「as long as」「as far as」はどちらも「...する限り」と同じく訳す接続詞ですが、意味に大きな違いがあります。しっかりと意味を解釈し、和訳を工夫すると簡単に差異を理解でると思います!音声付き例文とともにわかりやすく解説していきます。
接続詞的に使用する「as long as」には2つの意味があります。 ①「〜する間は(時間の限度)」 ②「〜さえすれば(条件)」 です。 「接続詞」は2つの文章を繋げる役割を果たします。英語には接続詞が40個以上も存在します。「and」「after」「beacause」「so」「until」などがあります。 「接続詞」の語順は、「主語+動詞+接続詞+主語+動詞」となります。 「as long as」の3つの語から成り立っているので厳密には接続詞と言わないのですが、「as long as」で1つの役割を果たしているので、ここでは接続詞と解釈します。
接続詞「as long as」1つ目の意味は、「時間の限度」です。 「〜だけずっと」「〜する間は」と訳すと分かりやすいと思います。 「while」と同義と覚えてしまいましょう! クドく言い換えると「during the whole time that...」となります。 音声付き例文をみていきましょう。
You can stay in my house as long as you want.
好きなだけ我が家に居ていいですよ。
As long as he is here, I'm too nervous to eat anything.
彼がここにいる間は、緊張して何も喉を通らない。
上記例文は、「while」を使って下記のように言い換えることができます。意味も変わりません。
While he is here, I'm too nervous to eat anything.
「時間の限度」と聞くとあまりピンっときませんよね。 「限度」とは、「それ以上は耐えられない境目」という意味ですから、 上の例でいえば、「緊張して何も食べられない」という状態の「時間の境目」は「彼がいる」間だよ、という意味になります。 つまり、彼がどこかへ行ってしまえば、緊張が和らいで何か食べれるということです。
接続詞「as long as」の意味2つ目は、「条件」です。こちらも一般的には、「...する限り」と訳されますが、「...さえすれば」と訳すと解釈しやすいと思います。 「only if」「provided」と同じ意味になります!
You can have a dog as long as you promise to take care of it.
世話を見ると約束さえすれば、犬を飼ってもいいよ。
I am happy as long as my family is happy.
家族が幸せならば、わたしは幸せだ。
上記例文は下記のようにいっても同じ意味になります。
I am happy only if my family is happy.
「自分の家族が幸せである」ことが、「わたしが幸せである」ための「(唯一の)条件」であるということです。 「他人が不幸であっても、自分の家族が幸せならば、私も幸せだ」というニュアンスがあります。
接続詞「as far as」の意味は、「程度・範囲の限度」で、「...する限り」と訳されます。 「程度・範囲」って何の範囲だよ!という感じですが、 「考え、記憶、知識、意見、視野」に限定して使われることがほとんどです。 和訳ですが、「as far as」に関しては、「...する限り」と訳すのが一番わかりやすいと思います。「as long as」では和訳を工夫しましたから、違いが明確になったと思います。
As far as I'm concerned, you should not keep in touch with her anymore.
わたしの意見としては、もう彼女と連絡を取り合わない方がいい。
「As far as I'm concerned,」は「わたしに関する限りでは」「(他人は知らないが)わたしとしては」を意味する慣用表現なので覚えておきましょう。 下記なども頻出の表現ですから、覚えてしまうと便利です。
As far as I remember, his name is Steven.
わたしの覚えてる限りでは、彼の名前はスティーブンだ。
「as long as」「as far as」ですが、共に「前置詞」として使うこともあるので、紹介しておきます。 前置詞は、接続詞とは違い、後に文章は続きません。前置詞の後には名詞(動名詞)が続きます。
前置詞「as long as」は、「...もの長い間」という意味です。前置詞ですから、直後に名詞もしくは動名詞がきます。 前置詞「as long as」をこの意味で使うことは珍しく、前置詞「for」を使うのが普通です。 前置詞用法の「as long as」を「for」と一緒に使うことも多いです。(前置詞が2回連続で続くのは本来文法的に不自然なので、その場合は「as long as」は1つの形容詞と解釈すると自然かもしれません)
I've been waiting for my dad to come home for as long as five years.
わたしは父が家に帰ってくるのを、5年もの長い間待ち続けた。
前置詞「as far as」の意味は、「...まで」という意味になります。 この意味の「as far as」は「to」「until」「till」などに置き換えることができます。
Go straight on this street as far as McDonald's and then make a right turn.
マクドナルドまで真っ直ぐ行って、そのあと右折です。
「go as far as to...」で「...までもしてしまう」「ついに...にまで手を出す」という意味のイディオムです。 この「to」は不定詞で、後に動詞の原型が続きます。
He has gone as far as to commit a crime.
彼は罪を犯すまでになってしまった。
「as 〜 as」は比較級(同等)の意味でも使いますよね。(「〜」の部分には形容詞・副詞が入ります) もちろん「as long as」「as far as」も例外ではありません。 A is as long as B:AはBと同じ長さだ A is as far as B:AはBと同じ距離だ となります。
My hair is as long as hers.
私の髪は彼女と同じくらいの長さだ。
From Tokyo, Okinawa is as far as Shanghai.
東京からだと、沖縄は上海と同じくらい距離がある。
「as long as」「as far as」は「so long as」「so far as」となる場合があります。必ずしも常に「so」に置き換えて正しいわけではありませんので注意してください。基本的には「as」を使ってるのが無難だと個人的に思います。 最初の「as」の「so」への変換は
※「so long」を名詞として捉え、「It took so long as five years」という表現がないわけでもないです。この辺はかなり微妙なところです...
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