「How do you think」は間違った英語だと学校で習った人も多いのではないでしょうか?実は使い方によっては「How do you think」も正しい英語表現となります。「What do you think about」「How do you feel about」などとの意味の違いを徹底解説していきます!
「what」は名詞つまりモノ・コトに関して質問する時に使う疑問詞です。 よって、「what」を使った疑問文に対しては、名詞で返答することができます。 下記の例文はかなりシンプルですが、「Mike」は名詞なのがご確認いただけたかと思います。
"What is his name?" - "He is Mike."
「あなたの名前は何ですか」-「私の名前はマイクです」
一方で「how」はモノ・コト以外を聞くときに使います。 よって、「how」の疑問文に対しては副詞や形容詞で返答することができます。
”How are you?” - "I am fine."
「お元気ですか(あなたはどうですか)」- 「元気です」
「what」と「how」の使い分けの理解を深めるために下記の例文を2つご覧ください。
"What does it taste like?" - "It tastes like beef."
「どんな味がしますか?」-「牛肉のような味がします」
"How does it taste?" - "It taste spicy."
「どんな味がしますか?」-「辛い味がします」
これらのように、「what」で質問されたら回答は名詞(beef)になり、「how」で質問されたら回答は形容詞(spicy)になります。 和訳は両方「どんな味がしますか」で同じですが、ネイティブ的には少しニュアンスの違う質問になっていますので注意してください。
「〜をどのように思いますか」は、「どのように」という日本語に引っ張られて「how」を使ってしまう人が多いようですが、「what」の方が自然です。 なぜなら、「〜をどう思いますか」は思考方法や着想のプロセスを聞いてるわけではなく「考えているコト」を聞いているからです。 「あなたはどう思いますか」は「あなたの考えている事は何ですか」と置き換えると、「what」を使うのが妥当であることが理解できると思います。
"What do you think about a new employee?" - "I think that he is hardworking but a little unproductive."
「新入社員のことどう思いますか」-「彼は頑張り屋ですが少し非生産性的に思います」
「what」の疑問文なのに、返事は「hardworking」「unproductive」で形容詞を使ってるではないか!と思う方もいるかもしれません。 しかし、「what」に対する答えは「that he is hardworking but a little unproductive(彼は頑張り屋ですが少し非生産性的である事)」になります。 that以降は名詞節ですので、「what」で正しいとなります。 考えている事を聞く場合は、「what」を使います。
一方で「How do you think about...?」は不自然な英語です。 「think about」に対して「how」を使ってしまうと、「〜をどうのように思考しているんですか?」となり、思考方法や発案過程について質問しているニュアンスになってしまいます。 人間の脳みそがどのような思考回路をしているのかという意味合いの文章ならば、「how」と think about...?」を併用することが可能です。
How do humans think without language?
人間は言語なしではどのように思考するのか?
「〜をあなたはどう思いますか」の英語表現は「What do you think about...?」以外にも「How do you feel about...?」「How do you like...?」ということができます。 「feel」「like」を使う場合は「what」ではなく「how」を使います。 なぜなら、質問に対する答えがモノ・コト以外だからです。 例文で確認してみましょう。
"How do you feel about this restaurant?" - "It's really cheap and good!"
「このレストランどう思いますか」-「安くて美味しいですね!」
"How do you like the movie?" - "It was so boring that I passed out!"
「例の映画どうでしたか」-「つまんなすぎて途中で寝ちゃったよ!」
「about」を使わず「How do you feel?」だと「お元気ですか」の意味で挨拶表現になります。
などが類語にあたります。
"How do you feel?" - "I'm good."
「こんにちは」-「こんにちは」
「how」が「think」にかかってしまうと「思考方法」を聞く表現になってしまい不自然だ、という話を上記でしました。 「how」が「think」以外の動詞にかかる場合は、正しく使うことが可能です。 「think」という動詞を使いながら、「how」が「think」にかからない文章とは、下記のようなものがあります。
How do you think sales tax hike will affect our lives?
消費税増税がどのように我々の生活に影響を及ぼすと思いますか。
How do you think I feel?
私はどのように感じていると思いますか。
上記の例文のように「do you think」が挿入文の場合は、「how」が「think」にかかりません。 「do you think」が挿入文であるか確かめるには、「do you think」を抜いても文章は成り立つか否かです。 「do you think」がなくても文章が成り立つ場合は、「do you think」は挿入文となります。 How do I feel?(私はどのように感じますか)==「do you think」を挿入==>How do you think I feel?(私はどのように感じているとあなたは思いますか)
「How do you think?」という反語表現があります。 「反語」は中学高校時代に古典の授業で聞いたことがある人が多いのではないでしょうか? 「反語」とは、本来の意味とは逆の意味を含ませる表現方法です。 疑問形だが実際には質問しているのではなく相手の考え方を否定しているの類です。 「How do you think?」は直接すると「どのように考えますか」ですが、本当の意味は「そんなこと考えればわかるよね?」「ばかな質問しないでよ」となります。「How do you think!」と" ! " を使うこともあります。 (形の上では)思考プロセスを聞いてる表現なので、「what」ではなく「how」が正しいです。
"Well, how did it take place?" - "How do you think?"
「えっと、どうしてそんなことが発生したのかな?」-「どう思う?(=そんなこと考えればわかるでしょ)」
「think about」と「think of」はどちらも「...について考える、思う」という意味がありますが、「think of」には「think about」にない意味があります。 それは、①...を考えつく(=come up with)、②...を思い出す(=remember) です。 ↓「think about」と「think of」の違いについては下記記事を参考にしてみてください。
「think of」をこの意味で使うときは、疑問詞は「how」を使っても全く問題ありません。 「〜をどのように考えついてんですか?」という意味になり、思考方法や発案プロセスを聞いていますので「how」が適当であり「what」は不適です。
How did you think of solving this problem?
この問題の解決方法をどのように思いついたんですか。
You are such a genius! How can you think of that idea?
君は本当に天才だ!どうやってそのアイデアを思いついたんですか?