「もちろん」を英語で表現するとき、まず頭に浮かぶのは「of course」ですよね。しかしこの「of course」は使い方に注意が必要な単語です。また「of course」以外にも「もちろん」を意味する単語はたくさんありますので、1つずつ解説していきます!
「of course」のコアの役割は「発言内容の妥当性を強調する」ことです。 「もちろん」「確かに」という意味になります。 「of course」というフレーズはとても使い方にクセがあるので、注意が必要です。 「of course」の使い方は下記の3パターンです。すべて和訳は「もちろん」になるのですが、英語においてはニュアンスが微妙に違うので1つずつ解説していきます。 <1> Can I 〜?、May I 〜? に対する丁寧な許可 <2> Can you 〜? Will you 〜?に対する承諾 <3> Do you 〜? Have you 〜?に対する同意 どの意味の「of course」も「yes」を強調した用法です。 これだけでは少し分かりづらいと思うので、詳しく説明したいと思います。
「of course」は相手の許可を求める依頼に対する妥当性を示すことで、丁寧な許可を表します。日本語でも相手の依頼を許可するときに「もちろんです」と言いますよね。 例えば、 A:Can I come with you?(一緒に行ってもいいですか?) B:Of course!(もちろんです!) この「of course」は、相手の質問である「一緒に行ってもいいか」という内容が妥当であることを示しています。つまり、「一緒に来るのはもちろんいいに決まっている」というニュアンスです。AさんがBさんと一緒に行っていいかどうかは不明なためにAさんは依頼してるわけですが、それに対して「いいに決まっている」というニュアンスを表現することで「丁寧さ」を示しています。 例文を見てみましょう。
"Can I use your eraser?" - "Yeah, of course."
「消しゴムかして〜」-「いいですよ」
"Can I have a word with you?" - "Of course."
「言いたいことがあるのですがいいですか」-「もちろんです」
"Can I go home now? I feel very sick." - "Oh, of course. Take care."
「今から帰宅してもいいですか。体調がとても悪くて」-「あ、もちろんです。お大事に」
1つ注意点なのが「Can I〜?」の質問に対して「Of course, you can.」と答えると少し上から目線で偉そうな感じがするので「you can」は付け加えない方が無難です。「あなたはしてもよい」とわざわざ言ってるわけなので、不要です。 「of course」のあとに「go ahrad(どうぞ)」などを付け加えると丁寧なニュアンスが出ます。 レストランなどで店員がお客さんに対して「of course」を使うのはどうでしょうか? 例えば、 客:Can I get some water for now?(とりあえず水ください) 店員:Yes, of course.(はい、もちろんですよ) この使い方は全く失礼ではありません!! 厳密には、店員がお客さんに対して「許可」を出すのは失礼な感じがしますが、そうではありません。お客さんがお水がほしいというのは妥当だ、もちろん持ってきますよ、という意味なので丁寧な返事です。 私が米国に滞在している時に「◯◯もらっていいですか」という依頼に対して、店員さんが「of course.」と言うことがよくありました。(「sure」を使う頻度の方が高かったですが「of course」も同じように使っていました) ただし店員が「Of course you can.」と言うのは明らかにダメです。これだと偉そうなニュアンスが強いです。 余談ですが、店員さんは「You're welcome.」の代わりに「Thank you.」の返事として「Of course.」を使うことが多いです。
「of course」は「(あなたが)〜してくれませんか?」を意味する「Can you 〜?」「Will you 〜 ?」という質問に対する答えとして「もちろん」という意味で使います。この「もちろん」は承諾を意味しています。
"Hey, can you help me a bit?" - "Yeah, of course."
「ねえ、ちょっと手伝ってくれない?」-「うん、もちろん」
"Can you print out this document?" - "Of course."
「この書類プリントアウトしてくれる」-「もちろんです」
上司の依頼に対して「of course」は失礼だと解釈する人がいますが、そんなことはありません。(「of course」が失礼な意味になる場合もありますが、詳細は後述します) 相手の自分への依頼は妥当だ => 自分がやるのは当たり前だ => もちろんです となります。上司の「Can you...?」に対して「Of course」と答えるのは問題ありません。
「Do you...?」「Have you...?」などの質問に対する答えとして使う「of course」は賛同を意味します。 この「of course」は、妥当性を示す内容が相手の意見と同じであれば丁寧になるが、異なる場合は失礼になる可能性があるので注意が必要です。 相手と違う自分の意見の妥当性を強調するわけなので、間接的に相手の意見を否定していることになります。 例1 A:You haven't graduated from university, have you?(大学卒業してないですよね?) B:Of course I have!(いや大卒ですから) Bさんは「of course」で「自分が大卒であること」の妥当性を示しています。Aさんは、Bさんが大卒ではないと思っています。AとBの意見が食い違ってるので、この「of course」は「いやいや大卒ですから」という波田陽区wのようなニュアンスになります。そもそもAさんの質問が失礼なのでw、Bさんが失礼かどうかは分かりませんが、丁寧ではないのは確かです。相手の認識が間違っているときに「of course」で返答してしまうと、ちょっぴり上から目線なニュアンスになってしまいます。 例2 アメリカ人:Do you know the state called "Colorado"? I'm from there.(コロラド州って知ってますか?そこ出身なんです) 日本人:Of course I know! I've been there once!(もちろん知ってますよ!一回行ったことあります) この「of course」は失礼どころか、むしろポジティブな意味合いがあります。「of course」は自分がコロラド州を知っていること」の妥当性を示しています。アメリカ人は知っていてくれたら嬉しいなという思いで質問していています。その思いに対して「もちろん知っていますよ」と応えています。アメリカ人と日本人の思いが合致しているので、この「of course」は丁寧でポジティブなニュアンスになります。 例3 A:Do you know Arnold Schwarzenegger is Austrian?(シュワちゃんってオーストリア人なの知ってた?) B:Of course I know!(もちろん知ってるよ) この「of course」は失礼なニュアンスになる可能性があります。Aさんは知らないと思って聞いてるのに対して、Bさんは知ってることの妥当性を強調しています。Bさんはそんなの知っていて当たり前だろ、その質問は聞くまでもない、というニュアンスで「of course」を使ってる場合、失礼なニュアンスになります。
しかし、例3のような「of course」でも表現次第では失礼とは限りません。 例4 A:Do you know Lady Gaga is coming to Japan next year?(レディー・ガガが来年日本に来るの知ってた?) B:Of course I know! I love her so much. I am a big fan of her. Can I go on? I can geek out about her forever! (当たり前じゃん!おれ大好きなんだから。大ファンだよ?続けていい?彼女のことなら永遠に話していられるよ!) この例文の「of course」はどうでしょうか?例3と使い方は似ていますが、失礼な感じはありません。Bさんがレディー・ガガの大ファンであることを、Aさんが知らなかった場合でも上から目線なニュアンスはありません。 長くなりましたが、結論を言えば、「of course」のニュアンスは話者の伝え方次第です。嫌味っぽく言えば「当たり前だろ」というニュアンスにもなりますが、そのような思いで使わない限り基本的には丁寧な表現になります。「of course」は上から目線だから注意と言っている日本人がよくいますが、そんなこともないのであまり意識しすぎることはありません。
「sure」も「もちろん」という意味でよく使います。「of course」のように紛らわしくなく幅広く使え、失礼なニュアンスを含みません。なので基本的に迷ったら「sure」を使うことをオススメします。 「sure」も「yes」の強調だと思って使うと分かりやすいです。
などと言ってもどれも同じ意味です。 「sure」も「of course」同様、「Thank you」に対する返事として使うことも可能です。
"Let's go to the movie this weekend." -" Sure, I’d love to."
「週末映画行こうよ」-「もちろん。ぜひぜひ」
"Are you coming with us?" - "Sure."
「一緒に来ますか」-「もちろんです」
「certainly」も「sure」の意味で使うことができます。「sure」よりもフォーマルでかしこまったニュアンスがあります。 副詞「certainly」は「確かに」という意味の副詞ですが、単体で使うと「もちろんです」という意味になります。
"This is such a good idea, isn't it?" - "Certainly."
「これかなりいいアイデアじゃない?」-「本当ですね」
「absolutely」は「全くその通り」「そうですとも」と伝えたいときの「もちろん」になります。「absolutely」は元々「絶対的な」という意味で、相手を強く肯定するときに使います。 「absolutely not」と言うと「絶対にない」という意味になります。
"Can I call you your nickname?" - "Absolutely."
「あなたのことあだ名で呼んでもいい?」-「もちろんいいですよ」
「definitely」は元々「明確に、はっきりと、確実に」という意味で、相手に強く肯定するときに使います。「もちろんです」というニュアンスで使うことができます。「absolutely」と使い方は似ています。 相手の質問に同意するときや、誘いを承諾するときなど幅広く使います。
"You wanna come to the party tonight?" - "Definitely"
「今夜のパーティー来ない?」-「もちろんです!」
「undoubtedly」の直訳は「疑う余地のない」という意味です。 何かの依頼や誘いに対して、「断るわけがない」「間違いなく大丈夫です」という意味で使います。 「No doubt」や「No doubt about it」も同じ意味で使えます。
"I think Bill likes Ann. What do you think?" - "No doubt about it!"
「ビルはアンのこと好きだと思うけど、どう思う?」-「もちろんそうでしょ」
「No problem.」「Can you...?」「Will you...?」という形で何か依頼されたときに「sure」の代わりに使えます。「sure」と同じくカジュアルなニュアンスがあります。 「Okay」「All right」「Oh yeah」などと同義です。
"Can you give me a lift to the airport?" - "No problem!"
「空港まで送ってくれませんか?」-「もちろん」
「why not」も「no problem」と同じくカジュアルに使うことができます。 「なぜnotなんだ」=>「いいやnotのわけがない」というように反語的なニュアンスがあります。 「why not」も「no problem」と同じく、相手の誘いを承諾するときによく使います。
"Hey let's go clubbing tonight!" - "Why not!"
「よ、今夜クラブ行こうよ」-「もちろん!」
「You bet!」はもっとカジュアルな表現です。 アメリカの若者がスラング的に使う表現です。 同意や賛成を表現するを気さくに表現する言い方で「sure」の砕けた表現と覚えておきましょう。 「bet」は「賭ける」という意味で、「あなたがお金を賭けてもいいくらい確実だ」というニュアンスから「もちろん」という意味が生まれました。
"Are you coming to the party tonight?" - "You bet."
「今夜パーティー来る?」-「もちのろん太郎」
「by all means」は「of course」のフォーマルな表現です。 「by all means」も許可・承諾・同意の意味があります。「よろしいとも」「どうぞどうぞ」などと訳すとしっくりきます。許可の意味で使うことが多いです。 「 Try it by all means.」で「是非お試しあれ」という意味にもなります。
"May I go with you?" - "By all means."
「一緒に行ってもよいですか」-「よろしいとも」
"Could I have something to write with?" - "By all the means."
「何か書くものもらっていいですか」-「どうぞどうぞ」
「with pleasure」は相手の依頼に対して「喜んでお引き受けします」という快諾のニュアンスで使います。上品でフォーマルな用法です。 日常英会話で使うことはあまりなく、サービス業に従事している人がお客さんに対して使うのが基本です。
"Can you please tell how to get to this room?" - "With pressure."
「この部屋にはどうやって行くか教えてくれませんか」-「もちろんですとも」
「obviously」は「明らかに」という意味です。「当たり前じゃん、当然だよ」というニュアンスの「もちろん」です。「of course」に近いです。 「obviously」は親しい友人間で使うのが基本です。あまりよく知らない人に対して使うと失礼なニュアンスになるかもしれないので、注意してください。
"Are you going to Roppongi tonight?" - "Obviously. Let's party!"
「今夜六本木来る?」-「当たり前だろ。騒ごうぜ」
「duh」は「obviously」のくだけた表現です。相手が当たり前のことを言ったときに、わざわざ聞くなよ、というニュアンスです。
"Is it raining outside?" - "Duh. Yeah, it is. Look at me. I'm so wet!"
「外雨降ってる?」-「当たり前じゃん。降ってるよ。私見てよ。ビショビショだよ」
相手の依頼に対して「You got it!」と言うと、「もちろんです」と承諾するニュアンスになります。
"Can you pass me the salt?" - "You got it."
「塩取ってくれない?」-「もちろん」
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