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「ブルーオーシャン」の意味とビジネスでの使い方!具体例・英語表現も解説

「ブルーオーシャン」という言葉を知っていますか?「ブルーオーシャン」は近年ビジネスシーンで大変よく使われる言葉です。直訳的に「青い海」と理解しているとおそらく会話の意味が不明になってしまうでしょう。。そこで今回は「ブルーオーシャン」の意味と使い方、具体例、英語ではどのように表現するのか、ブルーオーシャンを学ぶのにオススメの書籍など、「ブルーオーシャン」に関するイロハを解説していきたいと思います。

「ブルーオーシャン」の意味

「ブルーオーシャン」という言葉はフランスの大学教授であるW. チャン・キムとレネ・モボルニュの2人が2005年に『ブルーオーシャン戦略』という書籍の中で紹介した概念です。 「ブルーオーシャン」とは「競合性の低い(競合相手がいない、もしくは少ない)未開発の市場」を意味します。 「ブルーオーシャン」は文字通り「青い海」というの意味で、「のどかで緩やか」なイメージがある「青い海」から転用されたメタファーということになります。 「ブルーオーシャン」の反対語として使用されるのが「レッドオーシャン」という言葉になります。「競合企業が乱立し血みどろの競争が行われている既存市場」を意味します。 しかし、21世紀は、テクノロジーや各国の政策などが日々目まぐるしく変化するため、一時的にブルーオーシャンと認識されていた業界や市場が数年で一気にレッドオーシャンになってしまう可能性が大いにあります。ですから、ブルーオーシャン、レッドオーシャンを指す具体的な市場などは常に一定とは限りません。

「ブルーオーシャン戦略」とは?

概要

「ブルーオーシャン」は著書『ブルーオーシャン戦略』が由来ですから、「ブルーオーシャン戦略」という言葉もビジネスシーンではよく見聞きします。 なぜ「戦略」という言葉が使われるかというと、「ブルーオーシャン」つまり「競合性の低い市場」はただ見つけるのではなく、自らのポジショニングで築き上げることができるからです。 ですから、まだ誰も見たことのない市場、全く新しい市場に飛び込むことも「ブルーオーシャン戦略」ですが、既存市場を上手にセグメント分けし、まだ満たされていな顧客のニーズに応えるサービスやプロダクトを生み出すことも「ブルーオーシャン戦略」にあたります。 ただし、全く新しい市場に飛び込んでも他社も同様に参入した場合、一気にレッドオーシャンと化してしまいます。よって、「ブルーオーシャン戦略」は、「既存市場の中で自社のポジショニングをいかにユニークに取るか」に重点が置かれています。 よって、「ブルーオーシャン」とは「楽して稼げる市場」という意味ではなく、「工夫次第で収益を上げることができる有望な市場」という意味になります。

具体的な方法論

W. チャン・キムとレネ・モボルニュが著書の中でブルーオーシャンを築くのに必要なのは「差別化」と「低コスト化」の2つを同時にやることだと述べています。 「差別化」をするのは当たり前です。既存市場の中でブルーオーシャンを創造するには、他社と差別化を図り、新たな付加価値を顧客に提供するしかありません。 同時に大切なのが、「低コスト化」を実現することです。 いくら差別化をしたとしても同様の商品を低価格で他社に提供されたら、顧客が奪われてしまいます。 ですから、「ブルーオーシャン戦略」を組み立てる上で最も大事な考え方は「差別化」と「低コスト化」を同時に実現することだ、と述べられています。

「ブルーオーシャン」の使い方と例文

上記でも紹介した通り、「ブルーオーシャン」とはただ発見するだけではなく、自ら築き上げるものですから、下記のような言い回しをします。

  • ブルーオーシャンを見つける
  • ブルーオーシャンを探す
  • ブルーオーシャンを築く
  • ブルーオーシャンを開拓する
  • ブルーオーシャンを創造する

などと言います。

例文

  • 成熟した日本市場においては、今度売上を拡大するのにブルーオーシャン戦略は必須だ。
  • 既存市場でブルーオーシャンを開拓するには、「差別化」と「低コスト化」を同時に実現する必要がある。
  • 大きな市場でブルーオーシャンを創造するのではなく、これから始まる小さな市場に最速で飛び込み、一気に独占する方が重要だ。
  • アフィリエイト領域でブルーオーシャンを探し続けて早2年。日本にはアフィリエイターが多すぎて、もうできることはないだろう。

「ブルーオーシャン」の具体例

「ブルーオーシャン戦略」で大成功した顕著な例がスマートフォンOSの「アンドロイド」です。 スマートフォンという大きな市場をAppleの「アイフォーン」が築き上げましたが、Appleの「アイフォーン」は高級品だったため、新興国ではあまりシェアを伸ばすことが出来ませんでした。 そこでGoogle社が「アンドロイド」社を買収し、デバイスを作ることなくOSだけ他社に開放し(差別化)、中国・韓国のハードウェアの会社に低価格のスマートフォンデバイスを大量生産させました。(低コスト化) それにより現在ではスマートフォンのOSのマーケットシェアはアンドロイドが70%と完全な独占企業となりました。 ここでポイントなのが、「スマートフォンOS市場」という枠組みで見れば、Apple社がすでに競合にあたりレッドオーシャンだったわけですが、「低所得者向けスマートフォンOS」というセグメント分けをすることで「ブルーオーシャン」を創造した、ということです。 市場をどのように分けて、ポジショニングするのか、がとても大切であるよい例だと思います。

「ブルーオーシャン」と一緒に使われる「コモディティ化」

近年ビジネスシーンでは「コモディティ化」という言葉もよく使用されます。 「コモディティ化」は「商品やサービスが一般化する」という意味です。 つまり、「コモディティ化する」=「レッドオーシャンになる」と覚えておけばよいでしょう。

その他にもある「◯◯オーシャン」

「ブルーオーシャン」「レッドオーシャン」という言葉がビジネス用語として定着しているので、そこからもじって「ブラックオーシャン」「ピンクオーシャン」「ホワイトオーシャン」などのワードも存在します。 しかし、現状これらの言葉は一部の学者やビジネスパーソンが使用しているだけで、一般化はしておりませんので、使用の際は注意してください。

ブラックオーシャン

「ブラックオーシャン」は、「真っ暗な深海」のメタファーであり、「独占(できる)市場」を意味します。 「ブラックオーシャン」を先行して創造することができれば、その市場はレッドオーシャン化しづらい、ということになります。 創造することができれば、「ブルーオーシャン」よりもおいしい市場が「ブラックオーシャン」です。 マーケットシェア何%を取れば「独占」と言えるのかは市場によって異なりますが、6割〜7割の市場シェアがあれば、「独占市場」と言えるでしょう。例えば、検索エンジン市場は66%がGoogle検索エンジンを使用しています。ポテトチップス市場は60%がカルビーです。

ピンクオーシャン

「ピンクオーシャン」は株式会社DMM.comが取っている戦略のことを指します。 「ピンク」とは「エロ系ビジネス」のことを指しています。 競合性という意味では、ブルーオーシャンほど競合が少ないわけでもないが、レッドオーシャンのように大企業は参入できない市場(赤より少し薄いピンク色)という意味合いになっています。 IT業界では「ピンクオーシャン」という言葉を知っている人は比較多いと思います。

ホワイトオーシャン

「ホワイトオーシャン」とは「まだ市場とも認知されていない全く新しい真っさらな市場」という意味になります。 「ホワイトオーシャン戦略」を謳っている専門家は「ブルーオーシャン戦略」はもう古いと言っています。「ブルーオーシャン」だと世間が認知してる時点で遅れている、という考え方です。 実際世界に大きなインパクトを残すような企業は、まだ誰もが想像すらしないプロダクトを先に作り、後から市場が形成されていく、というパターンは結構ありますよね。その意味では革命的なプロダクトや会社は「ホワイトオーシャン戦略」を取っているのかもしれません。

「ブルーオーシャン」の英語

ビジネスシーンでは日本語としても定着しつつある「ブルーオーシャン」という言葉ですが、上記でもお伝えした通り元々は英語「blue ocean」が由来です。 「ブルーオーシャン戦略」は「blue ocean strategy」と言います。 「ブルーオーシャンを築く」は、「build a blue ocean」と表現します。

It's extremely important for CEOs to think about how to build a sustainable blue ocean.

経営者にとって持続可能なブルーオーシャンを開拓することは非常に重要だ。

How can we get started with a blue ocean market?

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『ブルー・オーシャン戦略』

「ブルーオーシャン」という言葉は、W. チャン・キムとレネ・モボルニュの2人が著作した『ブルーオーシャン戦略』という書籍で初めて使われました。 そこから世界中に広まり、世界43カ国語で出版されており、今でもビジネスパーソンのバイブルとして読み継がれています。 ビジネスに従事している人なら一度は読むべきビジネス書です。

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「ブルーオーシャン」は意識高い系ワード?

「ブルーオーシャン」は専門用語ではあるものの、人や組織によっては、俗に言う「意識高い系ワード」と認識される可能性があります。 ここで言う「意識高い系ワード」とは、英語の単語をカタカナ用語としてビジネスの場で使われている単語です。日本語でそのまま伝えれば良いものをわざわざ英語を用いて使用するので、使用している人は「意識高い系」と揶揄されることがあります。 なので、「ブルーオーシャン」は多用しすぎると、職場などによっては一緒に働く人に違和感を与えてしまったり、浮いてしまう可能性があるので注意しましょう。 ちなみに、IT業界では普通に使う言葉なので心配無用です。 その他にも意識高い系ワードはたくさんあるので、その一部紹介しておきます。

  • アグリー (agree):同意する、支持する
  • アウトソーシング(outsourcing):外注、外部委託
  • アサイン(assign):割り当てる、任命する
  • アジェンダ(agenda):計画、議題
  • アライアンス(alliance):提携、同盟
  • ウィンウィン(win-win):双方に利益となること
  • コストパフォマンス(cost performance):費用対効果
  • コミットメント(commitment):委託、委任
  • コンバージョン(conversion):ウェブサイト上で獲得できる最終的な成果
  • リスケ (reschedule):日程変更、予定延期

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まとめ

「ブルーオーシャン」の意味と使い方は理解できましたか? 最後に少しだけ「ブルーオーシャン」についてまとめておきたいと思います。 ✔「ブルーオーシャン」は「競合相手が少ない市場」のこと ✔「ブルーオーシャン」は見つけるものではなく創造するもの ✔「ブルーオーシャン」を創造するカギは「差別化」と「低価格化」 ✔「ブルーオーシャン戦略」の書籍は一度は読むべきビジネス書

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