「おののく」と「わななく」という言葉をご存知でしょうか。「恐怖におののく」「緊張でわななく」といったように使います。では、それぞれの意味についてしっかりと理解しているでしょうか。この二つの言葉は音の響きが似ているため、同じように使われていることが多いですが、何か違いはあるのでしょうか。日常会話で使うことは少ないですが、違いについてきちんと知っておきたいですよね。そこで今回は「おののく」と「わななく」の使い分けについて解説していきます。適切に覚えて、上手く使えるようにしましょう!
「おののく」・・・恐怖で体が震えること 「わななく」・・・恐怖や怒り、寒気などで体が震えること
「おののく」と「わななく」はほぼ同じ意味になります。 「おののく」は恐怖が原因で体が震えることを言います。 「わななく」は恐怖以外にも怒りや寒気などが原因で体が震えることを指します。 「わななく」の方が意味的には幅広く使うことができますが、「おののく」の方がよく使われる言葉になります。
「おののく」の意味は「恐怖によって、身体や手足が震えること」です。 「おののく」は漢字で表すと「戦く」「慄く」となります。 「戦」という漢字は「戦う」「戦争」という言葉で一般的に使われるますが、中国から日本に伝わってきたときには「身震いする」という意味も持っていました。 「おののく」は昔から使われていた大和言葉なので、「おののく」に「戦」という漢字が当てられました。 主に「◯◯におののく」「◯◯がおののく」という形で用います。 何かに驚いてゾッとすることや、何かに怯えて身体が震える様子を表す場合に「おののく」を使います。 例えば、「誰もいない家から物音がしておののく」といったように用います。 「恐れおののく」「震えおののく」という表現も存在します。 これらも意味は同じですが、「おののく」を強調した表現になります。
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「わななく」の意味は「恐怖や怒り、寒気などで体が震えること」です。 「わななく」は漢字で表すと「戦慄く」となります。 「戦慄く」に含まれている「戦慄」は「せんりつ」と読みます。「戦慄」は「恐怖によって身体が震えること」を意味します。「戦慄する」「戦慄を覚える」「戦慄される」といったように使います。 主に「◯◯にわななく」「◯◯がわななく」という形で用います。
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