「うってかわって」の意味は「急に変わって」「前とは全く変わって」です。漢字では「打って変わって」と書きます。変わるスピードが速い場合と変わる度合いが激しい場合があります。「打って」は「勢いよく当てて」の意味ではなく、単に「変わって」を強調する役割を担っています。
「うってかわって」の意味は「がらりと急に変わって」「前とは全く変わって」「反対になって」です。 この「変わって」には、
の2通りがあります。 主に、状況や状態が変わることを表します。
「うってかわって」の漢字は「打って変わって」です。 「うってかわって」の原形は「打って変わる」です。 「打って」とは強調を意味する接頭語です。 「打つ」の基本義は「ある物を他の物に瞬間的に強くあてる」です。 そこから転じて、「勢いよくあることを行う」という意味があります。それを強調として使っているのが「打って」です。 実際に「強くあてる」という意味ではないことから、「うってかわって」はひらがな表記が一般的です。 「うってかわって」以外にも、
などの表現があります。
「うってかわって」の主な言い回しは
となります。 例えば天気などでも使われています。 「先程の雨とうってかわって今は快晴だ」などと使います。 雨から晴れへ急に変わったことを表します。 この場合「雨から曇り」の場合には「うってかわって」は不自然です。 「反対になって」といった意味合いが強く、天気の場合は雨から晴れ、晴れから雪などに対して使います。 他にも、大幅に変わった場合や反対の状況になった場合に使います。
例文
また「うってかわった◯◯」の形でも使います。 例えば「以前とはうってかわった雰囲気」や「前回とはうってかわった計画」などと使います。 「晴れになり、先程の雨とはうってかわった天気だ」や「先程の雨とはうってかわった晴れた天気」と使います。 他にも「今までのファンタジーとはうってかわったリアリティさのある映画」や「仕事中とはうってかわった様子」などと使います。
例文
「うってかわって」という言葉は、ビジネスシーンでは多用するべきではありません。 というのも、「うってかわって」は意味が「急に変わって」「前とは全く変わって」となります。 業務内容等に変更があった場合、「うってかわって」と使うと「突然ガラリと変わった」と伝わります。 理由があって変更したにも関わらず「気分で変わった」「突然変えた」という無責任な印象を与えてしまう可能性があります。 そもそも仕事上で話し合いが進んでいたことや、やるべきことが突然変わるのは迷惑ですよね。 そのため、うってかわるようなことをするのも失礼となりますし、言葉として用いた場合は相手に誤解を招いてしまいます。 ただ、業績などが突然良くなった場合に「これまでとうってかわって、一気に黒字だよ!」といった内容であれば、使っても問題ありません。
「うってかわってしまった」と使った場合は意味が変わってきます。 例えば、
となります。 これは、どこかをぶつけて、または何かを注入して、性格や人格、精神状態が変化したことを指します。 学校のテストなどで「うってかわって」の例文を作る時に、このように回答しないように注意しましょう・・・!
「うってかわる」と言い換えられる言葉には
などがあります。 「一変する」「一転する」は「物事が急な速度で変わること」です。 変わる度合いよりもスピードが速いことを表します。 「様変わりする」「豹変する」は「状況や形成が変わること」です。 これはスピードよりも変わる度合いが激しいことを表します。 「好転する」は「状況が良い方へと変わること」、「暗転する」は「事態が悪い方へと変わること」を表します。
「うってかわる」と似た表現に「とってかわる」があります。 「とってかわる」の意味は「入れ代わる、交代する」です。 「ある人物に変わって、ある地位につく」という意味です。 漢字では「取って代わる」となります。
「完全に変わる」の英語は「change completely」です。 「完全な」を意味する形容詞「complete」の副詞が「completely」です。 「抜本的な」を意味する「radical」を使って、「change radically」と表現することも可能です。
「いきなり変わる」は「change quickly」です。 「突然」を意味する「sudden」を使い、「change suddenly」「change all of a sudden」などと表現することもできます。
いかがだったでしょうか? 「うってかわって」について理解できたでしょうか? 意味は「急に変わって」「前とは全く変わって」となります。 語源は「打って変わる」で、「打って」は”強調”の意味を持ちます。 主に「◯◯とうってかわって」「◯◯とはうってかわって」と使います。