「煩雑(はんざつ)」の意味は、事柄が入り混じっていてまとまりがつかず、わずらわしいことです。例えば「引っ越しをするときの煩雑な手続きが億劫だ」などと使います。「複雑(ふくざつ)」の意味は、物事が絡み合っていて容易に理解・解決することができないことです。例えば「喜ぶべきなのか複雑な気持ちでいる」などと使います。
「煩雑」は「はんざつ」と読みます。 「ひんざつ」や「ぼんざつ」とは読まないので注意してください。 意味は「事柄が入り混じっていてまとまりがつかず、わずらわしいこと」です。 「煩」は「めんどうである、うるさい」、「雑」は「まとまりがないこと」を意味します。 「煩雑」はただ「物事がまとまっていない様子」を表すのではなく、物事がまとまっていなくて「煩わしい、面倒くさい」という気持ちが含まれます。 主に「煩雑な◯◯」「煩雑に△△」という形で用います。 例えば、「煩雑な作業」ならば「込み入っていて、面倒な作業」を意味します。
というような使い方をします。 類語には「わずらわしい」「厄介」「面倒」などがあります。 対義語は「簡略」「簡易」です。それぞれ「細かい部分を省いて簡単にする」「手軽であること」を意味します。 同じ読みの「繁雑」という言葉があります。これは「やることが多くてわずらわしい」と意味が異なります。
例文
「複雑」は「ふくざつ」と読みます。 意味は「物の構造や物事の関係などがさまざまに入り組んで、簡単にはとらえられないこと」です。 「複」は「色々なものがからみあっている」、「雑」は「まとまりがないこと」を意味します。 物事が絡み合っていて容易に理解・解決することができない、色々な感情が入り混じっていて一本調子でないことを表します。 「複雑」は単に「物事が入り混じること」を意味するので、「わずらわしい、面倒くさい」といった感情は含まれません。 主に「複雑な◯◯」「複雑に△△」「複雑になる」という形で用います。
というような使い方をします。 類語には、「込み入る」「いざこざ」「ややこしい」「難解」「交錯」などがあります。 対義語は「簡単」「単純」です。これらは「物事に込み入った点がないこと」を意味します。
例文
「煩雑(はんざつ)」と「複雑(ふくざつ)」は、どちら物事が込み入っていることを表します。 「煩雑」には、物事がまとまらず煩わしい、面倒くさいという気持ちが含まれます。 「複雑」には、煩わしい・めんどくさいという気持ちは含まれず、単に混みいている状態を表します。