「たかが」「たかだか」「せいぜい」という言葉をご存知でしょうか。「たかが10人ぐらい」「せいぜい一万円ぐらい」といったように使います。では、それぞれの意味についてしっかりと知っているでしょうか。この三つの言葉は、日常会話でも使うことが多いですよね。見聞きしたことがある、使ったことがあるという方がほとんどかもしれません。しかし、違いについて聞かれると分からないと思います。何か違いはあるのでしょうか。そこで今回「たかが」「たかだか」「せいぜい」の使い分けについて解説していきます。適切に覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう!
「たかが」・・・十分に見積もっても(大したことがない、と見くびった気持ちで使う) 「たかだか」・・・十分に見積もっても(大したことがない、と見くびった気持ちで使う) 「せいぜい」・・・十分に見積もっても(どんなに努力しても、という意味合いで見くびる気持ちはない)
「たかが」「たかだか」「せいぜい」の意味はすべて同じで、「十分に見積もっても」という意味になります。 漢字はそれぞれ「高が」「高高」「精精」です。 意味はほぼ同じですが、漢字の違いからニュアンスの違いを読み取ることができますので、解説していきます。
「高が」「高高」には「高」という漢字が使われています。 「高」は「値打ち」という意味になります。 この「高」は、
などネガティブな意味で使うことが多い言葉です。 実際に「高が」「高高」は「どんなに高く見積もっても大したことはない」という見くびる意味が含まれています。 「たかが」「たかだか」は物事の程度・数量をどんなに好意的に見当をつけても、問題として取り上げるほどではないので重大に考えないことを表す場合に使います。 「たかが」「たかだか」は軽蔑的な意味を含む言葉なので、使う際には注意しましょう。
例文
一方、「せいぜい」の漢字は「精精」で「精一杯努力しても、最大限に見積もっても」という意味で、たいした問題ではないというニュアンスは含まれません。 「精誠」が転じて「精精」という言葉ができました。「精」という漢字が使われています。 「精」を用いた言葉には「精を出す」があります。これは「一生懸命働くこと」を意味します。このように、「精」はポジティブな意味で使うことが多い言葉になります。 「せいぜい」には他にも「可能な限り努力すること、一生懸命」という意味で使うこともあります。 「せいぜい頑張ってね」「せいぜい勉強します」といったように使います。「せいぜい」は嫌味を込めて使われているイメージですが、「ひた向きに」という意味で良いニュアンスで使うことができます。
例文 「精一杯努力しても、最大限に見積もっても」という意味
「可能な限り努力すること、一生懸命」という意味