「問題(もんだい)」の意味は、目標達成のために解決しなければならない事柄です。例えば「通信障害が起きやすいことが問題だ」などと使います。「課題(かだい)」の意味は、解決するためにやるべきことです。例えば「課題をクリアして進級する」などと使います。
「問題」と「課題」の違いは、辞書によると明確な違いは分かりません。 辞書によっては「問題」の意味が「解決・処理などを必要とする課題」、「課題」の意味が「解決しなければならない問題」となっています。 ただビジネスシーンなどにおいて使われる場合は、明確な違いがあります。
▶問題・・・「目標達成のために解決しなければならない事柄」「目標と現状の差や違い」 ▶課題・・・「解決するためにやるべきこと」「差や違いを埋めるために果たすべきこと」
目標達成に向けてどんな「問題」があるかを提起して、それらを解決するための「課題」があります。 元々は近い意味を持つ「問題」と「課題」ですが、何か目標があることに対して使う場合はこのような違いを持っています。 例えばビジネスでプロジェクトの計画をしているとします。 その計画の実行の目標が2月とします。 しかし現状は既に2月なのに実行すべきことが定まっていません。 ここにおいて「問題」は「計画が遅れていること」です。 そして「課題」は「計画の遅れを取り戻すためにするべきこと」となります。
「問題」の意味は4つあります。 先程は「課題」との比較としての意味を紹介しましたが、 ①「知識や学力の程度を知るために答えを求める問い」 ②「批判や研究などの対象となる事柄」「解決や処理を必要とする課題」 ③「めんどうな事件」「厄介で困る事柄」 ④「世間から注目されているもの」「話題となっている事柄」 があります。 「課題」との比較になるのは②の意味です。 ①の意味は、テストなどで出てくる「問題」のことです。 「練習問題」「入試問題」「英語の問題」などと使われています。 ③の意味は、周りに迷惑となる事柄を指します。 「問題になる」「問題児」「大問題」などと使われています。 ④の意味は、プラスな意味でもマイナスな意味でも用いられます。
例文
「課題」の意味は2つあります。 ①「仕事や勉強などの題目」「題、問題を課すること」「課せられた題、問題」 ②「解決しなければならない問題」「果たすべき仕事」 です。 ①の意味は、「宿題」と同じように使われます。 小中学生では学校から出される問題や家でやるべき勉強を「宿題」と言います。 高校生や大学生になってくると、問題や家でやるべき勉強、また論文や研究すべきことを「課題」と言います。 ②は先程「問題」と比較した意味となります。
「問題(もんだい)」は、目標達成のために解決しなければならない事柄や目標と現状の差や違いのことです。 「課題(かだい)」は、解決するためにやるべきことや、差や違いを埋めるために果たすべきことのことです。 例えば、他社との実力の差があるというのは「問題」であり、他社との実力の差を埋めるために具体的に行うアクションは「課題」です。