「予めご了承ください」についてご存知でしょうか。「予めご了承ください」は、お店の中や電車の中でのアナウンスで聞いたことが多いと思いますが、正しい意味を知っているでしょうか。また、どんな場面で使われることが多いのでしょうか。そこで今回は「予めご了承ください」の意味や使い方、類語について解説していきます。
「予めご了承ください」は<あらかじめごりょうしょうください>と読みます。 「予」は音読みだと「ヨ」、訓読みだと「あらかじめ」「かねて」と読みます。 「予めご了承ください」は、お店や電車のアナウンスなどで聞いたことがあると思います。
「予め」は、「結果を見越して、その事が起こる前から」「前もって」「かねて」を意味する副詞です。 「予」は「前もって」を意味していて、「予感」「予言」「予約」などと用いられています。
「了承」は、「承知すること」「相手の申し出や事情を理解し、聞き入れること」を意味しています。 「了承」は「了解」と同様に、「理解し認めること」を意味しますが、「了解」よりも「受け入れる」「認める」ことに重点を置いています。 「了承」には「許可する」という意味合いがあるため、上から目線のニュアンスが含まれます。
「ください」は、相手に何かを要望・懇願する意を表す丁寧語です。
「予めご了承ください」は「どうか前もってご理解いただき、受け入れてください」を意味しています。 また、「前もってこちらの主張を受け入れてもらいたい、何かあっても悪く思わないでほしい」というニュアンスが含まれます。 「予めご了承ください」は、まだ始まっていない事や始める段階の事に対して、相手に了解・納得を得る際に用います。 「ご了承ください」だけでも意味は伝わりますが、「予めご了承ください」とすると「前もって」という部分を強調することができます。
「予めご了承ください」は主にビジネスメールで使うことが多いです。 社内での「予めご了承ください」は、
などに使うことが多いです。 例えば、何か用事があるメールの返信をするのが前もって分かっている場合に「お返事にお時間いただく場合がございますが予めご了承ください」と使うことができます。 この場合は返信に時間がかかるから、予め理解しておいて、というニュアンスになります。
社外において使う場合は、ビジネスメールで使うことがほとんどです。 「予めご了承ください」は、契約内容を記した約款であったり、何かの注意書きの文言に使われることも多いです。 社外での「予めご了承ください」は、
などに使うことが多いです。 例えば、「取引の内容に関しましては、予告なく変更される場合があります。予めご了承ください」といった場合は、取引内容はこちらの方で検討して勝手に変更してしまう可能性があるけど、前もって知っておいて、という意味合いになります。
よく商品を購入した際、説明書などに「予めご了承ください」と書いてあるのを見たことがあると思います。 この場合は、
ということを意味します。 この場合の「予めご了承ください」は、事前に理解を得ておく決まり文句として使っています。 「予めご了承ください」は、お店の休業日のお知らせをする場合やイベントなどで入場制限がある場合などに使われることが多いです。
「予めご了承ください」は、尊敬を表す接頭語「ご」+「了承」+丁寧語「ください」で成り立っています。 「予めご了承ください」は相手に理解を求めることを表す敬語ですが、一方的に相手に了承することを強要するようなニュアンスが含まれるため、ぶっきらぼうに聞こえてしまう可能性があります。 なので、目上の相手や取引先などに対して使う場合は、
などとすると丁寧な表現になります。
「理解」の意味は、
となります。 「ご理解ください」は、尊敬を表す接頭語「ご」+「理解」+丁寧語「ください」で成り立っています。 「ご理解ください」といった場合は、「わかってください」「察してください」という意味になります。 「ご理解ください」は口語だけでなく、ビジネスメールや文書などでも使います。 「ご理解ください」は、相手に対してこちらの事情を汲み取ってもらいたい場合に使用し、前もって許しを求める言い方になります。
例文
「容赦(ようしゃ)」は「許すこと」「許容する」という意味になります。 「ご容赦ください」といった場合は「過失に対して大目に見て欲しい」という意味が込められます。 また「ご容赦」には、相手の理解を求めると共に謝罪のニュアンスも含まれます。 「ご容赦ください」は、比較的軽く申し訳ない気持ちを表現する場合と、近い将来起こると予想される相手にとって都合の悪いことに対して、前もって謝罪する場合に使います。 「予めご容赦ください」だと少々強要しているような言い方なので、
となります。
例文
「お含みおきください」は、「(相手に対して)事情をよく理解しておいてほしい」「心に留めておいてほしい」という意味になります。 「お含みおきください」はお願いをするときによく使われる表現です。 「含みおく」のみだと「自身の内に秘めておく」という意味合いになり、自分自身に対しても使うことができますが、「お含みおきください」とすると、「心に留めておいてください」といった意味合いで、相手に念を押すようなニュアンスが含まれます。 また「お含みおきください」には、「公にできない事情があるからどうか察してください」という意味もあります。 「お含みおきください」は使い方によっては、曖昧な内密な依頼や失礼なお願いだと受け取られてしまう可能性があります。相手に不快感を与えるような言い方にしないよう気をつけましょう。
例文
「予めご了承ください」の英語表現を考えていきましょう。 「予め」は英語で「in advance」と言います。この表現は英語圏のビジネスシーンではよく出てくる表現です。 「ご了承」の英語は「understand」が定番ですが、「take ◯◯ into your consideration」で「◯◯を考慮に入れる」などの表現もあり、ビジネスシーンで使うとフォーマルな響きがあってGOODです。 「ください」は依頼を意味します。ビジネスシーンでよく使う依頼の表現は「Could you please...?」が多いです。この表現は具体的に相手にとってほしい行動を依頼するもので目上の人にも使用可能ですが、顧客などに対して使うには適しません。 顧客などに対する依頼は「Thank you for...」「appreciate」という表現を使います。これらは感謝を意味するフレーズですが、「in advance」と一緒に使い「前もって感謝」すると軽い依頼を意味します。
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「予めご了承ください」について理解できたでしょうか? ✔︎「予めご了承ください」は「どうかご理解いただき、受け入れてください」という意味 ✔︎「予めご了承ください」は始める段階の事に対して、相手に了解・納得を得るための表現 ✔︎「予めご了承ください」は少々丁寧さに欠けるので、目上の人には「予めご了承願います」などとする ✔︎「予めご了承ください」の類語には、「予めご容赦ください」「予めご理解ください」などがある