「お喜び」は「よろこび祝うこと」という意味の言葉ですが、使用場面や使用方法などをご存知でしょうか?今回は、「お喜び」の正しい意味と使い方を例文つきで紹介します。また、使用の際の注意点や、「お慶び」と「お悦び」の違いや類語などもを解説しますのでぜひ参考にしてください。
「お慶び」は「およろこび」と読みます。
「慶」という漢字には「いわう・めでたい・よろこび」という意味があり、「お慶び」は結婚などの慶事に対して「喜び祝う」「喜びの言葉を述べる」という意味で使用されます。 「お慶び」は個人的な喜びよりも、他の多くの人にとっても喜ばしいことであり相手を祝福する意味合いが強い言葉です。
「お慶び」は、「御慶び」と書き表すこともできます。 「御」は、敬意や丁寧さを表す語で、ひらがなで「お」と表記しても「御」と漢字で表記しても誤りではありません。
「お慶び」は結婚・出産など慶事のお祝いの言葉として使用します。 結婚・出産以外には、
などの使用場面があります。 つまり、「お慶び」は本人以外に家族にとっても喜ばしいというお祝いごとに使用する言葉です。
「お慶び」を使用する場合は、「お慶び申し上げます」という謙譲表現にします。 「申し上げます」は「言う」の謙譲語「申し上げる」+丁寧語「ます」で成り立っていて、「言わせていただきます」という意味で、目上の人など敬意を払うべき相手に対して”うやうやしく言う”というニュアンスになります。 お祝いの気持ちを述べることを相手に敬意をしめして表現するため、謙譲表現をします。 したがって、「お慶び」と「申し上げます」はセットで使用するといえます。
「心からお慶び申し上げます」だとより丁寧な表現になります。 「心から」は「心の底から」という意味であるため、「心からお慶び申し上げます」とすることにより、「心の底からお祝いします」というように、より気持ちを込めた丁寧な表現になります。
基本的に、「喪中」という状態である人対して健康を祝う言葉や、お祝いの言葉を使用しないほうがいいとされています。 したがって、「慶びやお祝いの気持ち」を言い表す「お慶び」は、喪中では使うことができません。 例えばメールや書面で使用される 「皆様におかれましてはますますご健勝のことと心よりお慶びもうしあげます」 は、相手が健康で幸せであることを願う、祝の言葉にとなるため使用NGです。 暑中見舞いなどビジネス文書で誤って使用してしまわないよう気をつけましょう。
時候の挨拶とは、手紙の全文で頭に書く挨拶のことをいいます。 基本的に季節にあった挨拶を入れますが、ビジネス文書では季節を問わず使用することができる「時下」を用いることが多いです。 「時下(じか)」は「このところ」「今現在」というような意味があります。 「ご清祥」は「相手が健康で幸せに過ごしていることをお祝いする言葉」で「個人の健康を祝う言葉」として使用されます。
といった言い回しがあります。
年賀状など、新年の挨拶では「謹んで新春のお慶び申し上げます」というように使用します。 お互いに新年を無事に迎えられたことにたいするお祝いの気持ちを言い表しています。 頭に「控えめに」「かしこまる」という意味のある「謹んで」つけて、 「謹んで新春のお慶びを申し上げます」 と使用することが基本で、相手に対してより謙虚で丁寧な言い回しになります。
履歴書に同封する「添え状」やビジネスで文章を送るといった場面では、社会人としてきちんとした挨拶文を述べることが望ましいです。 そこで「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」はよく使用される言い回しです。 先程紹介した「ご清祥のこととお慶び申し上げます」は、個人に対しての健康をお祝いする言葉でしたが、「ご清栄」は「健康を繁栄の両方をお祝いする」言葉です。 したがって、履歴書など企業に対しての文章では「ご清栄」を使用しましょう。
結婚式など慶事の場でのスピーチや祝電、メッセージを送る場合は「この度は心よりお慶び申し上げます」といった言い回しを使用します。 新郎新婦に対してはもちろん、新郎新婦のご両親や兄弟、親戚にたいしてもお祝いの気持ちを伝えることができます。
出産のお祝いでは、「無事ご出産されたとのこと、心よりお慶び申し上げます」というような言い回しを使用します。 友人など親しい間柄では時候の挨拶の全文は省かれますが、目上の人やかしこまった場面ではきちんとした言葉でお祝いの気持ちを伝えましょう。 出産の無事をお祝いし、喜びの気持ちを伝え、相手の身体をねぎらう一言を添えるなど思いやりのある言葉を添えると印象がいいです。
還暦のお祝いでは「還暦を迎えられました由、心よりお慶び申し上げます」というような言い回し使用します。 「由(よし)」は「物事と関係づけていくことの意」で、「還暦を迎えられましたことを心から喜び、お祝いします」というニュアンスになります。
「お慶び」は、結婚など慶事に使用する言葉ですが、「お慶び」は「日常の中の嬉しいという気持ち」を言い表した言葉です。 「喜」は「喜怒哀楽」という人間が感じる感情の中の1つです。 「ジャンケンに勝てて嬉しい」「会いたい人に会えて嬉しい」というように日常的にある嬉しいという気持ちに、接頭語をつけた言葉が「お慶び」となります。
公文書とは、国や地方公共団体の機関、または公務員が職務上作成する文書のことをいい、公文書では慶事であっても「お喜び」を使用します。 また、「お喜び」は一般的な社会生活における漢字使用の目安となる「常用漢字」となっているため、新聞や雑誌など一般的な紙面でも「お喜び」を使用します。
基本的に、慶事には「お慶び」というように使い分けられていますが、「お喜び」も「お慶び」も対象となるものが異なるだけであって、嬉しいことや喜ばしい気持ちを表現する言葉であるため、どちらを使用しても問題ありません。 しかし、上述したように「お喜び」は常用漢字として使用されている一般的な表記となるため、どちらを使えば良いんだろうと迷ってしまった場合は「お喜び」を使用するのが無難といえるでしょう。
「悦び」は、目標を達成することができたよろこびというように自分自身の個人的なよろこびに対して使用します。 「悦」には「よろこぶ・嬉しく思う」という意味があり、心の中から自然に湧き出るような悦びの感情を言い表しています。 どちらかというと、「満足をした」というようなニュアンスに近いです。
「歓び」は、主に手紙などで楽しかったよろこびや、嬉しかったことを伝える場合に使用されます。 「歓」は、「歓喜」や「歓声」という言葉にも使用されるように、非常に喜んでいる姿を表に表現している様子を言い表しています。 したがって、「歓び」は人がその人のことを行け入れている状態や、自分の喜んでいる心情をより伝えたいという場合に使用されます。
「お慶び」の英語は、
となります。
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「お喜び」という言葉について理解していただけましたでしょうか ✓ 「お慶び」の読み方は「およろこび」 ✓「お慶び」の意味は「喜び祝うこと」 ✓「お慶び」は結婚・出産など慶事のお祝いの言葉として使う ✓「御慶び」も使用可