「元祖」と「本家」の違いはわかりますか?どことなく似ていますが、意味が全然違う言葉です!そこで今回は「元祖」と「本家」の違いと使い分けを解説していきます。
「元祖」・・・ある物事を初めて行った人 「本家」・・・一家、一族のなかではじまりとなる家筋
「元祖」と「本家」はどちらも「物事の始まり」と同じ意味合いを持ちます。 しかし、「血筋の繋がりは関係なくある事をはじめること」が「元祖」で、「血筋や血統のはじまりのこと」が「本家」であるという違いがあります。 「本家」は自分の家柄や血の繋がりに関係していますが、「元祖」は血筋は関係なく新たに物事を行うことを表現する場合に使用します。
「元祖」は「がんそ」と読みます。「げんそ」とは読みません。 「元祖」の意味は、
です。 「元」は「もととなる、はじめ」という意味で、「元金」「元日」などの熟語で使われています。 「祖」は「血縁のもと、はじまり」という意味で、「祖先」「教祖」という熟語があります。 「元祖とんこつラーメン」「元祖鉄板焼きうどん」と、飲食店の看板などで「元祖」という言葉を見かけることが多いですよね。世界で初めてとんこつラーメンを作ったことや、提供したという意味で、「最初に作ったのはうちの店だ」という主張を表しています。 このように「元祖」は、ある物事を最初に始めて、そのことを世に広めたことを表す場合に使用します。 ただ、「元祖」と名乗っているお店は多くありますよね。これは、最初に始めた店だけではなく、そのお店で修行して同じ味のものを提供したり、お店側が許可すれば他店でも「元祖◯◯店」と名乗ることが可能だからです。 「元祖」はお店でよく見かけますが、学問や芸事について表す際にも多く使用されます。 「元祖」は、「発祥」「源」「ルーツ」「はじまり」「起源」「由来」などに言い換えることもできます。
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「本家」は「ほんけ」と読みます。「ほんいえ」「ほんや」とは読まないので注意してください。 「本家」の意味は、
です。 一族の中心となる血筋の家、昔からある家やお墓・苗字を守っている家のことを指しています。 また、「本家」は「分家のもとの家」という意味もあります。「分家」とは「家族の誰かが属する家を去り、新たに作った家」です。ほとんどの家庭が「本家」は長男が継ぎ、次男や三男が「分家」を作ります。 「本家」は「もとの家筋」という意味だけでなく、「正統なもの」という意味でも使われます。 よくお笑い番組で、芸人がモノマネをやっているときに本人が登場しますよね。そのことを「本家登場」と表現できます。 飲食店や老舗のお菓子屋さんなどでも「本家◯◯」と名乗っていることがあります。これは、一族が代々お店を経営し続けてきたことを表しています。 「本家本元(ほんけほんもと)」という言葉があります。これは「正しい家筋のもと」を意味します。「本家」と「本元」と同じ意味の言葉を重ねることでその意味を強調しています。
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