「照査」と「審査」という言葉をご存知でしょうか。「照査する」「審査する」といったように使います。では、それぞれの意味についてきちんと理解しているでしょうか。日常会話で聞くことは少ないため、意味を知らないという方も多いかもしれません。意味を知らないと「照査しておいて」などと言われた場合に、どうした良いか分からないですよね。正しく使うためには、意味の違いについてしっかりと知っておくことが必要です。そこで今回は「照査」と「審査」の違いについて解説していきます。適切に覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう!
「照査」・・・何か参考になるものと比べて、違いがないかどうか調べること 「審査」・・・物事を事細かく調べて、ある条件に照らし合わせることで可否・価値などを決めること
「照査」と「審査」は似ていますが、意味が異なります。 「照査」は何か基準となるものと比べて調べること、「審査」は詳しく調べて等級や優劣を決めることです。
「照査」は<しょうさ>と読みます。 「照」は音読みで「ショウ」、訓読みで「てる・てれる」と読みます。 「照」は「複数のものを比べてみること」を意味します。 「査」は音読みで「サ」、訓読みで「しらべる」と読みます。 「査」は「はっきりしないことを確かめること」を意味します。 「照査」の意味は「何か参考にするものがあり、それと比較して調べること」です。 二つものを比べ合わせることによって、違いがないかどうか、正しいかどうか調べることを表します。 「照査」はデータや書類など、何か基準になるものがあって、それと比べて調べることを表す場合に使います。 判断の基準となるものがない場合は、「照査」は使えません。 「照査」は社会事業の構造設計など、ある特定の業界において使われていることが多いです。「設計業務照査」といったように使われていて、「設計ミスがないかどうか注文者が調べること」を表します。 ビジネスシーンでも「照査」を使うことができますが、使うことはあまり多くありません。 「照査」の類語には、「査閲」「検閲」「観閲」「照らし合わせる」「比較」「点検」などがあります。
例文
「審査」は<しんさ>と読みます。 「審」は音読みで「シン」、訓読みで「つまびらか」と読みます。 「審」は「物事を細かく調べてはっきりとさせること」を意味します。 「査」は音読みで「サ」、訓読みで「しらべる」と読みます。 「査」は「はっきりしないことを確かめること」を意味します。 「審査」の意味は「物事を事細かく調べて、適否・優劣・価値などを決めること」です。 物事をよく調査して、向いているか向いてないか、等級などを決めることを表します。 ものをよく調べ合否を決めたり、能力をよく調べて優劣を決めることを表す場合に「審査」を使います。例えば、「作品の審査」だったら「それぞれの作品を比べて良いものを決めること」を意味します。 クレジットカードを作る場合にも「審査」があります。この場合の「審査」は、職業や年収などその人の情報に基づいて、しっかりと返済できるかどうかを決めます。 情報からきちんと返済できないだろうと判断された場合は、「審査に通らない」と表現します。 「審査」を用いた言葉には、「審査員」「審査基準」「公開審査」「書類審査」「第一審査」「審査結果」などがあります。 「審査」の類語には、「決裁」「判定」「評定」「判決」「裁判」「ジャッジ」「査定」などがあります。
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