「ご交誼」「ご厚誼」「ご高誼」「ご好誼」、この4つは全て「ごこうぎ」と読みます。これらは「お付き合いをよろしくお願いします」という意味で、手紙などで多用される言葉ですが、ご存知ない方も多いと思いのではないでしょうか?そこで今回は4つの「こうぎ」のそれぞれの意味や使い方について解説していきます。
ご交誼・ご厚誼・ご高誼・ご好誼 の違いまとめ ご交誼・・・友人としての親しい付き合い、心の通い合う親しい関係 ご厚誼・・・情に満ちた、情けの深い親しい付き合い ご高誼・・・並々ならぬ深い思いやり、目上の相手に親しくしてもらうこと ご好誼・・・相手からの親切心、他人からの好意
「ご交誼」は「ごこうぎ」と読みます。 「交誼」の意味は、「交際のよしみ」「親しい交わり」「友人としての親しい付き合い」となります。 「交」は音読みだと「コウ」、訓読みだと「まじわる」「かわす」と読みます。 「交」は「やりとりすること」「付き合い」「季節や時期などの変わり目」を意味しています。 「誼」は音読みだと「ギ」、訓読みだと「よしみ」と読みます。 「誼」は「親しい関係」「親しい間柄から生じる情や好意」を意味しています。 「交誼」は名詞のため、敬語表現ではありません。 敬語表現にするには「交誼」に尊敬を表す接頭語「ご」をつけて、「ご交誼」とします。 「ご交誼」は対等な関係を結ぶことを表しています。
「ご交誼」は、年賀状や喪中ハガキの文中に使うことが多い言葉です。 「ご交誼」は親しくしてくれた感謝する場合、これからも親しい関係を続けることをお願いする場合に使う表現になります。 「ご交誼」は親しい間柄の相手や団体に向けて使うことができ、相手と友人関係である、上下関係がない場合に使うのが適切です。 「ご交誼」は親しい相手に使うのが一般的なので、目上の相手に使ってしまうと失礼に当たってしまいます。 「ご交誼」は「ご交誼賜りますよう」と使うことが多いです。 「ご交誼賜りますよう」は「親しい付き合いをお願いします」というニュアンスになります。
「ご厚誼」は「ごこうぎ」と読みます。 「厚誼」の意味は、「心からの親しい付き合い」「手厚い親切」「深い親しみの気持ち」となります。 「厚」は音読みだと「コウ」、訓読みだと「あつい」と読みます。 「厚」は「人や物事に対する心入れの程度が大きい」「程度がはなはだしい」を意味しています。 「誼」は音読みだと「ギ」、訓読みだと「よしみ」と読みます。 「誼」は「親しい関係」「親しい間柄から生じる情や好意」を意味しています。 敬語表現にするには「厚誼」に尊敬を表す接頭語「ご」をつけて、「ご厚誼」とします。 「ご交誼」とほぼ同じ意味ですが、「ご交誼」は「親しい交わり」なのに対して、「ご厚誼」は「厚い交わり」であるとニュアンスが少々異なります。 「ご厚誼」には、日頃からお世話になっている目上の相手に対して、感謝を示す気持ちが込められています。
「ご厚誼」は、ビジネス文書やスピーチの際の挨拶や結びの言葉として使われることが多い言葉です。 「ご厚誼」は、スピーチや年末年始の挨拶、訃報や葬儀の際にも使うことができる表現になります。 「ご厚誼」の使い方としては、
といったようになります。 「ご厚誼」は目上の相手に対して使うことのできる言葉になります。 「ご厚誼」は、相手を敬い、日頃からお世話になっていることに対する感謝の気持ちを込めて目上の相手に対して使用する言葉です。「ご交誼」と似ている言葉ですが、「ご交誼」は「いつも仲良くさせてもらっている」という親しみの気持ちを込めて親しい相手に使用する言葉なので間違わないように気をつけましょう。
「ご高誼」は「ごこうぎ」と読みます。 「高誼」の意味は、「並々ならぬ親しい交わり」「目上の人から受ける好意」となります。 「高」は音読みだと「コウ」、訓読みだと「たかい」と読みます。 「高」は「物事の程度が普通より上である」「広く知れ渡っていること」を意味しています。 「誼」は音読みだと「ギ」、訓読みだと「よしみ」と読みます。 「誼」は「親しい関係」「親しい間柄から生じる情や好意」を意味しています。 敬語表現にするには「高誼」に尊敬を表す接頭語「ご」をつけて、「ご高誼」とします。 「ご高誼」は、相手の自分に対する深い思いやりを敬っていう言葉になります。
「ご高誼」は主に手紙文などで相手から受けた好意に感謝するときに使用します。 「ご高誼」の使い方としては、
といったようになります。 「ご高誼」は、「ご交誼」「ご厚誼」と比べると使用頻度は少ない言葉になります。
「ご好誼」は「ごこうぎ」と読みます。 「好誼」の意味は、「したしみ」「好意による交際」「心のこもった付き合い」となります。 「好」は音読みだと「コウ」、訓読みだと「このむ」「すく」と読みます。 「好」は「愛する」「優れている」「仲が良い」を意味しています。 「誼」は音読みだと「ギ」、訓読みだと「よしみ」と読みます。 「誼」は「親しい関係」「親しい間柄から生じる情や好意」を意味しています。 敬語表現にするには「好誼」に尊敬を表す接頭語「ご」をつけて、「ご好誼」とします。 「ご好誼」は、「相手からの親切心」「心のこもった付き合い」を意味します。
「ご好誼」も「ご交誼」と同様に、目上の相手に使うには失礼に当たります。 「ご好誼」は手紙などで使うことが多く、「日頃からのご高誼に〜」「今後も変わらぬご好誼〜」といったように感謝やお願いをするときに使うことが多い言葉です。 ただ「ご好誼」は一般的に使用頻度が少ない言葉になります。
「ご厚情」は「ごこうじょう」と読みます。 「厚情」の意味は、「厚いなさけ」「心からの深い思いやりの気持ち」となります。 「厚」は音読みだと「コウ」、訓読みだと「あつい」と読みます。 「厚」は「人や物事に対する心入れの程度が大きい」「程度がはなはだしい」を意味しています。 「情」は音読みだと「ジョウ」「セイ」、訓読みだと「なさけ」と読みます。 「情」は「思いやり」「物事に感じて起こる心の動き」を意味しています。 敬語表現にするには「厚情」に尊敬を表す接頭語「ご」をつけて、「ご厚情」とします。 「ご厚情」は「目上の相手が深いなさけや思いやりを持っていること」を表します。
「ご厚情」は、相手に親切にしてもらった、情けをかけてもらったという場合に使います。 「ご厚情」は基本的に目上の相手に対して使う表現です。 「ご厚情」は、式典の挨拶や御礼に使うことが多いです。また手紙や年賀状、暑中お見舞いなどでも多々使われます。 「ご厚情」の使い方としては、
といったようになります。 年賀状やハガキなどを書くときに、挨拶で「ご交誼」使ったら、結びは「ご厚情」をなどと使えるように、「ご交誼」などと併用することができます。何度も同じ表現を使うよりは文章全体がスッキリとした印象になります。 「ご厚情」には、「思いやり」や「厚い」という意味合いが含まれているので、「厚いご厚情」「ご厚情のお気持ち」などとは使うことはできません。
英語では「ご交誼・ご厚誼・ご高誼・ご好誼」のようなニュアンス別で使い分ける単語はありません。 「ご交誼」は「親しい関係」という意味なので英語は「friendship」「relationship」です。 ビジネスシーンで使う場合は、「collaboration」「cooperation」など「協力」を意味する言葉を使うとよいでしょう。 「よろしくお願いします」は英語で直訳できませんが、「We look forward to...」「We are looking forward to...」などを使います。ちなみに「be looking forward」のように現在進行形にするより「look forward」のように一般動詞で言った方が丁寧な響きになります。なぜなら、一般動詞を使うと「今だけではなく常に楽しみにしています」というニュアンスになるからです。 「ご厚誼・ご高誼・ご好誼」は「親切にしてもらうこと」なので英語は「kindness」です。 こちらもビジネスシーンでは「help」や「work」などを使うとシックリきます。
We look forward to our future collaboration in the year to come.
来年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます。
I really appreciate how much you have helped me during my term of office.
在任中のご厚誼に心から感謝いたします。
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「ご交誼」「ご厚誼」「ご高誼」「ご好誼」、全て似たような意味を持ちますが、ニュアンスは4つとも微妙に異なります。 ただ、一般的に目上の相手に対しては「ご厚誼」を使うのが無難になります。 しっかり4つの「こうぎ」を使い分けられるように覚えておきましょう。
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