「蟄居」を命じられたことはありますか? というのは、冗談ですが、、、江戸時代にはありました。 今回は「蟄居」について説明します。 正しい意味と使い方を例文付きで解説します。 また、類語や英語表現も紹介します! しっかりと覚えましょう!
「蟄居」は<ちっきょ>と読みます。 意味は「家の中に閉じこもって外へ出ないこと、田舎にしりぞいていること」です。 本来は「昆虫などが冬眠のために地中にこもっていること、その場所」を表す言葉です。 それが転じて「家の中に閉じこもっていること」を表すようになりました。
「蟄居」は、江戸時代に武士や公卿(くぎょう)に科した刑のひとつでした。 刑の内容とは、「閉門を命じた上、さらに一室に謹慎させること」です。 また、終身蟄居させることを「永蟄居」と言います。 罪の重さで決まっていたようです。
「蟄居」とよく似た意味の言葉に「隠居」「幽閉」「閉門」があります。 主に、江戸時代での謹慎させる刑罰となっています。 それぞれどんな違いがあるのか、まずそれぞれの意味を比較してみましょう。 「蟄居」 「武士や公卿に科した刑で、閉門を命じた上に一室に謹慎させること」 「隠居」 「公家または士分の者に科した刑で、不行跡や取り締まり不十分などを理由に地位を退かせ、得た給与を子孫に譲らせること」 「閉門」 「武士・僧侶・社人らに科した監禁刑で、50〜100日間外から門と窓を閉ざし一切の出入りを許されなかったこと」 「幽閉」 「人を一室や獄、塔、洞穴に押し籠め他人との交際を経たせること、拘禁すること」 このようになります。 「幽閉」は刑罰の名前ではなく、閉じ込める方法のひとつです。 「蟄居」「隠居」「閉門」はそれぞれの身分に科された刑罰です。 ちなみに、「閉門」より「蟄居」のほうが重い刑罰となります。 また2つ合わせて「閉門蟄居」または「蟄居閉門」と四字熟語で表すこともあったようです。 また、「隠居」には刑罰以外にも「世の中の煩わしさを避けて、山野など閑静な所に引きこもって暮らすこと、またその人」「表舞台を去ること」などといった意味もあります。 主に官職や家業などから離れる人に対して使われることが多く、「社長の座を譲り隠居する」などと用います。 またそのように「隠居」した人のことを「御隠居さん」などと呼びます。
「蟄居」は、現代では「家の中にとじこもっていること」の意味で使われています。 しかし、家の中にとじこもっていることを表す言葉に「引きこもり」などがあり、「蟄居」という言葉はほとんど日常会話などでは使われていません。 ただ「引きこもり」には人間関係構築の失敗など精神的に外に出たくても出られない原因がありますが、「蟄居」は幅広い範囲を指すことができます。 そのため理由がいかなる場合でも、外出せずに家にとじこもっていることを「蟄居」と使うことができます。 詳しい使い方は例文を参考にしてみてください。
「先週に散財したため今週は蟄居することにした」 「週末はショッピングに行く予定だったが天気が悪いようなので蟄居することにした」 「あんなに外出好きな彼女が蟄居しているなんて何かあったに違いない」 「北海道での蟄居生活でのんびり幸せに暮らしている」 「武士にくだされる刑罰では蟄居より重い処分に切腹や斬首がある」
○引きこもり 意味:人間関係の構築に失敗するなどして、長時間にわたって家庭内に引きこもり、社会的な活動に参加できない状態 ○引きこもる 意味:退いて内にこもること、とじこもること ○自宅警備員 意味:日本のインターネットスラングで、引きこもりやニートなど誰とも関わらずにずっと家に居ること ○籠城 意味:家に引きこもって外出しないこと、内にこもって外へ顔を出さないこと …元々は的に囲まれて城に立てこもること ○謹慎 意味:一定期間、ある場所にいさせて外出を許さないこと ○自粛 意味:自らすすんで行いや態度を慎むこと
「蟄居する」は「stay home」で問題ありません。 ちなみに家にいるのが好きな男性のことを「homeboy」と言います。 「homeboy」は決してネガティブな言葉ではありません。自己紹介などでも使うことができます。 家でダラダラとしている引きこもり、というネガティブなニュアンスで使うのは「couch potato」といいます。
I'm a bit tired, so I'll stay home all day today.
少し疲れたので、今日は蟄居します。
I'm actually a homeboy sometimes.
時々引きこもりします。
He hasn't had a job for over a year and stayed home all days. What a couch potato!
彼は1年以上も仕事せずにずっと家にいるんだぜ。なんてだらしない奴だ。
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「蟄居」について理解できたでしょうか? ✔「ちっきょ」と読む ✔意味は「家の中に閉じこもって外へ出ないこと、田舎にしりぞいていること」 ✔江戸時代では刑罰の一つで「閉門を命じた上、さらに一室に謹慎させること」 ✔似たような刑罰に「隠居」「幽閉」などがある