「若輩者」という言葉をご存知でしょうか。挨拶するときなどに「若輩者おではありますが〜」などと言いますが、「若輩者」は新人が使うべきでないと注意されたことはありませんか。「若輩者」は自分自身が謙遜することを表していますが、使用する際は注意すべき点があります。そこで今回は「若輩者」の意味や使い方、類語、ビジネスシーンで使える例文について紹介していきます。何気なく使っていた、意味を知らずに使っていたという人は今一度使い方について確認しておきましょう。
「若輩者」は「じゃくはいもの」と読みます。 また小説などで「若輩者」と書いて「みじゅくもの」や「わかもの」などと読ませる場合がありますが、正しくは「じゃくはいもの」ですので間違えないようにしましょう。
同じ読みと意味で「弱輩者」と表すこともできます。 ただ一般的には「若輩者」が使われています。
「若輩者」は「経験が浅く、未熟な者」「年が若い者」を意味します。 ただ「年齢が若い」といった意味がありますが、主に「経験が浅い」ことを指して使われるため誤解を招かない要注意が必要です。 「若輩」の意味は、「年が若い人・青年」「未熟なこと。また、未熟者」です。 本来は「若輩」だけでも意味を成します。
「若輩者」には「年齢が若い」といった意味がありますが、具体的に何歳までを指すということはありません。 また、「未熟者」といった意味の場合は年齢に関係なく使うことができます。
「若輩者」には「年が若い者」という意味も含まれますが、ビジネスシーンでは主に「経験が浅い」「経験が未熟」という意味で使われます。 「若輩者」はある程度経験がある人や、ある程度の地位がある人が謙遜の意を込めて使います。 そのため、本当に全く経験がない若者が「若輩者」を使うと、相手に違和感を与えてしまうことがあるので、注意しましょう。
また、実際に経験がそれなりにあり謙遜のつもりでも、重要な職務に従事する者が「若輩者ですが〜」などと言っていると相手に頼りない印象を与えてしまう場合があります。 経験豊富な人に担当してもらった方がもちろんいいですよね。例えば、上場準備しているベンチャー企業に「若輩者」の会計士が担当していたら、社長はおそらく不安になるでしょう。。 よって、「若輩者」は時と場合を考えて使うようにしましょう。
かなり経験がある人や、会長・社長などの地位のある人が「若輩者」を使用すると、逆に皮肉・嫌味に聞こえてしまいます。 本人は謙遜のつもりでも、社会的に高い地位の人が使うと違和感があります。
「若輩者」という言葉は難しく堅い日本語です。相手によっては「若輩者」という言葉を知らない場合もあるでしょう。 相手の知らない難しい言葉を使うと、印象が悪くなってしまいます。場合によっては馬鹿にされているように捉える人もいるかもしれません。 なので、「若輩者」という言葉をあえて使わず、「至らぬ点もございますが〜」「右も左もわかりませんが〜」など簡単な表現の方が無難な場合が多いでしょう。
「若輩者」を使って挨拶をする際に「ご指導ご鞭撻」とセットで使われることが多くなっています。 「ご指導ご鞭撻」の意味は、目上の相手からの自分に対する教育や指導のことであり、それらを敬っていう表現になります。 「若輩者ですが、ご指導ご鞭撻のほど〜」の形で使います。「ご指導ご鞭撻」の詳しい使い方に関しては下記の記事を参考にしてください。
「若輩者」は、昇進・昇級の挨拶の際に使われることが多いです。 この場合の「若輩者」は「自分にはまだ能力が足りない」と自分を謙遜し、「与えられた役職に相応しくなるよう、努力をしていきたい」という決意表明となります。
ある程度、経験を踏んできているはずなので、「若輩者」が相応しいです。 自らを謙遜して紹介することで、接しやすい印象を与えられます。
「若輩者」は目上の人や社外の人に対して使うことはできませんが、他人でも部下など目下の人を目上の人に紹介するときには使うことができます。 「まだまだダメな部下ですが、、」という謙虚なニュアンスが相手に伝わります。
例文
結婚式では、今後の家庭生活に向けての抱負を挨拶します。 この場合は、”自分たちは未熟者なので温かい目で見守ってください”という気持ちが伝えられます。
例文
取引先や上司から、お誘いを受けたときなどに幅広く使えるのが「私のような若輩者にはもったいない」という表現です。 また、お礼を述べるときは、具体的に何が良かったのかを表さないと、誤解される可能性もあるので注意しましょう。
「若輩者」は乾杯の音頭を任された場合にも使います。 通常、乾杯の音頭は年長者や上の役職の人が行いますが、場合によって若い社員が任されるときがあります。 そのような時は、任されたからといってでしゃばるのではなく、「若輩者ですが〜」などと謙遜しながら進行するのが適切です。
「未熟者」は「学問・技術などがまだ発達していない者」を意味します。 「若輩者」と同様に、自分を謙遜するときに使います。 ただ、若者が自分をへりくだる際は「若輩者」よりも「未熟者」を使うのが良いでしょう。「未熟者」の方がニュアンスが明確なので意味が伝わりやすいです。 経験の無い新入社員や、これから経験を積む新人の挨拶では「未熟者」が適切になります。
例文
「浅学非才」は「学問が浅く、才能にも乏しいこと」という意味です。 「浅学非才」「浅学」は、自分の知識や才能をへりくだる場合に使うのが一般的です。 「自分の知識はまだまだである」「自分はまだまだ勉強すべきである」と意味合いを込めて、挨拶やお礼をしたい場合に使います。「浅学非才」と言葉と共に意欲を表すことによって、自身の向上心を示すことができます。 「浅学非才」「浅学」は”自分をへりくだる謙遜の語”ですが、”能力のある人が謙遜している”ニュアンスが含まれていますので、自分の学識や知識が浅い場合は、この言葉を使用するのは避けた方が良いです。
例文
「青二才」は”年若く経験に乏しい男をののしっていう語”です。 「青」は「若い」「未熟の」を意味します。よく「青くさい」「青春」などと言いますよね。 あざけりや謙遜の気持ちを込めて、「この青二才が何を言うか」「まだ青二才の私ですが」などと使います。男性のみが使うので、女性は使うことができません。 また、「青二才のくせに、生意気を言うな!」などと年若い男性を罵るときにも使います。
例文
自分の経験が浅いことを伝える表現は他にもあります。
自分のことを「若輩者」と言うよりも、少々くだけた表現の「右も左もわかりませんが」や「至らぬ点もございますが」などといったストレートな言葉を用いたほうが、相手に好印象を与えることがあります。 状況や相手によって、使い分けられると良いでしょう。
例文
「若輩者」の英語表現を見ていきましょう。 「若輩者」の英語は、
などがあります。 「inexperienced」「naive」も結構ネガティブなニュアンスが強いです。
⚠日本語の「ナイーブ」は「精神的に敏感」という意味ですが、英語の「naive」にはこの意味はありません。日本語の「ナイーブ」は、英語では「sensitive」になります。
そもそも英語圏では、謙遜して自分を小さく見せる、ということをしません。 なので、英語圏でのビジネスシーンで「inexperienced」「naive」などと自分を形容するのは避けた方がいいでしょう。 ビジネスの場で人を紹介する場合などに使いたい場合は「new」がオススメです。 こんな感じで使えばよいでしょう。
He is still new here but he is a capable man so please don't worry about that.
彼は若輩者ですが優秀ですので心配無用でうs。
「here」は「この会社で、弊社で」というニュアンスです。 「He is still new here」で「彼はまだこの会社来たばかりですが」といった感じです。
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「若輩者」について理解できたでしょうか? ✔︎「若輩者」は<じゃくはいもの>と読む ✔︎「若輩者」は「経験が浅く、未熟な者」「年が若い者」を意味 ✔︎「若輩者」は自分自身を謙遜して挨拶をするときや、目下の者を他人に紹介するときに使う ✔︎「若輩者」の類語は、「未熟者」や「青二才」などがある