「顕著にあらわれる」など、よく聞く言葉ですよね。 実際にどんな意味を持つ言葉なのでしょうか? 今回は「顕著」の正しい意味と使い方を例文付きで解説します。 類語・対義語そして英語表現まで紹介します。 また、意味が混同されるのことある「顕著」と「如実」の違いも解説します。 よく使われる言葉ですので、しっかりと理解しましょう!
「顕著」は<けんちょ>と読みます。 意味は「際立って目につくさま」「誰が見ても明らかなほどはっきりとあらわれていること」です。 「顕」という字は「きらびやか」「明らか(色や形がはっきりとしている)」「際立つ(目立つ)」などといった意味を持つ漢字です。 訓読みでは「顕す(あらわす)」です。 「著」は、「著しい(いちじるしい)」でよく知られている漢字だと思います。 意味は、「あらわれる」「明らかになる」「書きあらわす」などといった意味を持つ漢字です。 どちらも「明らかにする」といった意味があります。 この2つが組み合わさり「明らかにする」ことが強調された意味の熟語となりました。
結論から言うと「顕著にあらわれる」は二重表現ではありません。 「顕著」という言葉には、「はっきりとあらわれていること」などと「あらわれる」といった意味が含まれています。 そのため「顕著にあらわれる」だと「はっきりとあらわれるに、あらわれる」などと二重表現のような気もしますよね。 しかし、「顕著」と「顕著に」では若干意味が異なります。 主に「顕著に」は「明らかに」「はっきりと」などといった意味で作用します。 また、「顕著」には「際立って目につくさま」といった意味もあります。 そのため、「顕著にあらわれる」は「はっきりとあらわれる」「明らかにあらわれる」といった意味となります。
「顕著」と「如実」は意味を混同してしまう人がいます。 それは、どちらも 「顕著にあらわれる」 「如実にあらわれる」 と使うからです。 ですが「顕著」と「如実」には、はっきりとした意味の違いがあります。 「如実」には、「実際のとおりであること」「現実・事実のとおりであること」といった意味があります。 「如実にあらわれる」とは、「実際のままあらわれる」「ありのままあらわれる」といった意味になります。 「顕著にあらわれる」は「はっきりとあらわれる」という意味でしたね。 「問題が顕著にあらわれる」…問題がはっきりとあらわれる 「問題が如実にあらわれる」…問題がありのままあらわれる となります。
「顕著」という言葉どのような状況においても使われています。 表情や動作など人に対しても使え、また例えば結果や数字の変化など、物事においても使うことができます。 しかし、「誰が見ても明らか」といった意味があるために、匂いや雰囲気など「目に見えないもの」に対して使われません。 また、文章の中で「顕著にあらわれる」以外にもよく使われる言い回しがあります。 「顕著になる」 「顕著である」 「顕著に見られる」 「顕著な」 などです。 文章での使い方は例文を参考にしてください。
「新プロジェクトの売上発表が来月末にあり、前プロジェクトとの差がついに顕著になる」 「英会話教室に通いはじめ、語学力の向上は顕著である」 「職場での作業チームは少人数になるほど、それぞれの自主性や才能は顕著に見られる」 「二人の仲の悪さが顕著になった事件といえば、先月の飲み会での一コマだろう」 「これらの商品の顕著な違いは3つほどある」 「社内恋愛で隠していたが、彼が昇進すると二人が付き合っていることが顕著にあらわれるようになった」 「結婚や出産は、女の友情の脆さが顕著にあらわれる、、、こわひ」
○めぼしい 意味:特に目立っていること、注目に値するさま ○際立つ 意味:他との区別がはっきりしていること、目立つこと ○目立つ 意味:特にひと目につくこと、際立って見えること ○著しい 意味:物事がはっきりしている、明らかであること ○明確 意味:明らかで確実であること、間違いのないこと ○強調 意味:ある一部分が特に目立つようにすること ○明瞭 意味:明らかであること、はっきりとしていること
○隠微(いんび) 意味:かすかで分かりにくいこと、表にあらわれない微妙なこと …「顕著」の反対語とされています。「奥深くて容易にはうかがうことができない様子」をあらわす言葉です。 (例文)「彼には隠微な面があり、気持ちが全く読めない時がある」 ○不分明 意味:はっきりとしないさま、区別がつかないこと ○不明瞭 意味:明らかにならず、はっきりしないこと ○曖昧模糊(あいまいもこ) 意味:はっきりとせずに不明瞭なこと、ぼんやりしているさま ○有耶無耶(うやむや) 意味:その事実があるのかないのか、はっきりしない状態や態度のこと ○漠然 意味:その考え・気持ちの範囲や内容がぼんやりしていること ○茫々たる 意味:ぼんやりと霞んではっきりしないさま
「顕著な」という意味の英語は、
などを使います。それぞれニュアンスが微妙に異なるので注意してください。 迷ったら「remarkable」を使っておくのが無難です。副詞は「remarkably」といいます。
My English has remarkably improved since I started going to the language school.
語学学校に通い始めてから、私の英語力は顕著に向上した。
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「顕著」について理解できたでしょうか? ✔「けんちょ」と読む ✔ 誰が見ても明らかなほどはっきりとあらわれていること」という意味 ✔「顕著にあらわれる」は「はっきりと、明らかにあらわれる」こと よく使う日本語のひとつです。 しっかりと覚えておきましょう!