「過日」という言葉をご存知でしょうか?「過日は大変お世話になりました」といったような使い方をします。今回は「過日」の意味や使い方を例文付きで紹介します。類語「先般」「先日」との違いや、その他の類語、英語についても解説しますので是非参考にしてみてください。
「過日」は<かじつ>と読みます。 「過」は音読みだと「カ」、訓読みだと「すぎる」「あやまち」と読みます。 「過」は「通り過ぎる」「時間が経つ」「ある範囲や基準を超えること」を意味しています。 「日」は音読みだと「ニチ」「ジツ」、訓読みだと「か」「ひ」と読みます。 「日」は「日の出から日没までの間」「ひにち」を意味しています。
「過日」の意味は「過ぎた日」「過ぎ去ったあの日」「先日」です。 つまり「過日」は、すでに経過した日々や、遠い過去を表す言葉になります。
「過日」は「過ぎ去ったある日」を意味しています。 「過日」は具体的な期間は決まっていなく、過去全てを指しています。 数ヶ月前・数年前・数十年前、全て「過日」に当てはまります。 「過日」は遠い過去を意味して使うことが多いので、数日前のことや前日のことに対して使うと不自然になってしまいます。 「過日」は、基本的には数ヶ月以上前のこと、短くて一週間以上前のことに対して使うようにしましょう。
「過日は◯◯」と使うことによって、「あの日は◯◯でした」と意味合いになります。 例えば、「過日はお世話になりました」と言った場合は、「あの日はお世話になりました」ということを伝えられます。
「過日」は手紙やメールなど書き言葉として使うことがほとんどです。 口語として使うことが少ない理由は、「過日」と同じ読みの言葉には「果実」「下日」「花実」といった言葉が多く、紛らわしくなってしまうからです。 手紙を書くときに、「過日はお世話になりました」などと一言を入れると、丁寧な印象を与えることができます。
「過日」は丁寧な表現なので、目上の相手に対しても使うことができます。 「過日」はほとんど口語で使われることのない堅い言葉です。 文章やメールなどの書き言葉において、「過去や過ぎ去った日」の丁寧な表現として使用されています。
◯過日・・・数週間前〜数ヶ月前、数年前 ◯先般・・・数日前〜数ヶ月前
「過日」は、遠い過去のことを指しているのに対して、「先般」は、思い出せる範囲のことを指しています。「先般」は、数日前や数週間程度前のことを指しています。 「過日」は遠い過去を表しているのに対して、「先般」は近い過去の出来事を表しています。 数日前の出来事に対しては「先般」、何ヶ月も前のことに対しては「過日」を使うようにしましょう。
「先般」の正しい読み方は<せんぱん>です。 「先般」の意味は、「先ごろ」「この間」です。 「先般」は、現在からさほど遠くない過去の物事・出来事、基本は数日〜数週間ほど前のこと、長くても1ヶ月前の出来事を指します。 一日前のことに使うと、違和感を覚える人もいます。なので、一日前のことは「昨日(さくじつ)」を使うのが相手にも伝わりやすく一般的です。 また「先」には「一つ前」という意味、「般」には「物事や種類」という意味がありますので「先般」には「一つ前の出来事」という意味合いも含まれます。 なので数ヶ月前のことについても、普段あまり会わない人などその数ヶ月前が今回より一つ前の出来事であれば「先般」を使用しても問題ありません。 「先般」という言葉はビジネスシーンでよく使われます。友達同士や家族間などの日常会話ではあまり使用されません。
◯過日・・・数週間前〜数ヶ月前、数年前 ◯先日・・・数日前〜数ヶ月前
「過日」は、遠い過去のことを指しているのに対して、「先日」は、思い出せる範囲を指しています。 「先日」は、数年前や数十年前のことに対しては使うことができません。 また「過日」は過去のこと全て当てはまるので、「先日」も「過日」の中に含まれます。
例えば、「先日はありがとうございました」といった場合は、思い出せる範囲のことについてお礼を述べています。一方で「過日はありがとうございました」といった場合は、短ければ数週間前、長ければ数十年前のことに対してのお礼を述べていることになります。 数日前のことに対しては「先日」、何ヶ月も前のことに対しては「過日」を使うようにしましょう。
「先日」は<せんじつ>と読みます。 「先日」は、「近い過去のある日」「この間」「過ぎた日」という意味になります。 現在から近い過去を表していますが、「先日」は明確にいつからいつまでの期間を表すかは決まっていません。 「先日」はすぐその日がなんだったのか思い出せる範囲、数日から数週間前、長くて1ヶ月程前をさすのが一般的です。「昨日」「一昨日」など最近のことや、「半年」「1年以上も前」などだいぶ前のことを「先日」と使うのは不自然でしょう。
「過日」は「過ぎ去った日」を意味しているので、類語も「過去のこと」「過去のいつかの時点」を意味する言葉となります。
(意味:数日前、つい先日) ただ、「この間」は一般的な会話にも使われる言葉ですので、ビジネス文書やビジネスメールにはあまり向いていません。 ややくだけた印象がありますので、かしこまった場面や目上の相手には使わないほうが無難でしょう。
例文
(意味:昔、以前、あるとき) 「かつて」は漢字で「嘗て」と書きます。 随分昔のことや自分の生前のこと、古い時代のことを指して使える言葉です。 話し言葉としても書き言葉としても使われています。
例文
(意味:現在より以前のとき、昔) 「過去」とは時間の流れを大きく3つに分けた場合に、既に過ぎ去った現在より以前の時のことを指します。 期間は限られておらず以前のとき全てを指して使うことができますが、直前のことや数日前などを「過去」として言い表すことはあまりありません。 主に昔のことや、ある程度遡って指して使われています。
例文
(意味:その時よりも前、今より前の時点) 「以前」は、「今より前の時点。現在から近い過去」を指して使うことがあります。 それほど遠い過去ではなく、近い過去を指します。明確な範囲は決まっていなく、人によって表す範囲が異なります。 また「以」という言葉は、基準の数値を含むのが一般的です。 そのため「1月15日以前」といった場合、「1月15日」を含みます。 しかし、「昭和以前」や「第二次世界大戦以前」とした場合は、「昭和時代」や「第二次世界大戦」を除いたそれより前を表すこともあります。 「〜より過去において」という意味になります。
例文
(意味:過去の不特定の日のこと) 「ある日」は、いつかを明言したくない時や、はっきりとした日時を覚えてない場合に使われています。
例文
(意味:ちょっと前、つい先ほど) 「さっき」は、ちょっと前のことを表します。 そのためその日中の今より前のことを指します。 前日以前のことを指して使うのは間違いです。
例文
(意味:今日から少し前のころ) 「この間」「先日」のようについ最近のことを指して使います。
例文
(意味:もう昔のことになったと感じられるほどの過去) 時代の隔たりを感じさせるほど昔のことを指して使います。
例文
「過日」は「過ぎ去った日」を意味しているので、対義語としては「現在からこれからのこと」を意味する言葉となります。
(意味:その日よりあとの日)
例文
(意味:これから先、今からのち) 「以後」は「これから先のこと。今後」という意味で、それを含んでその後からを表します。
例文
(意味:この度、今回、この次、近い未来)
例文
(意味:現在のあとに来るとき)
例文
(意味:これから先、前途)
例文
(意味:過去と未来の境になる時。現在、たった今)
例文
(意味:過去と未来の間、過去から未来へと移りゆく、今)
例文
「過日」の英語表現には色々あります。
などなど。 上記のようは表現ももちろん問題ありませんが、英語ではより具体的にどれくらい前だったか明言することが多いです。
など。 例文を見てみましょう。
Thank you so much for coming to our office the other day.
過日は弊社までご足労いただき誠にありがとうございます。
I really appreciate your advice last week.
過日は助言をくださり心より感謝いたします。
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「過日」について理解できたでしょうか? ✔︎「過日」は「過ぎた日」を意味していて、すでに経過した日々や、遠い過去を表している ✔︎「過日」は、数ヶ月前・数年前・数十年前、過去全てに当てはまる ✔︎「過日」は数週間前〜数ヶ月前・数年前、「先日」は数日前〜数ヶ月前を指している ✔︎「過日」の類語には、「かつて」「以前」「先頃」などがある