「商品」「製品」を表す英語は「goods」だけではなく、実はたくさんあります!それぞれ微妙に意味が異なるので、使い分けが必要です。今回は「商品」「製品」の正しい英語表現を紹介します。
※音声付き例文がありますので、発音の確認にご活用ください。音声はアメリカ英語になっております。
「商品」と「製品」の違いを日本語で説明できますか?日常会話で何の迷いもなく使っているこれらの表現ですが、詳しく見てみると少しニュアンスが違います。 まずは日本語で「商品」と「製品」の違いを説明します。 「商品」は「売買を目的とした品物」を指します。「商品」は必ずしも目に見えるもの、触れられるものとは限らずに「サービス」なども「商品」と言えます。 例えば、お洋服屋さんは「服」を商品とし、ホテルやレストランなどは「経験」を「商品」とするような感覚です。 また「商品」には「加工いらずで消費者に売れるもの」も含みます。 反対に、「製品」は文字通り、「製造された品物」のことを指します。人の手を加えた品物、加工した品物を指すため、形にない「サービス」は「製品」にはなりません。 先ほどの例で行くと、お洋服屋さんで販売している「服」は「製品」と呼べますが、ホテルやレストランでの「経験」は「製品」とは言えません。 また、「製品」は「商品」に含まれます。「商品」には大きくわけて手に取れるような品物と、「経験」のように物理的に保持できないものがあり、「製品」は「商品」の中の「物理的に保持できる品物」を指します。
「商品」 ✓ 売買を目的としたもの ✓ 物理的、非物理的な品物 ✓ 加工いらずで販売できるもの 「製品」 ✓ 製造、加工された品物 ✓ 物理的な品物のみ ✓ 「製造」は「商品」に含まれる
いかがでしょうか?なるほど!と思った方も多いのではないでしょうか。 「商品」と「製品」の違いを詳しく説明しましたが、日常生活の中で違いを気にして使っている人は少ないかと思います。 そのため、これからご紹介する英語表現も「商品」や「製品」を同じような意味で使っていただいても問題ないので、気軽に取り入れてみましょう! それではここからは英語表現を詳しく説明していきます。
「goods」は「(消費者目線での)商品」です。消費者がお店で購買する物理的な品物を総括してこの「goods」で表現することができます。「goods」は物理的な品物のことを指すため、非物理的なものには使えません。 この「goods」は常に複数名詞として使われる英語表現です。「goods」の形で複数名詞であり、「goods」の「s」は複数形の「s」というわけではないので注意してください。 日常会話で使うカジュアルな表現となりますので、ビジネスの場での使用はあまり好ましくないでしょう。フォーマルな「商品」の英語表現は後ほど説明します。 消費者ではなく製造者や販売目線での「商品」は「product(s)」となるので、話す際の自分の立場によって使う表現を工夫してみましょう。
I would like to get duty-free goods before boarding on the flight.
飛行機に乗る前に何か免税グッズが欲しいわ。
These are the goods that made in Japan.
これらは日本製の商品です。
「goods」を使った英語の熟語をご紹介します。
上記の説明の通り、「product」は「(製造者や販売目線での)商品」です。 「product」は可算名詞なので単数形「product」でも複数形「products」でも使用することができます。 「goods」と同様、「product」は物理的な品物のことを指すため、非物理的なものには使えません。 「product」という表現はややかしこまった表現にはなりますが、もちろん日常会話の中で使っても違和感はありません。 例文を見てみましょう。
Is this product made in China?
この商品は中国製ですか?
These products come all the way from Canada.
これらの製品ははるばるカナダから来ています。
「item」は日本語でいう「商品」でも「製品」でもどちらを表す際も使用できる便利な英語表現です。 日本語でそのまま「アイテム」と訳されることも多いですよね。 別の意味で「項目、事項、品目」や、「テレビゲームなどに出てくる武器や道具」を表す際にもこの「item」を使うことができます。 「item」は可算名詞なので、単数は「an item」となり、2つ以上の「item」は「items」となります。
I need life-saving item to complete this stage!
この(ゲームの)ステージをクリアするのに命アイテムが必要なんだ!
I bought too many items from Macy's yesterday.
昨日メーシーズでたくさんの商品を買ってしまったわ。
「special」は「today's special」などの形で使われ、「今日のおすすめ商品」などの意味で使います。 「special」は「特別な」という形容詞もありますが、上記のように名詞として使うこともあります。主にレストランやカフェなど飲食店で見聞きする用法です。 「今日のおすすめの品を教えてください」は「What is today's special?」などと聞くことができます。このような質問へは「Today's special is...」などで回答すると良いでしょう。
Our today's special is Salmon roll.
本日の当店おすすめの品はサーモンロールです。
名詞「speciality」というと「特別商品」という意味になります。 「speciality」を用いて、「speciality of the restaurant / Restaurant's speciality」の形で「お店の定番の品」と使われることもあります。
Oyakodon is the restaurant's speciality.
親子丼は当店一番人気の品です。
「sell」は「売る」という他動詞の他に、自動詞で「売れる」という意味も持つ単語です。そこに「er」が付随し、「seller」で「売れる商品、売れるもの」という意味になります。 日本でもよく「ベストセラー」「トップセラー」などの表現を聞く機会が多いですよね。 これらはこの「seller」からきている英語表現です。 「this store's best seller(この店で一番売れてる商品)」「this year's top seller(今年一番人気の商品)」などのように使います。 複数の商品を表す際は、複数形の「s」を用いて「best sellers」などと表すこともできます。 「best seller」という表現は主に本に対して使われるイディオムですが、本以外の商品にも使われることがあります。 「よく売れている商品」は「best seller(s)」や「top seller(s)」のような表現の他に、 「main product(s)」などと表現することもできるのでいくつかレパートリーとして覚えておくと良いでしょう。
Our best sellers of this month were horror books.
今月よく売れた商品はホラー本でした。
I would like to know which is this store's top seller.
このお店で一番売れている商品を知りたいです。
「まだ陳列されていない商品」=「在庫」は英語で「stock」になります。 在庫がある場合は「in stock」、在庫を切らしている場合は「out of stock」と表現します。 また、在庫を管理している倉庫をこの「stock」を用いて「stockroom」と表現します。 「在庫」というニュアンスで使われる「stock」は不可算名詞となるため、「stocks」とは言いませんので注意しましょう。 また「在庫」を表す他の英語表現に「inventory」もありますが、「在庫」の他にこの「inventory」は「在庫表、在庫目録」のことも指します。
Let me check the stockroom if we have more items.
在庫があるか、一度倉庫を確認しますね。
We need to restock the shelves. Do we have more stock in the back?
この棚に商品を補充しないとだね。在庫あったっけ?
「commodity」は「生活必需品、日用品、商品」などの意味を持つフォーマルな英語表現です。文脈によっては「(取引される)農作物、鉱物」という意味でも使われています。 「valuable commodity」で「役に立つ、便利な商品」という熟語にもなります。 上記で説明したような英語表現と比べるとややフォーマルな表現となるため、日常会話の中で使われることは少ないです。 ビジネスのシーンなどで主に使われる英語表現となります。
What floor is it that sells daily commodity?
日用品を売っている階は何階ですか?
The country's most valuable commodities are rice and cars.
国の産物は米と車です。
「merchandise」はフォーマルな表現の「商品、製品」となります。イメージとしては、上記でご紹介した「goods」のビジネスバージョンです。 「merchandise」は不可算名詞となりますので、複数形は存在しません。 また「merchandise」は動詞としても使われ、動詞の場合は「〜の販売を促進する、 〜を取引する」という意味です。 「merchandise」は商業的な商品や製品に使われることが多く、会社間での取引の際に主に使われる英語表現となります。それに比べて「goods」は消費者と販売者との会話の中で使われます。 例えば、「オリンピック商品」は「Olympic goods」ではなく「Olympic merchandise」となります。 2020年の東京オリンピックの際、もしかしたら「Where can I get the Olympic merchandise?」と質問されることが多いかもしれませんね。
We will send you the merchandise after we receive the payment.
お支払い後に商品をお送りいたします。
This shopping mall has a wide selection of merchandise for sale.
ここのショッピングモールは多数の商品を売りに出しているのね。
「ware」は陶器などの商品を表す意味合いが強い英語表現です。 日本語でもよく「テーブルウェア」や「キッチンウェア」と言うことがありますよね。 これらの「ウェア」はこの「ware」の単語からきています。 「テーブルウェア」は「tableware」、「キッチンウェア」は「kitchenware」と書きます。 陶器などの商品を表すニュアンスが強いため、例えば「美濃焼」は「Mino ware」と表現することができます。
I have to buy new kitchenware since I moved to the new place.
引っ越したので新しいキッチン用品を買わなきゃ。
I am interested in Arita ware. Have you heard of it before?
有田焼に興味あるんだよね。聞いたことある?
今回の記事でまだ紹介していない「商品」を含む言葉をまとめて紹介します。
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