ビジネスシーンにおいて、相手に遠慮しないでほしいと思う場面は多々ありますよね。目上の相手に遠慮しないでと言う場合どんな言葉を使ったら良いかご存知でしょうか?今回は遠慮してほしくないときに使える言葉「気兼ねなく」をテーマにして、正しい使い方や敬語表現について解説していきます。他にも「気兼ねなく」の類語について紹介しているので、参考にしてみて下さい。
「気兼ね(きがね)」の意味は「他人に対して気をつかうこと」「遠慮」です。 「気兼ねなく」は「気兼ね」+打ち消しの助動詞「ない」の形になるので、「他人の思惑に気をつかうことなく」「遠慮することなく、気軽に」という意味になります。 「気」は「生命・意識・心などの状態や動き」という意味です。 「兼」は音読みだと「ケン」、訓読みだと「かねる」と読みます。 「兼」は読み方通り「掛け持ちすること」「二つ以上のものを合わせること」という意味になります。 「気兼ねなく」は、「お気兼ねなく〜ください」という言い回しで、ビジネスシーンでは手紙やメールなどで使われることが多いです。
「気兼ねなく」は動詞と組み合わせて使うことが多いです。 例としては、
といったようになります。 「気兼ねなく◯◯する」という形によって、「遠慮することなく◯◯する」「気軽に◯◯する」という意味で使うことができます。 「気兼ねなく◯◯する」は、「何も遠慮することがなく◯◯する」「他人に気をつかうことなく◯◯する」といったニュアンスが強いです。例えば、「気兼ねなく話せる異性」 といった場合は「何も遠慮することのなく話せる異性」という意味になるので「恋愛に発展しない異性」と解釈できます。 こういったように「気兼ねなく◯◯する」はほとんどプラスな意味で使いますが、場合によってはマイナスな意味になることもあります。
「気兼ねなく」は名詞と組み合わせて使うこともできます。 例としては、
といったようになります。 「気兼ねない◯◯」は主に”人”や”人との繋がり”に対して使います。 また人以外にも「気兼ねない話」と使うことができます。 「気兼ねない◯◯」といった場合、「緊張したり遠慮するなど、気をつかう必要がない◯◯のこと」を表します。例えば「気兼ねない友達」といった場合は非常に仲の良い・気を許して付き合っている友達ということになります。
「気兼ねなく」を敬語表現にするには、「お気兼ねなく◯◯して下さい」となります。 「お〜して下さい」という形は、相手に何かを要望・懇願する意を表します。 「お気兼ねなく◯◯して下さい」の例としては、
といったようになります。 これは「遠慮することなく◯◯して下さい」という意味になります。 「気兼ねなく」の中でもよく使われる「どうぞお気兼ねなく」という表現は、「お気遣いなさらないで下さい」といった意味になります。 「お気兼ねなく◯◯して下さい」という表現は、手紙やメールなど書き言葉として使われることがほとんどです。 「気兼ねなく」ではなく、「お気兼ねなく◯◯して下さい」と言う場合は、目うの相手に対して使うことができます。
「気兼ねなく」の例文を紹介します。
「気兼ねなく」の類語を紹介します。
「遠慮」は、「人に対して言語・行動を控えめにすること」を意味しています。 「遠慮なく」は、他人に対して遠慮しないでと思いやって使う他に、自分が遠慮なく物事を行うときに使う言葉でもあります。 自分の行為に対しては「遠慮なく」で、相手の行為に対しては「ご遠慮なく」と使います。 もう少し軽い感じであったら「遠慮せず」「遠慮しないで」などと言うこともできます。 ビジネスシーンで「遠慮なく」は多く使われます。「ご遠慮なく」は、目上の相手に対して使える表現ですが、相手によっては失礼な印象を与えてしまう可能性もあるので、そういった場合は「遠慮なさる」を使うのが良いでしょう。「なさる」は「する」の尊敬語なので目上の相手に対して使うことができます。
例文
「気にせず」は、「配慮や心配をしないで」「気にかけないで」「気をつかわずに」という意味です。 「気にせず」は、相手の配慮を優しく断る・気にかけなくて良いことを丁寧に伝える言葉になります。 「気にせず」を敬語表現にすると、
といったようになります。 「気にせず」は主に他人から謝罪されたときに使う言葉です。例えば相手から「大変申し訳ありませんでした」と言われた場合に「とんでもないです。どうぞお気になさらないで下さい」と言うことができます。相手は悪いことをしたと反省しているので、それに対して「大丈夫」という意味を込めて「気にしないで」を使います。 他にも訪問先でお茶を出されたときに、「そこまでしなくて大丈夫ですよ」という意味を込めて、「お気になさらないで下さい」と言うことができます。
例文
「気軽」は、「物事を深刻に考えず、もったいぶらないこと」「こだわりなく事をするさま」を表します。 「気軽」は文字通り「気を軽く」と書くので、「深く考えずに、楽な気持ちで」というニュアンスになります。 「気軽に」は相談してほしいとき・何かを持ちかけてほしいときなどに使用します。また、面識のない相手に対して、楽な気持ちで接してほしいという目的で使用される事もあります。 ビジネスシーンでは「お気軽に◯◯して下さい」といった形で使います。 「気兼ねなく」とほぼ同じ意味ですが、「気兼ねなく」と言うよりも「気軽に」と言った方が、なんとなく違和感なく受け止めらる感じがします。 「お気軽に」は口語でもメールや手紙など書き言葉としても使用できます。
例文
「忌憚(きたん)」は、「忌みはばかること」「遠慮する」といった意味になります。 「忌憚」の「憚」は「はばかる」と読み、「差し障りを覚えてためらう」という意味です。 したがって「忌憚なく」は「遠慮してためらうことなく」ということを表しています。 「忌憚」は基本的に「忌憚なく〜」「忌憚ない〜」など否定の言葉を伴って使われます。「忌憚なく」の使用場面としては、言いにくい内容の意見を、遠慮なく・気を遣わずに発言するよう相手に伝えるときに用いられます。 また「忌憚」を使った言葉の中で「忌憚のない意見」はよく使われます。 「忌憚のない意見」は「遠慮して避けることのない意見」といった意味で、相手に遠慮せずに、言いにくいことも言う素直な意見のことを表しています。 「忌憚なく」は目上の相手や目下の相手など立場に関係なく使用することができます。
例文
「気楽」は、「苦労や心配がなく、のんびりしているさま」「物事にこだわらないこと」「頓着しないこと」「呑気」という意味になります。 「気楽」は主に緊張している場面などで、「気楽に」「どうぞ楽に」と使います。 「気兼ねなく」とほぼ同じ意味ですが、「気兼ね」よりも少しフランクな・気の抜けたような言い方になります。 「気楽に・どうぞ楽に」は目上の相手に対しては失礼に当たりますが、目下の相手や同等には使える表現です。
例文
「気を張る」は、「気持ちを引き締める」「心を奮い立たせる」という意味になります。 「気を張らずに」は「緊張しなくて良い」というニュアンスを持ちます。 「気を張らずに」は「気楽に」とほぼ同じ意味になります。
例文
「腹を割る」は「包み隠さず真意を明かす」という意味です。 「腹を割る」は本当の気持ちや考えを打ち明けるとき・本心をさらけ出したいときに使います。 ただ「腹を割る」はビジネシーンではあまり使わない表現ですが、覚えておくと良いでしょう。
例文
「歯に衣着せぬ」は、「相手に遠慮せず、思っていることを包み隠さずに言うこと」を表します。 「歯に衣着せぬ」は「◯◯さんは歯に衣着せぬ発言で人気になった」といったようにプラスな意味で使われることが多いです。「歯に衣着せぬ」は「思ったことを言う」ことなので褒め言葉として使われることもあります。
例文
「お気兼ねなく...する」の英語表現は、
などと表現すればOKです。 「気兼ねはいらない」は、「make yourself at home」という表現もあります。 「気兼ねない友達」は「a friend I feel free with」や「a friedn easy to hang out with」などと言えばよいでしょう。
Please feel free to contact me.
気兼ねなく私に連絡してください。
You can make yourself free at home here.
ここではなんの気兼ねも入りません。
科学的に正しい英語勉強法
こちらの本では、日本人が陥りがちな間違った効果の薄い勉強方法を紹介しています。読んだらすぐ実践できるおすすめ書籍です。ビジネス英語を会得したい人は一度は読んでおくべき本です!
正しいxxxxの使い方
授業では教わらないスラングワードの詳しい説明や使い方が紹介されています。タイトルにもされているスラングを始め、様々なスラング英語が網羅されているので読んでいて本当に面白いです。イラストや例文などが満載なので、この本を読んでスラングワードをマスターしちゃいましょう!
職場で英語が必須な方や海外留学を検討している方など、本気で英語を学びたい人にオススメの英会話教室、オンライン英会話、英語学習アプリを厳選した記事を書きました!興味のある方はぜひご覧ください。↓
「気兼ねなく」について理解できたでしょうか? ✔︎「気兼ねなく」は「他人の思惑に気をつかうことなく」「遠慮することなく、気軽に」ということを表す ✔︎「気兼ねなく」は動詞とも名詞とも組み合わせることができる ✔︎「気兼ねなく」を敬語表現にすると、「お気兼ねなく◯◯して下さい」となる ✔︎「お気兼ねなく◯◯して下さい」は、ビジネスシーンでは手紙やメールで使われることが多い ✔︎「気兼ねなく」の類語には「ご遠慮なく」「お気軽に」などがある