「親和性」とは元は化学用語で「物質同士が容易に結合する性質」のことを指します。そこから転じて、ビジネスや人間関係で単に「相性が良い」という意味で使われるようになりました。IT業界ではシステムの互換性が高いことを示します。類語には「シナジー」「コンパチビリティー」「親睦」などがあります。
「親和性」の読み方は「しんわせい」です。 「しんわしょう」ではないので注意しましょう。
「親和性」の意味は「親しみ結びつきやすい性質」です。 「親和」の意味には2つあります。
です。 化合とは、2つ以上の物質が反応して結合して、別の物質となる化学変化のことです。 例えば水素と酸素が結合して水になるのも「化合」です。 それに「そのような性質、状態、程度」であることを表す「性」がついて「親和性」となります。
「親和」は主に化学において使う言葉ですが「親和性」は様々な場面で使われています。 ビジネスシーンでも「相性の良さ」といった意味で使われています。 システムやマーケティングなどにおいても使われています。 例えば商品のイメージに合った色や他の物などを使って広告を作ったりしますよね。 これも、「親和性」を考えて作成していきます。 他にも商品とサービスや、サービスと客層などの相性においても「親和性」と使います。 この相性の良さが良いほど「親和性が高い」「親和性がある」となります。 他にも、音楽などに対しても使えます。 例えば音楽とドラマや映画なども、親和性を考えて主題歌やサウンドトラックを考えています。 楽器や編曲方法なども親和性を考えられています。
「親和性」はIT業界でコンピューターシステムに対しても使います。 機械とアプリケーションや、システムとサーバなどの相性の良さを「親和性」と表します。 ITのシステムでは「親和性」がとても大事になってきます。 親和性がないと、データが壊れてしまったりうまく稼働しないこともあります。
「親和性をもつ」とした場合は化学用語です。 「親和性」は元は化学用語で「物質同士が容易に結合する性質」のことを指します。 「化学親和力」ともいいます。
などの使い方もありますが、専門用語なので存在を知っているだけで十分でしょう。
「親和」には「仲良くすること」といった意味がありますが、「親和性を感じる」と人間関係に使うのは不自然です。 「彼女とは親和性を感じる」とは言わず、正しくは「親近感を覚える」です。 「性」を省き「親和」の形なら「人と仲良くする」の意味でも使用可能です。 「会員間の親和を図る」などと使います。 ただし、「高学歴女子とオタク男子の親和性は意外にも高い」などとネット用語としては「親和性」という言葉をそのまま人に対して使うことがあります。
「親和性」の同義語は「融和性」です。 「融和」は「ゆうわ」と読みます。 「融和」の原義は「とけてまじりあうこと」です。 物理学では「融解(ゆうかい)」ともいいます。 そこから転じて、個人や会社、国などが「打ち解けて仲良くなること」も意味します。
ビジネスにおける「親和性」の類語には「相性」「シナジー」があります。 「シナジー」の意味は「相乗効果」です。 ビジネスシーンでは、「相まって」や「相乗効果」を「シナジー」と言い換えて使用します。 例えば、「シナジーを起こして」で「相乗効果を起こして」という意味になります。 「相乗効果」の意味は「2つ以上の要素が合わさることによって、個々の要素がもたらす以上の結果を上げること」です。
例文
システムにおける「親和性」の類語には「互換性」「コンパチビリティー」があります。 「互換性」はとてもよく使われる言葉です。 意味は「他の機械部品と交換できること」です。 要するに、他の機械部品とも相性が良いことを表します。 「コンパチビリティ」は「互換性」のことです。
例文
「親和性」は人間関係では使いませんが、「親和」といった意味合いで使いたい場合は「親近感」「融和」「親睦」などがあります。 「親睦」は「しんぼく」と読みます。 意味は「互いに親しみ合うこと、仲良くすること」です。 会社などでも「親睦会」と使いますよね。 これは働く人同士の仲を深めるための会合となります。
例文
「相容れない」の読み方は「あいいれない」です。 意味は「一緒には成り立たない」「お互いに受け入れられない」です。 これは一方が受け入れないという意味では使いません。 お互いが、相手を受け入れられない様子を表します。 立場が違っていたり、価値観が異なる人とは「相容れない」ことが多いですよね。 「相容れる」で「お互いに容認する」といった意味ですが、主に「相容れない」の形で使われています。
例文
「排他性」の読み方は「はいたせい」です。 意味は「自分たち以外の様子を受け入れない様子」です。 「排他」は「仲間ではない者を排斥すること」です。 「自分たちの仲間以外を遠ざけようとすること」「外部の者を拒み、自分たち以外の者を受け入れないこと」を表します。 「排他」は「排他的」とよく使われています。
例文
「疎外」は「そがい」と読みます。 意味は「よそよそしくすること」です。 嫌ってのけものにすることを表します。 「疎外」は「疎外感」ともよく使われています。 意味は「自分だけ仲間外れにされているように感じること」です。
例文
人に対して使う「親和性」つまり「親睦」の英語は「friendship」です。 「form close friendship」で「親睦を深める」となります。
My girlfriend value her friends' friendship above anything else.
私の彼女は何よりも友人との関係を大切にする。
人間同士の相性のことを「chemistry」と表現することもあります。 「chemistry」の元の意味は「化学」です。 「親和性」が元々化学用語だった点とも似ていますね。 「friendship」が友情に対してのみ使うのに対して、「chemistry」は友情だけではなく恋愛に対しても使うことができます。
They had a special chemistry right from the beginning.
彼らは会った瞬間から、特別に相性がよかった。
上記でも紹介した「コンパチビリティー」の英語は「compatibility」です。 形容詞は「compatible」です。 「コンピューターの互換性」以外には「人と人とが相性がよい」という意味もあります。
Are you guys compatible?
君たちは相性よいの?
いかがだったでしょうか? 「親和性」について理解出来たでしょうか? ✔読み方は「しんわせい」 ✔意味は「親しみ結びつきやすい性質」 ✔ビジネスシーンやITシステムにも使う ✔類語は「相性」「互換性」など