「詰問」という言葉をご存知でしょうか。日常会話ではそれほど多く使う言葉ではありませんが、意味についてしっかりと理解しているでしょうか。「詰問する」と言うと、なんとなくきついようなイメージがありますが、実際はどういった意味なのでしょうか。また、「詰問」の類語や「質問・尋問」との違いについて説明できますか。普段から使い慣れない言葉ではありますが、しっかりと使い方を覚えておいて使いこなしたいですよね。そこで今回は「詰問」の意味や使い方、読み方、類語との違いについて解説していきます。「詰問」を正しく知って、上手く使えるようにしましょう!
「詰問」は<きつもん>と読みます。 「きちもん」とは読まないので注意しましょう。 「詰」は音読みで「キツ」、訓読みで「つめる・つまる・なじる」と読みます。 「詰」は「問いつめる。なじる」を意味します。 「問」は音読みで「モン」、訓読みで「とう・とい・とん」と読みます。 「問」は「といただす。とう。とい」を意味します。 「詰問」の意味は「相手を厳しく責めて問いただすこと。相手を咎めて問いつめること」です。 『なんでそうしたの?』『なぜできないの?』などと、責めるような口調で質問することを指します。
単に「問う」という場合ではなく、攻撃的に物事を問いただすという場合に「詰問」を使います。 相手が何か隠していることを白状させたり、聞いていることに対して強制的に答えさせるようなときに使うことが多いです。 例えば、自分が遅刻した場合。上司が自分に対して『なんで遅刻した?どうして遅刻したんだ?』と言ったとします。このように、相手を責めるように質問することを「詰問」と表します。 ニュースなんかでも、不祥事を起こした政治家が記者に詰問されている、という場面をよく見ますよね。 「詰問」はマイナスなイメージが伴うため、「詰問してくる」「詰問して来てね」などの使い方は避けるようにしましょう。 言い回しとしては、
などとなります。
例文
「質問」の意味は「疑問あるいは理由を問うこと」です。 「質」も「問」も「問いただす。とう」を意味します。「質問する」「質問を受ける」「質問に答える」などと言います。 「質問」は「疑問点や分からない点を問いただすこと」 「詰問」は「相手を責めるように咎めて問いただすこと」 「質問」と「詰問」は意味が似ていますが、少々異なります。 例えば、誰かが何かミスをした場合に、 『何でミスしてしまったの?』と単に聞くことが「質問」で、 『何でミスをした。こんなことが起きた理由は?本当にダメだな』と相手をとがめることが「詰問」になります。 「詰問」にも「問う」という漢字が使われているので「質問」の一種と捉えることも可能ですが、単なる質問を超えて相手を問い詰めるニュアンスがありますので、意味の異なる単語ということになります。
例文
「尋問」の意味は、
です。 「訊問」と書くこともできます。 違いを詳しく書くと、 「尋問」は「質問を発して、強制的に返答させること」 「詰問」は「相手を責めるように咎めて問いただすこと」 となります。 「詰問」と「尋問」は、「相手を問いただす」という意味ではほぼ同じですが、「尋問」には「問いただすだけではなく強制的に答えを言わせる」というニュアンスまで含みます。 また、法律用語として「尋問」は、「取り調べ・裁判・訴訟などの場において、裁判官が証人や被告人に対して口頭で質問をしてその返答を求めること」という意味でも使われます。 『なぜ◯◯したのか、正しく述べなさい』などと聞かれることで、適切に答えなければいけないという義務が生じます。
例文
追及 (意味:責任をどこまでも追い責めること) 「余罪を追及する」 難詰<なんきつ> (意味:欠点を挙げ、責め問い詰めること) 「責任者を難詰する」 批難 (意味:欠点や過失を責め、相手を咎めること) 「周りの人から批難を浴びる」 糾弾<きゅうだん> (意味:罪状を出して、非難すること) 「汚職を糾弾する」 締め上げる (意味:あまりにも厳しく追及すること) 「失敗を起こした彼を締め上げる」 詰責<きっせき> (意味:なじり責めること。責めるように問うこと) 「寝坊した部下を詰責する」 拷問<ごうもん> (意味:肉体に苦痛を加えて自白を強要すること) 「なかなか罪を認めない人物を拷問にかける」 問いただす (意味:本当のことを言わせようと厳しく追及すること) 「金の出所を問いただす」 咎める<とがめる> (意味:取り立て問いただすこと) 「人の過ちを咎める」 なじる (意味:過失や不満な点などを問いただすこと) 「なじるように相手の間違いを責める」
『何でこうした?』『なぜこうなった?』などと詰問してくる上司がいますよね。 では、詰問してくる上司に対しては、どのように対処すれば良いのでしょうか? 一番良いのは、関わらないことです。 詰問してくる人というのは、自分の価値観を大事にしている人が多いです。規則を非常に大切にしていて、少しでも破ってしまうと、相手に嫌なイメージを持ってしまいます。 こうした人は自分の考えを他人に押し付けてくる人が多いので、相手にしないのが良いでしょう。 他には、リアクションを少し出してみるのも良いです。 相手に何かを言われたら、『え!』『そうなんですね!』などと少々大袈裟に反応を示します。こうすることで、自身が塞ぎ込む必要がありません。感情を外に出すことで少し気持ちをにすることができます。 また、テキトーなことを言われた場合はしっかりと事実を言うことが大切です。 相手が感情的になって事実でないことを言われる場合があります。それについては受け止めるのではなく、きちんと反論するようにしましょう。相手からしたら面倒な人と思われるかもしれませんが、真実に関してははっきり言うことが必要です。
「詰問」の英語表現を見ていきましょう。 一般的な「質問する」は「ask a question」になります。 「aske her a question」で「彼女に質問する」という意味になります。 「詰問する」は、
などと表現します。
Please don't hesitate to ask me any questions!
遠慮せずに私に何でも聞いてください!
Tom asked the witness so heavily that she was upset.
トムは目撃者にかなり詰問したため、彼女は動揺した。
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「詰問」について理解できたでしょうか? ✔︎「詰問」は「きつもん」と読む ✔︎「詰問」は「厳しく問いつめること。相手を咎めて問いただすこと」を意味 ✔︎「理由を詰問する」「容疑者を詰問する」「厳しく詰問する」などと使う ✔︎「詰問」の類語には、「追及」「締め上げる」「咎める」などがある