「アジェンダ」は外資系企業やIT企業などでよく使用される言葉ですが、正しい意味は理解していますか?似た言葉に「レジュメ」がありますが、どのように使い分けていますか?分かりそうで分からない「アジェンダ」と「レジュメ」の意味と使い方の違いを徹底解説していきます!
会社の会議などで「今からアジェンダを配布します」などと聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。 同じようなシチュエーションで「レジュメ」と言う場合もありますよね。 そこで、「アジェンダ」と「レジュメ」の違いを分かりやすく解説していきます。
アジェンダ【 agenda(英語)】 ① 会議で話し合うべき事柄。協議事項。議題。また、議事日程 ② ①から転じて、行動計画(将来実現可能な目標を明記したもの)。特に法人や国際機関などの組織が使う レジュメ【 résumé(フランス語)】 ① 要約・概略。「サマリー(summary)」と同義 ② ①から転じて、大学や大学院で論文を制作する際に作る、論文を要約した資料 ③ ①から転じて、研究発表や講義、ゼミなどで発表者が配布する発表内容を要約したプリント ④ 履歴書。(米国ではほとんどこの意味で使用され、外資系企業の影響で日本でもこの意味で使う場合がある)
「アジェンダ」と「レジュメ」は使う場面こそ似ていますが、意味と本来の使い方は違います。 「アジェンダ」の基本義は「会議で話し合うべき事柄(a list of matters to be discussed at a meeting)」です。 言い換えれば、「協議事項」「議題」です。 英語では「list(リスト)」となっているように「アジェンダ」は1つの議題を指すわけではなく、「一回の会議で話し合うべき事柄をすべてリスト化したもの」です。 つまり、日本語でいえば「議事日程」が一番近いです。 当たり前ですが、「アジェンダ」はしっかりと議題が盛り込まれている「議事日程」であって、ただ会議の日時だけが記入されているものではありません。 会社で「アジェンダ作っておいて」と言われた場合、ほぼ「議事日程」を指します。 「アジェンダ」は「議題」または「議事日程」という意味から転じて、「行動計画」という意味で使われる場合もあります。 「アジェンダ」は個人の行動計画には使用しません。企業や国際機関などが使います。 有名なものには「アジェンダ21」があります。これは、持続可能な開発の実現を目指して、各国や国際機関が実施すべき具体的な行動計画で、1992年にブラジル、リオ・デ・ジャネイロで開催された「地球サミット」で採択されたものです。 選挙の際、政党や立候補者の具体的な数値目標や達成期限を示す資料は「マニフェスト」というのが一般的です。 「議題」と似た言葉に「議案」があります。 「議案」は「会議で話し合うために提出する原案」という意味です。 なので「議案」は承認されなければ「議題」にはなりません。
「レジュメ」の基本義は「要約」です。 この意味から転じて、
という意味でも使われます。 論文を要約した「レジュメ」は、論文のタイトルページの次のページに差し込み、目次としての役割を果たします。 大学のゼミや研究所などでは、発表内容をまとめたプリントを配ることがしばしばありますが、これも「レジュメ」と言われます。 大学で授業が始まる前に教授が講義内容の資料を配りますが、これも「レジュメ」ですね。大学で「レジュメ」という言葉を知った人が多いと思います。 会社でもプレゼンテーション前に配布する発表内容をまとめたものを「レジュメ」といいます。 1対nのプレゼンでは「レジュメ」、n対nの会議では「アジェンダ」を使う、ということになります。 アメリカで「レジュメ」といったら、「履歴書」という意味になります。 「履歴書」=「職務経歴の要約」ですから、意味は通ります。 日本にある外資系企業の影響で、日本でも「レジュメ」を「履歴書」という意味で使う機会が増えてきました。 アメリカの大学などでは、発表内容をまとめた資料のことを「レジュメ」とはいいません。 単に「summary(要約)」といったり、「handout(プリント)」と言ったりします。 ちなみに「プリント」は和製英語なので注意です。「print」は「印刷する、大文字でサインする」などの意味になります。
アジェンダを作り始める前に、当たり前ですがまず会議の目的を明確にする必要があります。
などなど、何かしら会議の目的が必ずあるはずで、それをまずしっかり認識しましょう。 それが決まれば、おのずとアジェンダの題目や議論内容は決定していきます。
アジェンダの必須項目は下記です。
議題内容は詳細まで文章で記入せずに、数字や中黒を使い箇条書きするのが鉄則です。 会議は時間がオーバーしてしまうのが日常茶飯事なので、余裕をもって時間配分を決定することも忘れないでおきましょう。 あまりに多くの議題がある場合は、一度の会議でいくつも盛り込まない方が賢明です。 一つの会議で一つの目的、としておくのが無難でしょう。 また、アジェンダを印刷して配布する際、参加予定ではなかった人が参加する場合もあります。 アジェンダは余裕をもって用意しておきましょう。 メモはあってもなくても問題ありませんが、会議参加者がアジェンダに直接書き込めるスペースがあるとよいでしょう。
※文字の大きさや太さを変えて見やすくすると、なおいいです。 ーーーーー 第一回『英語部マガジン2020 雑誌の発行について』 日時:2018年2月1日(木) 13:00〜15:00 場所:3階 会議室B 資料作成者・司会:渡辺マミ 参加者:プロジェクトメンバー 【配布資料】 1.アジェンダ 2.予算内訳 3.参考資料 【内容】 1.予算について (13:00〜13:15) ・予算内訳資料を参照 2.雑誌内容について (13:15〜14:00) ・全体イメージ、キャッチコピー ・英語表現 ・英会話教室 ・海外のカフェ ・他のプロジェクトの紹介 3.発行日と販売方法について (14:00〜14:30) ・発行日に向けた日程調節 ・販売方法によって発行部数の決定 4.各部署とのミーティング日程について (14:30〜14:40) ・ライティング部 ・デザイン部 ・マーケティング部 5.第2回ミーティングについて (14:40〜14:45) 6.質疑応答 (14:45〜15:00) 7. メモ ーーーーー このようにまとめると会議で話し合うべき内容と流れが分かりやすく、時間内に話をまとめやすくなります。 また、時間割を書いておくだけでそれぞれが時間を意識するので、上司など自分より目上に人が長く話してしまうことがあっても、次の議題へ進みやすくなります。