「スタンス」という言葉を正しく使えていますか?「スタンス」はビジネスシーンなどでよく登場する言葉で、元々は英語でしたが現在では日本語としてかなり定着していますよね。知らないないと恥ずかしい「スタンス」の意味と使い方を解説します。 「スタンス」はビジネスシーン以外の業界では全く違う意味で使用されていますので、そこにも触れたいと思います。また、英語「stance」の意味は、日本語の「スタンス」と微妙に異なるので、英語「stance」の用法もしっかり解説したいと思います。
日本のビジネスシーンでカタカナ語として「スタンス」と使われた場合、基本的な意味は「物事に向かうときの姿勢、態度、立場」となります。 皆さんが「スタンス」という言葉を見聞きするときは、ほとんどがこの意味だと思います。 「態度、立場」というニュアンスもありますが、「態度が大きい」「立場が弱い」などの慣用句では、「スタンスが大きい」「スタンスが弱い」のように言い換えはできません。
「スタンス」の使い方を見てみましょう。
などの言い回しをよく使います。 それでは例文を見てみましょう。
例文
「スタンス」の類語は下記のような言葉があります。
実は、ビジネスシーン以外でも「スタンス」は色々な意味で使用されています。 今回は業界別に「スタンス」という言葉をどのように使っているのか見ていきたいと思います。
スポーツ業界でも「スタンス」という言葉を使います。 野球やゴルフなどで使う場合は「球を打つときの両足の位置や幅などの構え方」という意味になります。 スノーボードでは「スタンス幅」「スタンス角度(スタンスアングル)」などの言い回しがあり、スノーボードの板に設置する両足の位置を指します。 ロッククライミングでの「スタンス」は、単純に「足場、足の置く場所」という意味になります。この意味での「スタンス」は厳密には誤用であり「フットホールド」と言うのが正しいです。しかし「スタンス」でも通じます。
例文
自動車の世界では、「スタンス」というと、タイヤの角度とホイールを変えて(ネガティブキャンバー)車の高さを下げる改造のことです。 最近ではもっと漠然と、改造して足回り(タイヤの回り)がかっこよく決まっている車のことを「スタンス系」と言ったりします。 この「スタンス」は「足場」という意味から派生して使われるようになりました。
経済学では「投資スタンス」という言葉が使われます。 「投資スタンス」とは、簡単に言ってしまうと「投資家の投資方法」のことです。 「投資スタンス」は千差万別です。 長期でじっくり稼ごうとする投資家もいれば、短期で一気に稼ごうとする人もいます。 損しそうになって慌てて売る投資家もいれば、全く動じない人もいます。 「投資スタンス」を見れば、どのくらい期間でどのくらい稼ごうとしてるのか、投資家がどんな自分の投資に対して自信があるのか、どんな性格の持ち主でどんな投資方法を理想としているのか、などが分かります。
ファッションにおける「スタンス」とは、「靴下ブランド」のことです。 2010年にカリフォルニアで創業された「STANCE」は、アーティスティックな柄が特徴の靴下特化のブランドです。 ウィル・スミスなどの有名俳優も愛用者としてて知られていて、若者を中心に世界的に人気があるブランドです。
文学における「スタンス」と言えば、フランスの詩人モレアスが書いた詩集を指します。これはかなりマニアックになりますが、一応紹介しておきました。。
「スタンス」という言葉は英語「stance」が語源です。 英語「stance」の意味は「公の場での特定の考え方や意見」になります。 日本語の「スタイル」は漠然と「態度」というニュアンスですが、英語の「stance」は「公の場で表された特定の考え方や意見」を指します。つまり、個人的な考え方やプライベートでの態度などは指しません。 なので、社会的な立場があり特定の考え方や意思を表示している人や組織が主語に対して「stance」を使うのが自然です。例えば、大企業や政府、医者、弁護士などに対して「stance」という言葉はよく使われます。 「stance on...」の形で「...に対する考え方」となります。
Christians' stance on the issue of abortion is well known.
キリスト教徒の中絶の問題に対する考え方はよく知られている。
The US's aggressive stance on trade friction is causing various problems.
米国の貿易摩擦に対する攻撃的な姿勢はさまざまな問題を引き起こしている。
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いかがでしたか? 「スタンス」の意味と使い方、深く理解できたでしょうか? 英語の「stance」の持つニュアンスもご理解いただけたでしょうか? 「スタンス」はさまざまな業界で色々な使われ方がなされていること、ご理解いただけたかと思います。また英語の「stance」と日本語の「スタンス」が微妙にニュアンスが違うことも分かっていただけたかと思います。
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