「ご教示ください」と「ご教授ください」は、どちらも「教えてください」という意味をもつ言葉ですがニュアンスの違いがあることをご存知でしょうか。今回は、「ご教示ください」と「ご教授ください」の違いを解説しますので参考にしてください。
▶「ご教示ください」・・・「知識や方法を教えてください」 ▶「ご教授ください」・・・「学問・技術・技能などを教えてください」
「ご教授」は学術や芸術といった楽器やスポーツなどの長期間に渡って、訓練や鍛練が必要なものを継続的に教えて欲しいといった場合に使用する言葉です。 一方、「ご教示」は書類の書き方がわからないなど、単純で教えてほしい事柄が明確な場合に使用します。 また、「ご教示」はメールなどの書き言葉として使用されることが基本というところも「ご教授」との違いです。
「ご教示」は、「ごきょうじ」と読みます。 「ご教示ください」は「教示」という言葉に、尊敬を表す接続語の「ご」、「くれ」の尊敬語である「ください」をつけた言葉です。 「教示」は「知識や方法などを教え示すこと」を意味しています。 「ご教示ください」は相手に敬意を示す表現である「ご」に、「ください」という尊敬語がついている言葉なので、「相手に教わりたい」という場面で使用される言葉です。 例えば、ビジネスシーンなどのかしこまった場面で、やり方がわからないというときに質問したり、対処の方法について尋ねる場合など「知識や方法などを教えてください」という意味で使われます。 また、「ご教示」は「指示を仰ぎたい」というようなアドバイスを求める場合にも使う言葉です。
「ご教授ください」は、「ごきょうじゅください」と読みます。 「ご教授」は、「教授」という言葉に、尊敬を表す接続語の「ご」をつけ、「くれ」の尊敬語である「ください」をつけた言葉です。 「教授」の意味は、学術、技芸などを教えること。養護、訓練とならぶ教育上の基本的な活動、作用のことです。 また、大学、高等専門学校などの教育機関で、専門の学術、技芸を研究し教える人、その官名または職名という意味もあります。 「ご教授ください」は、「専門的な知識や技術を教え授けてください」というような意味で使用され、専門的な知識や技術をある程度の期間、継続的に教えてほしい場合に使います。 例えば、楽器やスポーツなどの習い事に関する場面などです。 「ご教授」は、短時間でさっと教えられるような内容に使うものではない為、例えばメールなどで、「ご教授いただきたいのですが」と軽く質問してしまうと失礼にあたる場合があるので、メールや文章で使用する場合は注意が必要です。