「微力ながら」という言葉についてご存知でしょうか?「微力ながら」は、ビジネスシーンでよく使われる表現の一つです。そこで今回は「微力ながら」の意味や使い方、類語のついて紹介します。
「微力ながら」は「びりょくながら」と読みます。 「微力」を「びりき」「びちから」と読むのは間違いですので注意しましょう。
「微力(びりょく)」は、「力が弱く足りないこと」「自分の力量をへりくだっていう語」になります。 「微力ながら」は、自分の力量の謙譲語です。 「少しの力しかないけれど」「ろくな足しにはならないが」といった意味になります。 例えば、「微力ながらご協力させていただきます」と言った場合は、「僅かな力ではありますが、精一杯お手伝いします」というニュアンスになります。 「微力ながら」はビジネスで使う定型句の一つで、相手を手助けする際の言い回しとしてよく用いられます。
「微力ながら」は、相手に対して手助けする・手を貸すときに使います。 相手に協力する際に「手伝ってあげます」と言うと、少し傲慢な印象を与えてしまう可能性があります。また協力したとしても大した成果が出せない場合もあります。このようなことから相手に不快な思いをさせないため、また自身の保身を兼ねて「微力ながら」を使用するのが無難です。 「微力ながら」を使うことによって、自分の力に対する期待が高まりすぎるのを抑止する効果をもたらすことができます。また、「微力ながら」を使うことによってハードルが下がるので、「微力ながら」と前置きしておいて、いざやり始めて力を発揮した場合などは評価が上がるかもしれません。 「微力ながら」は、「ご協力」「尽力」「お力添え」といった言葉と一緒に使われる場合が多いです。
「微力ながら」は、ビジネスシーンでも日常会話でも使うことのできる表現です。 ビジネスメールでも「微力ながら尽力させていただく所存です」といった表現がよく用いれられます。「あまり力にはなれませんが」という意味合いのクッション言葉「微力ながら」ことによって、相手に敬意を払うことができます。また年賀状では、「微力ながら会社に貢献できるよう、より一層努力致します」といった表現が使われます。この表現を使うことによって会社の力になるというアピールをすることができます。 「微力ながら」は謙譲語です。謙譲語は相手に対して敬意を表すために、自分の動作をへりくだる表現になります。そのため「微力ながら」は、目上の相手や取引先の相手に対して使います。目下の相手や同等には、堅苦しい表現となるためあまり使うことはありません。
「微力ながら」は様々な言い回しでビジネスシーンに用いられています。 それぞれの例文を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
「微力ながら」は、自分の力を謙遜した表現なので、場合によっては相手に「それなら協力しなくて良い」と思われたり、頼りない印象を与えてしまうことがあります。 特に取引先とのプロジェクトなどで使ってしまうと、「自信がないなら結構です」と断られてしまう可能性もあります。実力を求められているような場合に、「微力ながら」は相応しいとは言えません。また、謙遜しすぎた言い回しは、慇懃無礼と感じる人もいます。状況や相手を考慮して使うのが良いでしょう。 「微力ながら」は「僅かな力なので」「大した足しにはならないが」といったマイナスな意味合いが含まれるので、履歴書であったり、自己アピールの場ではなるべく使用を控えた方が良いでしょう。
「微力ながら」は、自分をへりくだっていう表現です。しかし使い方を間違ってしまうと嫌味に聞こえる場合もあるので注意が必要になります。 例えば、明らかに自分の方が力量が上なのに「微力ながら」と使ってしまうと、相手の力量を見下しているような印象を与えてしまいます。こういった場合は「力を貸します」と言うのが良いでしょう。
「微力ながら」という表現は、比較的頻繁に使われますが、いつも同じ表現を使うのはつまらないです。 謙遜の際に使う表現のバリエーションを知っておくと、より豊富な言い回しができます。
「僭越(せんえつ)」は、「自分の地位や立場をわきまえず、出過ぎたことをすること」を意味します。 「僭」には「身分不相応に思い上がる」という意味があり、「越」には「こえる」という意味があります。 つまり「僭越ながら」は、「失礼を承知の上で、出過ぎたことをいたしますが」という意味になります。 「僭越ながら」は、行動をする前や意見を伝える前に「申し訳ありませんが」といった意味合いで使います。例えば、「僭越ながらお話させてください」と言った場合は、「自分のような者が出過ぎた真似をして申し訳ありませんが、お話をさせてください」という意味になります。 「僭越ながら」は相手の機嫌を伺いつつ、自らをへりくだるフレーズとしてスピーチなどの話し始めの言葉としてよく使われます。 「僭越ながら」は、自分より立場が上の相手に使うので、目下の相手や同等など自分がへりくだる必要がないときは使用しないようにしましょう。 「僭越ながら」は、「恐れ入りますが」や「恐縮ですが」と言い換えることもできます。
<「僭越ながら」の例文>
「憚りながら」は、「はばかりながら」と読みます。 「憚る」には、「遠慮する」「気を使って控える」「敬遠する」といった意味があります。 つまり「憚りながら」は、「出過ぎたことですが・生意気な言い分かもしれませんが」という意味で、目上の相手に対して意見を述べる時などの表現として用いることができます。
<「憚りながら」の例文>
「及ばずながら」は、「およばずながら」と読みます。 「及ぶ」には「匹敵する」「達する」「普及する」という意味があります。 つまり「及ばずながら」とすると、「力不足ながら・不十分ではあるが」という意味になり、謙遜の意を含み助けを申し出るときの表現として用いることができます。
<「及ばずながら」の例文>
「微力ながら」の英語表現を考えていきましょう。 「微力ながら」という表現はいかにも、日本人らしい表現でとても謙虚です。 直訳的に、 ✗ I don't have many skills, but...(あまり技術はないのですが...) ✗ I am not talented, but...(優秀ではないのですが...) ✗ I have little ability, but...(能力はないのですが...) ✗ I may be not good enough, but...(十分得意ではないですが...) などと英語で言ってしまうと、かなり不自然です。ネイティブはこのような表現をしません。 代わりに、「貢献できるように努めます」というニュアンスを出すのがよいでしょう。 ◯ I will make every effort to make a contribution to...(...に貢献するために全力を尽くします) ◯ I will put the most efforts into...(...に最大の努力をします) ◯ I will do my best to make a success of...(...を成功させるためにベストを尽くします) ◯ I will try to do everything I can do.(できることは何でもやります) などの表現を使う方が自然です。 英語のビジネスシーンでは、「自分に能力がない」といういうようなネガティブなことを言わない方がベターです。 一方、日常会話では、
などの表現はネイティブも使います。相手に謙虚なニュアンスが伝わります。
I will do my best to make a success of this project.
微力ながら、このプロジェクトを成功させるために頑張ります。
I don't know how much I can do, but I wanna do anything for you.
どれくらいできるか分からないけど、君にために何でもするよ。
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「微力ながら」について理解できたでしょうか? ✔︎「微力ながら」は自分の力量をへりくだっていう語 ✔︎「微力ながら」は、相手に対して手助けする・手を貸すときに使う ✔︎「微力ながら」は、「ご協力」「尽力」「お力添え」といった言葉と一緒に使われる ✔︎「微力ながら」は謙譲語なので、目上の相手や取引先の相手に対して使う ✔︎ 類語には「僭越ながら」「憚りながら」などがある