「下手の横好き」の意味、使い方、例文、類語、英語を紹介

「下手の横好き」の意味・由来

「下手の横好き」の意味は「下手なのに物事を好き好み熱心なこと」

「下手の横好き」の意味は、「下手なのに物事を好き好み熱心なこと」 「本人が、好き好んで一生懸命取り組んでいることなのに、上達していない・成果が表れていない」という意味で使用される言葉です。 つまり簡単に言い表すと、「下手だけど好きでやっている」ということです。 「全く向いていないのに懲りずにやっている」というような馬鹿にしているニュアンスで使用されたり、自分のことを謙遜する場面で使用されます。 基本的には、「下手だけど好きだからやる」という主に自分に対して使用する言葉であり、他人に使用すると相手を馬鹿にしていることになりますので、使用する場面には十分注意してください。

「横」の意味は「見当はずれ・道理にあわない」

「横」という漢字には、「水平・左右の方向」という意味の他にも様々な意味があります。 例えば、「横暴」などに使用されている「わがまま」という意味や、「正しくないこと・道に外れていること」という意味でしようされている「よこしま」などがあります。 「下手の横好き」に使用されている「横」という感じは、「見当違い」や「道理にあわない」という意味で使用されています。

「下手の横好き」の由来は「横」という漢字の意味

「下手の横好き」の由来は、「横」という漢字の意味からきていると考えられています。 上記で説明したように、「横」という漢字には、「道理にあわない」という意味があります。 「道理」とは、「そうあるべき物事の道筋」「正しい正論」という意味であり、「道理にあわない」は、その逆の意味になるので「正しくない物事の道筋」「正しくないこと」という意味になります。 つまり、「横好き」というのは「道理に合わないのに好き」という意味になります。 下手なことは続けずにやめるのが道理であるのに続けているという意味で、「下手の横好き」と使われるようになったと考えられます。

「下手の横好き」の使い方・例文

「下手の横好き」は自分自身を謙遜して使う

「下手の横好き」は自分自身を謙遜して使う言葉です。 「下手の横好き」は、「下手なのに熱心である・一生懸命である」という意味合いを持っている言葉なので、親しい身内以外の他人に対して使用するとバカにしていると捉えられてしまいます。 使用する場面としては、例えば「絵を書くのがお上手ですね。絵を書くお仕事をされているんですか？」となどと褒められた場合、「とんでもないです。私の絵なんて下手の横好きですよ」といったように謙遜した使い方をすることが基本です。

「下手の横好き」の例文

「私の弟は多趣味だが、全てが下手の横好きだ」 「私の歌なんて歌手の人に比べたら下手の横好きだ」 「あなたは下手の横好きだといいますが、そんなことないと思いますよ」 「彼は下手の横好きだとバカにされていたが、今やプロとして活躍している」 「周りが下手の横好きと言っても私は気にせず趣味として続けますよ」

「下手の横好き」と「下手の考え休むに似たり」の違い

「下手の考え休むに似たり」の意味は「よい考えも浮かばないのに長く考え込むのは時間の無駄」です。 実力のない人がいくら時間をかけて考えても、よい考えは思い浮かばないので、その時間は休んでいるのと同じという意味合いで使用されるようになった言葉です。 簡単に言い表すと、「考えるだけ時間の無駄」ということです。 「下手の横好き」との違いは、「下手の横好き」が「下手なのに熱心に物事に取り組むこと」なのに対して「下手の考え休むに似たり」が「考えている時間」ということに絞られてるということです。

「下手の横好き」の類語・言い換えのことわざ

「下手の物好き」

「下手の物好き」は、「下手の横好き」の言い回しの一つです。 「物好き」とは、「人とは違う変わったものをすき好んだり、風変りなことに興味をもつこと」です。 変わっているものを好きな人などに対して、「物好きだね」などと使用するものです。

下手の馬鹿好き

「下手の馬鹿好き」は「下手の横好き」と同じく、「下手であるのに熱心に取り組む」という意味の言葉です。 「馬鹿好き」という言葉はありません。 言い回しとして「下手の馬鹿好き」が存在するのは確かですが、あまり使われていない表現です。

下手の悪好き

「下手の悪好き」は、「下手の横好き」と同じく「下手なのに熱心に取り組むこと」という意味の言葉です。 「下手の悪好き」も「下手の馬鹿好き」と同様に日頃あまり使われない表現です。 「横好き」がむやみに好むことを表し、周りからネガティブな感情を持たれていることから「馬鹿」や「悪」が用いられているのでしょう。

「下手の横好き」の反対の意味のことわざ

好きこそ物の上手なれ

「好きこそ物の上手なれ」は、「人は好きな物事に対して熱心に努力するので上達が早い」という意味です。 人は、好きなことであれば積極的に取り組み努力し続けることができるので、早くスキルをあげることができるということです。 「好きならば必ず上手だ」「好きならば上手でなくてはならない」は誤用ですので注意しましょう。

道は好む所によってやすし

「道は好む所によってやすし」は、「好きなことであれば、自然と上手になれる」という意味です。 「好きこそものの上手なれ」と同義になります。 ここで言う「やすし」は「容易だ、簡単だ」といった意味になります。 「道」は上達への道のりのことを指しています。 「好奇心を持っていれば、道を極めるのは容易である」ことを表しています。

さいごに

「下手の横好き」のまとめ

「下手の横好き」について理解していただきましたか？ ✓「下手の横好き」の意味は「下手なのに物事をすき好み熱心であること」 ✓「下手の横好き」は自分を謙遜する場面で使用する ✓「下手の横好き」の類語は「下手の物好き」「下手の馬鹿好き」など

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