「白日の下に晒す」は「(意図的に)隠されていた事実を明るみに出す」という意味です。「はくじつのもとにさらす」と読みます。「白日」とは「曇りなく照り輝く太陽」のことで、「青天白日」とすると「潔白・無実であることが明らか」という意味にもなります。
「白日の下に晒す」の読み方は「はくじつのもとにさらす」です。 「白日」は「しらび」ではなく「はくじつ」 「下」は「した」ではなく「もと」 「晒す」は少し難しい漢字ですが「さらす」と読みます。 「白日の"元"に晒す」はよくある誤記なので注意です。
「白日の下に晒す」の意味は「隠されていた物事や事実を明るみに出す」です。 ここで言う「隠されていたこと」は悪事や不正などが隠蔽されていたことを指すことが多く、それらを世間に公開することを「白日の下に晒す」と言います。 そのため政治のことや企業のことなどに使われることが多いですが、個人的に隠していたことが公になることを指して使うこともあります。
「白日」の意味は2つあります。 ①照り輝く、くもりのない太陽 ②昼間、白昼(はくちゅう) となります。 「白日の下に晒す」の「白日」は1つ目の意味です。 この意味での「白日」は「やましいところのないこと」といったたとえで使われることが多くなっています。
「白日の下に晒す」は意図的に隠されていた事に対して使います。 意味のところでも説明しましたが、悪事・不正などを指しますが知られたくないことが公になる場合にも使います。 「晒す」の意味は「日の光に当てること」「人の目に触れるようにすること」です。 特に最近ではSNSが流通したことから「晒す」という言葉はよく使われていますよね。 ネット上に個人情報などが無断で掲載することを「晒す」と言います。 要するに、知られたくないことが人目に触れてしまうことです。
例文
自分自身のことが晒された時や、晒された側を主語として文章を作る際は「白日の下に晒される」と受動態で使います。 「れる」は「受身」「尊敬」「可能」「自発」の意味を持つ助動詞です。 「白日の下に晒される」では「受身」の意味を持ちます。 例えば誰にも知られたくなかった事実が周りにバレてしまった際に「白日の下に晒された…」と使います。 「された」とした場合は、過去形となり、既に明るみに出てしまっていることを表します。
例文
また「白日の下になる」「白日の下となる」といった使い方もします。 この場合は、自然発生的に隠していたことが明るみに出てしまう場合に使います。 あえて晒そうとした意図がなく、何かによって自然と隠していたことが公開してしまった場合に使います。
「公開する」の意味は「公衆に開放する」です。 開放する相手を限定せず、広く一般の人々に対して明らかにすることです。 また、入場・出席・観覧・使用などを許すことを指します。
例文
「暴露する」は「ばくろする」と読みます。 意味は「他人の秘密や悪事を暴かれ、あらわれること」です。 「露見」とほぼ同義となっています。 また「暴露」には「直接風雨にさらされること」といった意味もあります。 「曝露」と書くこともあります。 読み方も意味も同じです。
「明るみに出す」の意味は、「隠されていたものや、知られたくないことを公にすること」です。 「明るみ」とは本来「明るい所、明るい方」といった意味です。 それが転じて「表立ったところ、世間、公の場」といった意味で使われます。 「明るみに出る」とも使います。 「明るみになる」は誤用ですので注意しましょう。
「満天下に知らしめる」は「まんてんかにしらしめる」と読みます。 意味は「世の中全体に知らせる」です。 「白日の下に晒す」あどと同じで「隠されていたものが公知の状態になる」ことを表します。
「カミングアウトする」は「公表する」「知られたくなかったことを告白する」です。 自ら、自分の隠していたことを公言することを「カミングアウトする」と言います。 また同性愛者であることや性同一性障がいであることを告白することを直接的に指して使う場合もあります。 それに対し、他人の性的指向を暴露することを「アウティング」と言います。
「白日の下に晒す」は「隠されたことを世間に分かるようにする」という意味であるのに対して、「青天白日」は「潔白で後ろ暗いことのないことのたとえ」「無実であることが明らかになること」を指します。 「青天白日」は「青天白日の身になる」「青天白日の境地」などと使われています。 また青天と白日を反対にして「白日青天」とも言われています。
「白日夢」は「はくじつむ」と読みます。 意味は「白昼夢」と同じで、「目を覚ましている状態で、空想や想像を映像として見ていること」です。 真っ昼間に夢を見ているような、非現実的な体験のことです。 主に願望を空想していることが多くなっています。
「白日の下に晒す」の英語は、「bring to light」です。 「白日の下に晒される」と受身にする場合は、
とします。 「白日の下に晒す」とは違い、「bring to light」が白日の下に晒すのは必ずしも意図的に隠されていたものではありません。 偶然見つからなかったものが明るみに出る場合にも使うことができます。
I don't want to be a whistleblower, but I've decided to bring this document to light.
内部告発者にはなりたくないが、この書類を白日の下に晒すことを決めました。
「expose」で「〜を晒す」という意味になります。 「expose...to the public」で「白日の下に晒す」という意味になります。
Embarrassing details of my private life were exposed to the public eyes.
私の私生活の恥ずかしい詳細が白日の下に晒されてしまった。
いかがだったでしょうか? 「白日の下に晒す」は理解出来たでしょうか? ✔読み方は「はくじつのもとにさらす」 ✔意味は「隠されていた物事や事実を明るみに出す」 ✔語源は「曇りなく照り輝く太陽」 ✔意図的に隠されていた事に対して使う