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「せっかく(折角)」の意味と使い方!「わざわざ」との違い、類語、英語も紹介

「せっかく(折角)」の意味と使い方!「わざわざ」との違い、類語、英語も紹介

「せっかく」は日常会話でもビジネスシーンでも頻繁に使用する言葉です。ビジネスシーンでは相手の申し出を断らなくてはいけない場面がよくあります。そういった場合に「せっかく」を使うことで相手の気分を害することなく、上手く断ることができます。そこで今回は「せっかく」の意味や使い方、「わざわざ」との違いについて解説していきます。

「せっかく」の意味・漢字・語源

「せっかく」の意味は「力を尽くすこと、困難、滅多になく大切であること」など

「せっかく」には名詞と副詞の2つの品詞があります。 それぞれの意味は以下の通りになります。 ◯名詞の「せっかく」 ・力を尽くすこと、骨を折ること。心を砕くこと ・困難、難儀 ・滅多になく、大切であること。特別 ◯副詞の「せっかく」 ・十分気をつけて ・努力や期待が酬いられなくて残念だという気持ちを表す 「せっかく」には「力を尽くすこと」「困難」「特別」など、マイナスな意味からプラスな意味まで、様々な意味が含まれています。

「せっかく」の漢字は「折角」

また「せっかく」は漢字で「折角」と書くこともできます。 「折」は音読みだと「セツ」、訓読みだと「おる」と読みます。 「折」は「おること」「くじける」を意味しています。 「角」は音読みだと「カク」、訓読みだと「かど」「つの」と読みます。 「角」は「一点から出る二つの半直線がつくる図形」「物の端」を意味しています。 ただ「せっかく」は、一般的にひらがなで表記することが多いです。

「せっかく」の語源は中国の故事

「力を尽くすこと」という意味での「せっかく」は、故事の話に基づいて作られたと言われています。 その昔、朱雲という人物がそれまで誰も言い負かすことができなかった五角に住む充宗という人物を言い負かしたことが語源です。そのことを人々が「よくぞ鹿の骨を折った」と讃えたことから「せっかく」が誕生したと言われています。 また「特別に・わざわざ」という意味での「せっかく」も故事に基づいて作られたそうです。 敦泰という人物が被っていた頭巾の角が雨に濡れて折れ曲がっていたことが語源です。 それをみた敦泰を慕っている人々が、わざわざ真似て頭巾の角を折ったことから「折角=せっかく」という言葉が誕生したと言われています。

「せっかく」の使い方と例文

「せっかく」を敬語で使う場合は相手の行為に価値を置く

「せっかく」を敬語として使う場合には、注意が必要です。 「せっかく」をビジネスシーンで敬意を払って使う場合は相手の行為に対して使用します。そのため、自分の行為に対しては使用しません。 例えば、「せっかくお茶を用意したので寄っていてください」や「せっかくご用意したのでお越しください」など自分の行為に対して使用するのは間違いになります。 敬語として使う場合には、「せっかくお持ちいただいたので、今見させていただきます」「せっかくのご厚意にも関わらずに、お応えできず大変申し訳ないです」など、あくまでも相手の行為に対して使用しなければいけません。

「せっかくですが」「せっかくのお誘いにも関わらず」は断る時に使う

「せっかく」は、相手が努力や手間を惜しまずに何か行動を起こした場合に使用する言葉です。 「せっかくですが」は、相手の厚意や行動を起こそうとしてくれたことを認めながらも何かを断る場合に使用します。 「せっかくですが」を使うことによって、残念に思っている気持ちや遺憾の気持ち伝えることができるので、相手に不快な思いにさせることなく、やんわりと断ることができます。 相手の誘いを断るときは ・せっかくのお誘いですが ・せっかくのお誘いだけども などと言うこともできます。 「せっかくですが」は「嬉しく思いますが、諸事情により断るしかない」というニュアンスになります。 例えば、目上の人から食事会に誘われたが自身の都合で参加できないときに「せっかくお誘いいただいたのに〜」と言うことができます。 この場合は「行きたい気持ちはやまやまだが、参加することはできない」という気持ちを表しています。

例文 ・せっかくお誘いいただきましたが、あいにくその日は先約があるため今回は遠慮させていただきます。 ・せっかくお誘いいただいたにも関わらず誠に恐縮ですが、当日はどうしても外せない用事がありますため、今回は辞退させていただきたく存じます。 ・せっかくの依頼ではありますが、今回はお引き受けすることができません。 ・せっかくですが、協力することはできません。誠に申し訳ございません。 ・せっかくですが諸事情により参加が難しくなってしまいました。次回はぜひ参加したいと思っておりますので、またの機会によろしくお願いいたします。

「せっかく○○なのに」「せっかく○○にも関わらず」謝罪・お詫びをする時

謝罪・お詫びをするときは「せっかくなのに」「せっかく◯◯なのに」と使うことができます。 「せっかくなのに」は、「相手のしてくれたことに対して、応えることができなくて申し訳ない」というニュアンスになります。 謝罪をするときに前に「せっかくなのに」をつけることによって、相手の努力や苦労をねぎらう気持ちを伝えることができるため、不快な思いをさせることなく謝ることができます。

例文 ・せっかくお時間をいただいたにも関わらず、都合がつかず申し訳ありませんでした。 ・お忙しい中せっかくお越しくださいましたのに、◯◯が不在で大変申し訳ありません。 ・せっかくお誘いではありますが、参加することができず申し訳ございません。 ・せっかくお声がけいただいたのに、お役に立つことができず申し訳ありません。

「せっかくの◯◯」【せっかく が名詞の場合】

「せっかく」は副詞としてだけではなく、名詞としても使います。 上記の例文でも何度か登場していますが、こういった場合は「せっかくの◯◯」というように「せっかく」の後に名詞が続きます。 「せっかくの◯◯」の例としては、 ・せっかくの機会 ・せっかくの休日 ・せっかくの天気 ・せっかくの晴天 となります。 例えば「せっかくの機会」といった場合は、「滅多にない機会」「特別な機会」といった意味合いになります。 「せっかくの◯◯」は比較的良い意味で使われることが多いですが、「せっかくの◯◯ですが」や「せっかくの◯◯だが」といったように断るときにも多く使うことができる言葉です。

例文 ・せっかくの機会ですが、本日はお暇させていただきます。 ・せっかくのご厚意を無駄にしてしまって、申し訳ございません。 ・せっかくのお誘いですが、明日は欠席させていただきます。

「せっかく」はカジュアルに日常会話でも使用可

「せっかく」はビジネスシーン以外でもカジュアルに日常会話でも使用しますよね。 その場合、「相手の努力を労う」という意味合いはかなり弱いです。 「よい機会だから」「よいタイミングだから」くらいのニュアンスで使用します。

例文 ・せっかくの休みなので家でだらだらしよう。 ・せっかくのセールなので、いつもより多めに買おう。 ・せっかくの休みだから、遠くまでドライブでもしよう。 ・せっかくなのでそこでお茶でもしましょう。 ・せっかくここまで来たので、どこかでご飯でも食べましょう。 ・では、せっかくなので遠慮なくいただくことにします。 ・せっかく作ってくれたのに申し訳ないが、量が多すぎて全部食べきれない。 ・せっかく昨日丸一日かけて修理したにも関わらず、今日すぐに壊れてしまった。

「せっかくだから」は誤用

「せっかくだから」は文法的には誤用だが一般的に使われている

「せっかくだから」は、「せっかくだからいただくよ」や「せっかくだから会いましょう」などといったように、誰かから何か物をもらうときや、誰かに会うときに使うことが多い言葉です。 ただこの「せっかくだから」という言葉は、文法的には誤用になります。 本来「せっかくだから」は、「せっかく」と「だから」を別々に分けて使います。 適切な使い方は「せっかく◯◯だから」となります。「せっかく◯◯だから」を省略して使用することが多くなったため、「せっかくだから」が一般的に使われるようになったとされています。 厳密には誤用なので、ビジネスシーンでは「せっかくだから」というフレーズは避けた方が無難かもしれません。しかし、ほとんどの人にとっては違和感のない言葉なので、そこまで気にする必要はありません。

「せっかくだから」には謙虚さを表すニュアンスがある

「せっかくだから」は自分の行為に対して使うのが基本です。 例えば、 相手:こちら、つまらないものですが受け取ってください。 自分:いいえ、結構ですよ。 相手:いえ、受け取ってくださいよ。 自分:では、せっかくだから頂きますね。 などのシチュエーションで使用します。 この場合の「せっかくだから」は、「自分がもらうのは申し訳ないけども、わざわざ持ってきてくれたから頂きます」という意味で「謙虚さ」を表します。 「せっかくだから」は厳密には文法的に誤用ですが、相手に悪い印象は与えませんので、そこまで心配する必要はないでしょう。

「せっかくだから」の言い換えはないが、感謝や嬉しい気持ちは素直に伝えるべし

「せっかくだから」の具体的な言い換えはありませんが、「せっかくだから」を使わずに思っていることを伝えるためには、素直な気持ちを表すことが必要です。 例えば、誰かが作った料理をもらうときに「せっかくだからもらいます」だともらう理由が極端に言うと「せっかく」になるため大変失礼になります。「せっかく作ってくれたのだから、ありがたくいただきます」と言い換えた方が丁寧な言い方です。この場合は、(料理を)作ってくれたこと・いただくことに感謝するため、「せっかくだから」は誤りになります。 他にも「せっかくだから行こうよ」は「こんな機会はそんなにないからぜひ行こう」と言った方が丁寧です。 これらは全て正しい表現ではないですが、相手に嬉しく思っている気持ちや感謝している気持ちを素直に伝えるためにも、「せっかくだから」という表現はなるべく使用せず、言葉を変えて相手に気持ちを伝えるようにしましょう。

「せっかくなのに」も文法的に誤用だが、一般的に使われている

「せっかくなのに」も「せっかくだから」と同様に、「せっかく」と「なのに」を別々に分けて「せっかく◯◯なのに」と使用するのが適切になります。省略して「せっかくなのに」や「せっかくのに」と使われることが多くなっため、こちらが一般的に使用されていますが、本来は間違った使い方です。 「せっかくの休みなのにどこにも遊びに行かない」「せっかくの誘ってくれたのに都合が合わず行けなかった」と使用することが正しい使い方になります。 「なのに」は、断定の助動詞「な」+接続助詞「のに」で成り立っています。 「なのに」は、前述の事柄に対し、あとの事柄がそれと矛盾する内容であることを示す言葉です。 「なのに」の例としては、 ・来たばかりなのにもう帰るのか。 ・彼は年上なのに大人気がない。 といったように接続詞として用います。 「せっかくなのにすみません」「せっかくなのにごめんなさい」と謝るときに使うことが多い表現です。

「せっかくなので」も文法的には誤用であり略した言葉

「せっかくなので」も「せっかくだから」と同様に、略した言葉です。 本来は「せっかく◯◯なので」といった形で使用するのが適切になります。 「なので」は、断定の助動詞「だ」の連体形「な」+理由を表す接続助詞「ので」で成り立っています。 「なので」は、「〜だから」「〜であるから」という意味合いになります。 「なので」の例としては、 ・私は二十歳なのでお酒を飲むことができる。 ・今日は台風なので、早めに帰宅した方は良い。 といったように接続詞として用います。 また「なので」は近年、「◯◯。なので△△」といったように順接の接続助詞として使われることも多いです。

「せっかく」と「わざわざ」の違い

▶「せっかく」は「あることを行うときに、ついでに他のことも一緒に行うこと」 ===> 後に続く内容は、比較的望ましく、行えたら良いこと ▶「わざわざ」は「別にする必要がないことを意図的に行うこと」 ==> 後に続く内容は、困難や労力を費やすので、本来は行う必要がないこと

「せっかく」と「わざわざ」の大きな違いは、「せっかく」には「ついで」といった意味合いがあることに対して「わざわざ」は手間や時間をかけたといって意味合いがある点です。

「わざわざ」の意味

「わざわざ」の意味は、 ・そのことだけのために、特に行うさま。特別に。とりたてて ・ことさらに。故意に。わざと となります。 「わざわざ」は副詞で、漢字だと「態態」と書くことができます。 「態」は音読みだと「タイ」、訓読みだと「わざ」「さま」と読みます。 「態」は「身や心の構え」「広く、ありさま」を意味しています。 「わざわざ」は「何かのついでではなく、このために行っていただき〜」といったニュアンスになります。 「わざわざ」は基本的には相手に対して使う言葉ですが、自分に対して使うこともできます。 ただ自分に対して使う「わざわざ」は、「(そのことをするのに)苦労した」「大変だった」などとマイナスな意味になってしまうので、あまり使用しないことをおすすめします。 「わざわざ」はプラスな意味で使う言葉ですが、「わざわざ◯◯していただかなくても結構です」といったように、使い方によっては嫌味だと誤解されてしまうことがあります。使用する際は注意するようにしましょう。

「わざわざ」の例文

・お忙しい中わざわざ来てくださって、ありがとうございます。 ・飛行機の方が早いのに、わざわざ新幹線を選んでしまった。 ・わざわざ外へ出るのは面倒だから、電話で話しましょう。 ・雨が降っている中わざわざ訪ねたのに、留守だった。

「せっかく」の類語・言い換え

上記で紹介した「わざわざ」以外の「せっかく」の類語・言い換えを紹介していきます。

はるばる

「はるばる」の意味は、 ・遠く離れているさま。はるかに。遠くから、または遠くへ物事の及ぶさま ・程度がかけ離れているさま ・時間が隔たっているさま となります。 「はるばる」は副詞で、漢字で書くと「遥遥」となります。 「はるばる」は、相手が労力をかけてしてくれたことを表す言葉です。 「はるばる」の中でも、「長く遠い道に道のりによって隔たれているさま」を表す「遠路はるばる」という言葉は頻繁に使われます。

例文 ・お忙しい中、遠方からはるばると来ていただき誠にありがとうございます。 ・彼女ははるばる北海道から会いに来てくれた。

ご足労いただき

「ご足労」は、「足を働かせる」「足を運ばせる」ことを意味しています。 つまり「ご足労いただき」は、「わざわざ来てくださって」という意味になります。 「ご足労いただき」を使うことによって、本来は自分から出向かなくてはいけないのに、相手がわざわざ来てくれた場合に、大変申し訳ないという気持ちを表すことができます。 「ご足労いただき」は丁寧な表現になるので、目上の人に対して使うことができる言葉になります。 また「ご足労いただき」の代わりに「ご足労くださり」ということもできます。

例文 ・お忙しい中弊社までご足労いただき、誠にありがとうございました。 ・本日はお足元の悪い中、ご足労いただき誠にありがとうございます。

お時間をかけて

「お時間」は、相手を敬ってその空き時間のことを表します。 例えば、「この度は私のためにお時間をかけていただいたにも関わらず、大変申し訳ありませんでした」と言った場合は、「今回は私のためにお手間を取らせたにもかかわらず、何もすることができなくすみません」といったニュアンスになります。 「お時間をかけて」はお詫びだけでなく、「この度は、お忙しい中貴重なお時間をかけていただき誠にありがとうございました」といったように、感謝の気持ちを伝える際にも使えます。 「お時間をかけて」の代わりに「手間を取らせて」と言い換えることもできます。

例文 ・お忙しいところお時間をかけていただき誠に申し訳ありませんでした。 ・私の失態によりお手間を取らせてしまったこと大変申し訳なく存じます。

骨を折る

「骨を折る」は、「苦労する」「尽力する」「いとわないで人の世話をすること」を意味しています。 骨を折るというとものすごく痛々しいイメージがある通り、「骨を折る」は「骨が折れるほど苦労する・力を尽くす」といった意味合いになります。 「骨を折る」は、「精を出して物事に取り組む」「面倒くさがらずに力を尽くす」といったことを表したいときに使うのが適切な使い方です。

例文 ・不祥事があったが、社員一同骨を折ったため立て直すことができた。 ・彼がこのプロジェクト成立のために骨を折ってくれた。

生憎ですが

「あいにく」は「期待や目的に外れて、都合の悪いさま」を意味しています。 「あいにくですが」は何かを断る場合や、よくない状況を伝える場合に使う言葉です。 断りの言葉や、相手にとって残念なことを知らせるときに「あいにく」もしくは「あいにくですが」を加えることによって、「すみませんが」「残念ですが」というニュアンスを伝えることができます。 「あいにくですが」は、丁寧な表現になるため目上の相手にも使うことができます。

例文 ・あいにくですが、持ち合わせがございません。 ・あいにくですが、その日は予定が入っており出席できません。

申し訳ありませんが

「申し訳ない」は「相手にすまない気持ちで、弁解のしようがない」という意味になります。 「申し訳ありませんが」は、丁寧な謝罪をするときに使う言葉になります。 「申し訳ありませんが、もう少々お待ちください」といったように、相手に対して失礼があったり、迷惑をかけた場合に使います。 「申し訳ございませんが」という言い方もあります。「申し訳ございませんが」の方がより丁寧な表現になりますが、「申し訳ありませんが」の方がよく使われます。

例文 ・誠に申し訳ありませんが、お電話いただけますでしょうか ・お忙しいところ申し訳ありませんが、ご対応のほどお願いいたします

「せっかく」の英語表現

「せっかく」の英語表現を見ていきます。 実は日本語の「せっかく」にあたる英語はありません。 例えば、「せっかくイタリアに来たのだから、ピザ食べようよ」などと言う場合は、「だから」に注目し、「せっかく」は訳す必要がありません。 「だから」と言えば「because」が最初に思い付くと思いますが、このような文章では「since」の方がベターです。 「because」「since」共に「だから」を意味しますが、「since」に続く理由は相手にとって自明で驚きのない理由になります。(逆に「because」は相手にとって意外で考えてもいなかった理由であることもあります) 上記のような文章の場合、イタリアにいうことは相手にとっても自明なため「since」がベターです。

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まとめ

「せっかく」について理解できたでしょうか? ✔︎「せっかく」は、「力を尽くすこと」「苦労すること」を意味している ✔︎「せっかく」はビジネスシーンでは、何かを断るとき・謝罪するときに使用する ✔︎「せっかく」の類語には、「はるばる」「ご足労いただき」などがある ✔︎「せっかくだから」は本来誤用で、「せっかく◯◯だから」が適切な使い方

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