「天井」と「天上」という言葉をご存知でしょうか。「天井に手が届く」「天上の星」といったように使います。では、それぞれの意味についてしっかりと理解しているでしょうか。どちらも「てんじょう」と読みます。「天井」は聞き馴染みのある言葉ですが、「天上」は見聞きすることが少ないと思います。読み方は同じですが、二つに何か違いはあるのでしょうか。正しく使うためには、意味についてきちんと知っておくことが必要です。そこで今回は「天井」と「天上」の使い分けについて解説していきます。適切に覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう！
「天井（てんじょう）」・・・屋根を覆い隠したり、部屋の保温のために室内の上部に張った板のこと 「天上（てんじょう）」・・・空の上の世界、雲の上の世界
「天井」と「天上」はどちらも読み方が「てんじょう」で同じで漢字も似ていますが、意味が微妙に違います。 「天井」は物理的に存在していますが、「天上」は物理的に触れることは不可能で「この上もない、最上、これにまさるものはない」という意味合いで使う言葉になります。
「天井」は＜てんじょう＞と読みます。 「天」は音読みで「テン」、訓読みで「あめ・あま」と読みます。 「天」は「高い場所」を意味します。 「井」は音読みで「セイ・ショウ」、訓読みで「い」と読みます。 「井」は「区切られたところ」を意味します。 「天井」の意味は、
です。 部屋の上部に儲けた面を表します。天井を設置することで、屋根裏を隠したり、部屋の温かさを保つ役割を持ちます。 「天井にハエが止まっている」「天井に汚れがある」などと使います。「天井」の種類には組み入れ天井、格天井、鏡天井、竿縁天井などがあります。 ものの内側で最も高いところも「天井」と表します。「本棚の天井」「箱の天井」などと言います。 「天井の節穴を数える」という言葉があります。これは「やるべき事がなくて暇なさま」を意味します。 物価の最高値も「天井」と言い、「天井を打つ」「天井を突く」「天井知らず」といったように使います。 「天井」の類語には、「屋根」「ルーフ」「裏板」「内張り」「シーリング」などがあります。
例文 「室内の上部を設置された面」という意味
「ものの内側で、一番高い部分」という意味
「天上」は＜てんじょう＞と読みます。 「天」は音読みで「テン」、訓読みで「あめ・あま」と読みます。 「天」は「高い場所」を意味します。 「上」は音読みで「ジョウ・ショウ」、訓読みで「うえ・うわ・かみ・あげる・のぼる」と読みます。 「上」は「位置が高い方」を意味します。 「天上」の意味は、
です。 空や雲の上・空の上にある世界、あるいは架空の世界を表します。「天上の星」「天上の音楽」といったように使います。 「天上」を用いた言葉には、「天上界」「天上人」「天上天下」があります。「天上天下（てんじょうてんげ）」は「空の上の世界と空の下の世界、天地」を意味します。 また、「天上天下唯我独尊（てんじょうてんげゆいがどくそん）」ということわざがあります。これは「この世には、自分より尊いものはない」という意味です。 「天上の喜び」「天上の幸せ」といったように、「この上ないもの、最高の」という意味で使うこともできます。 仏教においての「天上」は、空の上に住んでいる人の世界を表します。 「天上」の類語には、「天国」「楽園」「極楽」「パラダイス」「大空」「天空」「青空」などがあります。
例文
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