「手配」という言葉をご存知でしょうか。「手配」は、お願いするときに「手配くださいますよう〜」だったり、依頼したことをすぐに用意してもらい「迅速に手配いただきありがとうございます」などとお礼をするときにも使うことができます。ただ、「手配」を丁寧に表そうとして「お手配」か「ご手配」で悩んだことはありませんか。相手に間違った敬語を使って失礼な人と思われたくもないし、だからと言って「手配」のみだと丁寧さに欠ける感じがしますよね。そこで今回は「手配」の意味や正しい使い方、類語との違いについて解説していきます。
「手配」の意味は、 ◯物事のてくばり。物事に先だって役割や段取りを決めたり、必要な物を用意したりすること ◯犯人・容疑者を捕まえるように司令、配置すること になります。 「手」は「手わざ」「仕事や役割をもつ人」、 「配」は「つりあいよく並べる」「割り当てる」「指図が行き渡る」を意味します。
「手配」を使う場面の例としては、
となります。 例えば、「◯◯のチケットの手配する」といった場合は「◯◯のチケットを準備する」という意味です。 自分が準備するときは「手配する」「手配します」と使い、相手に準備することをお願いするときは「手配願います」「手配してください」と使うことができます。 「手配」はお願いするときだけでなく、「手配いただきありがとうございます」とお礼をする際にも使えます。
「手配」の 尊敬語:ご手配ください、ご手配願います 謙譲語:手配いたします 丁寧語:お手配、手配します
「お」と「ご」は漢字だとどちらも「御」と書くため、意味は同じです。 ただ「お」を付けるか、「ご」を付けるかについては決まりがあります。 一般的に、「お」は和語につけて、「ご」は漢語につけるとされています。 外来語には「お」も「ご」もつきません。 ”和語”は訓読みをする熟語で、”漢語”は音読みをする熟語です。 使い分けの例としては、
▶︎和語=「お」
▶︎漢語=「ご」
などです。 しかし例外もあり、漢語でも「お」をつける場合があります。 例としては「お時間」「お電話」「お化粧」「お掃除」「お茶碗」など。 「手配」の場合は、 「手」は音読みだと「シュ」、訓読みだと「て」、 「配」は音読みだと「ハイ」、訓読みだと「くばる」と読みます。 「手配」は”訓読み”と”音読み”の組み合わせでできているため、基本的に「お」をつけても「ご」をつけても良いとされます。
「お手配」と「ご手配」、どちらを使えばいいのか迷ってしまいますよね。 実際、どのように使い分けされているのかでしょうか。 「ご手配」の「ご」は尊敬を表す接頭語になります。 ”尊敬語”は、相手に対して敬意を表す敬語です。 接頭語「お」は尊敬や謙譲の意味以外に、”美化語”として用いることがあります。 ”美化語”とは表現をより上品にするための配慮を表す働きをもつ語で、敬意を表す表現ではありません。「お菓子」「お茶碗」「お酒」「お料理」などが当てはまります。 他にも例を挙げると、
同じ「お返事」でも使い方次第で、尊敬語か美化語になります。 このようなことから、「お手配」は”美化語”に近いと言えます。 上司や取引先など目上の人に対しては、「ご手配」を使うのが良いでしょう。
◯「お手配」・・・緊急性がなく急ぐ必要がないときや、相手に柔らかい印象を与えたい場合に使う ◯「ご手配」・・・何かを早急に頼みたいときや、相手が目上である場合に使う
「発注」は「注文を発すること」を意味します。 例えば「必要な部品を発注する」「商品を発注する」と使います。 「発注」は「必要なものを選ぶ、作ってもらう」という意味合いになります。 一方で「手配」は「前もって必要なものを用意したり、調整すること」を表します。 「手配」と「発注」は非常に似ている言葉ですが、意味は異なるので注意しましょう。
「準備」は「ある事をするのに必要な物や態勢を前もって整えること」「用意」を意味します。 「準備」は主に”将来何かを行うために条件を整えること”を表しますが、”意図的でないことに備える”というニュアンスも含まれます。 例えば、「夜ご飯の準備をする」「地震に備えて防災グッズを準備しておく」と使います。 「手配」は「事を行うために必要な物や人の準備・調整などをすること」を意味しているので、”準備の中でも具体的な作業”を指します。
◯手はず (意味:物事をするため、前もって決める手順) 「出発の手はずを整える」 ◯用意 (意味:準備、支度をすること) 「旅行の用意をする」 ◯段取り (意味: 物事を行う順序や手順。また、その準備) 「結婚式の段取りをする」 ◯お膳立て (意味:準備すること、用意しておくこと) 「二人を引きあわせるお膳立てができた」 ◯態勢 (意味:ある物事や情勢に対してとる構えをする) 「受け入れの態勢は整っている」
「準備」という意味の「手配」を意味する英語は、
です。 「arrangement」の動詞は「arrange」もしくは「make an arrangement for」で表現します。 「preparation」の動詞は「prepare」です。 「警察による犯人逮捕のために必要な処置」は「search」
Thank you for the arrangement you've made for the party.
パーティーの手配ありがとうございました。
The man was searched for drugs and then released.
その男は薬物所持のため手配され、その後釈放された。
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「手配」について理解できたでしょうか? ✔︎「手配」は「物事に先だって役割や段取りを決めたり、必要な物を用意したりすること」を意味 ✔︎「お手配」は”美化語”で、「ご手配」は”尊敬語”になる ✔︎ 上司など目上の人に対しては、「ご手配」を使うのが良い ✔︎「手配」の類語には、「手はず」「段取り」などがある