「合目的的」と「合目的」の意味と使い方の違いについて解説していきます。「合目的的」は「的」という漢字が二回続いていますが、正しい言葉なのでしょうか？「合目的」という言葉との違いはあるのでしょうか？「合目的的」と「合目的」の使い分けについて説明していきます。
「合目的的」・・・「何らかの目的にかなっている性質」 「合目的」・・・厳密には「合目的」という言葉は存在せず、「合目的性」という 「合目的性」・・・語源がドイツ語の哲学用語で、意味は「何らかの目的にかなっていること」
「合目的性」という言葉は、ドイツ語の哲学用語「zweckmäßigkeit」の翻訳として生まれた言葉です。 意味は「何らかの目的にかなっていること」になります。 そして、「何らかの目的にかなっている」性質を表すために「的」を使い、「合目的的」という言葉が生まれました。 しかし現在の辞書では「合目的」という言葉では記載がありません。 現代では「合目的だ」という使い方はしない、ということになります。 「合目的的だ」と言うのが正しい言い方になります。 「合理」という言葉は辞書に記載があり、「合理性」「合理的」という形で使いますよね。 なので「合目的」という言葉が存在する方が自然だと感じますよね。。 ですが、「合目的」という言葉はそもそもドイツ語の訳語として生まれた造語ですので、元々の日本語として「合目的」という言葉が存在していたわけではない、というのが国語学者の見解になります。 「合目的」の「的」は、「目的」の「的」なので、「性質を帯びている」という意味の「的」ではないので注意してください。「合目」という名詞は存在しませんので、「的」を性質の意味で捉えるのは間違いであることが明らかだと思います。
「合目的性」は哲学用語で、難しい言葉になります。日常会話では使うことはほとんどないと思います。 「合目的性」は「何らかの目的に適合している」と意味になります。 厳密には「合目的性」という言葉には2種類あって、「外的合目的性」と「内的合目的性」が存在します。 「外的合目的性」は「手段が目的に適している」という意味で、「内的合目的性」は「生物や物体の部分が全体に、または部分同士が相互に適合し、一定の目的を叶えている」という意味になります。 これらの意味はかなり難しいので、「へー、そうなんだ」程度で知っておけばよいと思います。 「何らかの目的にかなっているさま」を表すときは「合目的的」と言います。 「合目的的な手段」「合目的的な方針」などの言い回しで使います。
例文
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