「皮肉(ひにく)」の意味は、相手の欠点・弱点を遠回しに非難したりからかったりすることです。相手が気にしているようなことをわざと褒めるような言い回しで言葉に出してそれとなく示してくることをいいます。「嫌味(いやみ)」の意味は、人にわざと不快な感じや思いをおこさせることです。間接的ではなく、直接的でストレートに人に不快感を与える言動のことをいいます。
「皮肉」・・・・・・「相手の欠点・弱点を遠回しに非難したりからかったりすること」 「嫌味」・・・・・・「人にわざと不快な感じや思いをおこさせること」
「皮肉(ひにく)」とは、「相手の欠点・弱点を遠回しに非難したりからかったりすること」です。 相手が気にしているようなことをわざと褒めるような言い回しで言葉に出してそれとなく示してくることを「皮肉」といいます。 直接的な言い方ではなく、あくまでも遠回しな言い方でつついてくるのがポイント。 「嫌味(いやみ)」は、「人にわざと不快な感じや思いをおこさせること」です。 「嫌味」は「間接的ではなく、直接的でストレートに人に不快感を与える言動」であり、「嫌味」な言動をとられた側は瞬時に不快感を覚えます。 つまり、「皮肉」と「嫌味」の違いは、
ということです。 また、
という違いがあります。
「皮肉」は、相手の欠点・弱点を遠回しに非難したりからかったりするときや、自分が遠回しにからかったりからかわれたりするような場面で使用します。 使い方をとしては、
というような言い回しで使用されます。 詳しい使い方に関しては例文を参考にしてください。
例文
「嫌味」は、わざとらしく相手が嫌な気持ちになるようなことを言ったり、相手が不快になるような態度をとる場合に使用される言葉です。 言い回しとしては、
などがあげられます。 詳しい使い方については、例文を参考にしてください。
例文
「皮肉」類語には、「風刺」「アイロニー」「当て擦り」「シニカル」などがあります。
「風刺(ふうし)」の意味は、「欠点や罪悪を遠回しに批判すること」です。 また、社会や人物の欠点を嘲笑的に表現することを「風刺」といいます。 例文
「アイロニー」は、「反語」という意味があり、「思っていることとは正反対のことを言って相手に真意を悟らせる用法」のことをいいます。 例文
「当て擦り(あてこすり)」の意味は「当てこすること、またはその言葉」というです。 簡単に言うと、遠回しに相手が気づくように悪口を言うことを「当て擦り」といいます。 例文
「シニカル」の意味は「皮肉な態度をとるさま。冷笑的」です。 「シニカル」の語源は「他人のよい面を信じず、人はみな自己中心的だと思うこと」という意味になります。これを日本語では「皮肉的な態度」と訳してします。 例文
「皮肉」「嫌味」の英語は、
です。 「irony(アイロニー)」は「ユーモアを含んだ穏やかな皮肉」です。 「sarcasm」は「遠まわしに意地悪く相手を非難する」というニュアンスです。 「皮肉」は「irony」、「嫌味」は「sarcasm」と覚えておくと分かりやすいでしょう。
「皮肉」の元は「皮肉骨髄」という仏教語です。 「皮肉骨髄」とは、中国禅宗の始祖達磨大師が弟子たちに伝えた言葉で、大師は修行中の弟子たちに、それぞれ、
という評価をしていきました。ここから頭の文字をとって「皮肉骨髄」と言われています。 「皮を得たり」は、表面は理解しているが本質には達していないということを意味していて、反対に「髄を得たり」は理解度が高いという評価であるということがわかります。 つまり、いい言葉を言っていると見せかけて「あなたの理解度はまだまだですね」と遠回しに 非難しているのです。 ここから、「皮肉」という言葉だけが残り、遠回しに欠点を指摘するような意味合いとして使用されるようになりました。
「嫌味」という言葉の語源は、「いやむ」という動詞からきています。 この「いやむ」には、「嫌がる」という意味があり、この「いやむ」を連用形にしたものが「いやみ」という言葉です。 漢字では「嫌味」と表記されることがほとんどですが、実はこれは「当て字」であるということをご存知でしょうか? 本来は「嫌み」または「厭み」と表記されるのが正しいとされています。 しかし、「嫌味」と表記するのが「間違い」というわけではありません。