「look at」と「take a look at」の違いはご存知でしょうか?似たようなイディオムですが意味が若干異なります。今回の記事では「look at」と「take a loot at」の意味の違いと使い分けを説明します。また類似表現もたくさん紹介してきますのでぜひご覧ください。
「look at」は「〜を見る」「〜に視線を向ける」の意を持つイディオムです。 動詞「look」は意識して見るというニュアンスをもち、点をとらえる前置詞「at」と合わせて使うことで視線を向ける方向や対象を表すことができます。
My mother looked at the photographs and laughed.
私の母は写真を見て笑った。
‘We need to leave now,’ my father said, looking at his watch.
「今出発しなきゃ」と時計を見ながら父は言いました。
Look at that! There is something in the river!
あれを見て!川の中に何かがある!
「take a look at」はイディオムで「〜をちらっと見る」「〜を一瞥(いちべつ)する」という意味があります。 lookを名詞として用いることで「1回みる」と見る回数を強調します。 「1回みること」と名詞で用いるため冠詞のaが付きます。 類語に「take a glance at」があります。glanceという単語自体に「ちらりと見る」「一瞥する」という意味があります。
Take a look at the oven. The chocolate cake should be baked soon!
オーブンをちょっと見て。もうすぐチョコレートケーキが焼けるはず!
上記の説明の通り、lookを名詞として使用し「ちらっと見る」というライトな意味合いがあるため、「take a look at」はビジネスシーンでよく使われます。 目を通してほしい書類などがある場合に、この「take a look at」を用いることで相手に謙虚な姿勢を伝えることができます。
Would you like to take a look at our new product?
我々の新製品を見ていただけますか?
Can you take a look at the file that was given to you yesterday?
昨日渡されたファイルを見ていただけますか?
「take a look at」のイディオムを少し形を変えたものが「take one look at」です。 冠詞「a」が「1回」を表すoneとなることで「ほんのちょっと」が強調されます。
Please take one look at the document I've attached in this email.
メールに添付した資料をほんのちょっとだけ確認してもらえますか?
「take a look at」のイディオムは形容詞とともに使われることもあります。 「take a close look at」「take a good look at」はその一例です。 close「綿密な、精密な」、 good「完全な、十分な」という意味が派生して「丹念に目を通す」のニュアンスとなります。
Please take a close/good look at the document before the meeting today.
今日の会議の前に資料に丹念に目を通しておいてください。
形容詞のhardやlongを用いると「(計画などを)見直す」という意味になります。 ここでのhardは「厳密に」、long「(時間的に)長い」という意味から、将来に改善するための計画などを見直し検討するニュアンスです。
We have to take a hard/long look at our finances.
我々の財政について計画を見直さなければならない。
「take a look at」に似た表現に「have a look at」がありますがこれらの違いは何でしょうか? まず、意味的な観点から見ると違いはほとんどありません。どちらも「〜をちらっと見る」というニュアンスです。 違いとしては、「take a look at」はアメリカ英語で、「have a look at」はイギリス英語と地理的な違いがあります。 日本語では同じような意味合いでも、地域によって使われる単語が異なるのは英語の面白い特性です。
「take」「have」以外にも、
などを使うこともあります。 「take a look at」と「give a look at」にも微妙な違いがあります。 それは、相手が見る対象を知っているかどうかの違いです。 「A take a look at B」はBが知っているかどうかは問題ではない一方で、「A give a look at B」はBはそれに気づいています。
あまり聞き慣れない表現ですが、「get a load of」も「take a look at」の類語です。 「get a load of」はスラングで興味深いもの、魅力的なもの、驚くべきものに対して使います。 「a load of」は「 a lot of」のくだけた表現で「多量の、多数の」という意味がありますが、 「get a load of」の形だと「〜を見る」という意味になります。
Get a load of John's new haircut!
ジョンの新しい髪型を見ろよ!