「安堵」と「安心」という言葉をご存知でしょうか。「安堵のため息をつく」「ひとまず安心する」などとどちらもよく使われる表現です。では、「安堵」と「安心」には何か違いはあるのでしょうか。二つとも「不安がなくなって心が落ち着く」という意味で、大した違いはないように思いますよね。しかし、「安堵」と「安心」には明確な違いがあります。しっかりと区別するには、意味と使い方について確認しておく必要があります。そこで今回は「安堵」と「安心」の意味の違いと使い分けについて解説していきます。それぞれを正しく知って、上手く使い分けれるようにしましょう!
「安堵」・・・不安や心配事が解消されて、緊張から解放されること 「安心」・・・気がかりなことがなくて、心が落ち着いていること
「安堵」も「安心」もほぼ同じ意味ですが、使い方が少々異なります。 「安堵」は「安心」に言い換えることができますが、「安心」は「安堵」に言い換えられない場合があります。 例えば、「大きな任務を無事に成功させることができて、安堵した」は「安心した」と言い換えることができます。 ただ、「しっかり者の彼女には、重大な仕事も安心して任せられる」は「安堵した」に言い換えられません。 これは、「安堵する」には「心配がなくなる」という意味しかありませんが、「安心する」には「心配がなくなる」という意味の他にも「心配がない状態が続く」という意味も含まれるからです。 2つとも「状態の変化」を表す表現ですが、「安心」には「状態の継続」という意味も含まれることを覚えておきましょう。 また、「安心」は話し言葉として使うことが多いですが、「安堵」は主に書き言葉として使います。
「安堵」は<あんど>と読みます。 「安」は音読みで「アン」、訓読みで「やすい・いずくに」と読みます。 「安」は「心を落ち着ける。やすらかにする」を意味します。 「堵」は音読みで「ト」と読みます。 「堵」は「土で築き固めた垣」を意味します。 「安堵」の意味は、 1.安心すること。心が落ち着くこと 2.居所に安住すること 3.鎌倉室町時代に、幕府や領主などが支配下の武家や社寺の所領の知行を保証し承認すること です。 不安や心配事が解消されて、安心すること・気がかりなことがなくなって、ホッとすることを表します。 元々は「垣内や囲いの中で安心して生活する」という意味でしたが、転じて「心が安らぐ」という意味になりました。 例えば、近所で大きい事件が起こったとします。犯人が捕まるまでは何かと不安や心配をしてしまい、落ち着かないですよね。しばらくして、犯人が捕まった時には気持ちが晴れます。このような状態を「安堵する」と言います。 言い回しとしとしては、
などとなります。
例文
「安心」は<あんしん>と読みます。 「安」は音読みで「アン」、訓読みで「やすい・いずくに」と読みます。 「安」は「心を落ち着ける。やすらかにする」を意味します。 「心」は音読みで「シン」、訓読みで「こころ」と読みます。 「心」は「こころ。精神」を意味します。 「安心」の意味は「心配や不安がなくて、心が安らぐこと。また、安らかなこと」です。 気がかりなことがなくて、心が落ち着くこと・不安や心配事がなくて、心が安らかなことを表します。 元々「安心」は「あんじん」と読む仏教用語です。「仏教の功徳によって迷いがないやすらぎの境地」を意味していました。 それが転じて、「引っかかる事がなくて、心が落ち着き安んじること」を表すようになりました。 例えば、「病気ではないかと思っていたが、診察の結果異常なしということだったので安心した」と使います。これは、「病気でないかと心配していたが、診察の結果は異常なしだったので気がかりがなくなって心が軽くなった」という意味になります。 言い回しとしては、
などとなります。
例文
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