードが存在します。 例えば、
などがあります。 これらのスラング表現に関しては別の記事にまとめましたので、気になる方は是非参考にしてみてください。
科学的に正しい英語勉強法
こちらの本では、日本人が陥りがちな効果の薄い勉強方法を指摘し、科学的に正しい英語の学習方法を紹介しています。読んだらすぐ実践できるおすすめ書籍です。短期間で英語を会得したい人は一度は読んでおくべき本です!
一億人の英文法
すべての日本人が「話せる英語」を「最速」で達成するための英文法大全です。ネイティブスピーカーの英語に対する考え方がコラムとイラストで分かりやすくまとめられています。今までの文法書で挫折してきた方におすすめの書籍です!
正しいxxxxの使い方
授業では教わらないスラングワードの詳しい使い方や文法が紹介されています。タイトルにもされているスラングを始め、様々なスラング英語が網羅されているので読んでいて本当に面白いです。イラストや例文などが満載なので、この本を読んでスラングワードをマスターしちゃいましょう!
本気で英語学習をしたい方にオススメの英会話教室、オンライン英会話、英語学習アプリを厳選した記事を書きました。興味のある方はぜひご覧ください。