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《完全版》ニュアンス別「雰囲気」の英語表現

日本語の「雰囲気」は、場所の雰囲気、人の持つ雰囲気、物が放つ雰囲気など幅広く使えますが、「雰囲気」を意味する英単語はたくさんあり、ニュアンスによって使い分ける必要があります。日本語の「雰囲気」という言葉は抽象度が高くいかにも日本語っぽいですよね。今回は「雰囲気」を表す英単語をニュアンス別に1つずつ紹介したいと思います!

※音声付き例文がありますので、発音の確認に活用してください。音声はアメリカ英語になっております。

atmosphere:場所や状況の雰囲気

「atmosphere」は元々「大気・空気」を意味する言葉でしたが、そこから転じて「場所や状況の雰囲気」を意味するようになりました。 「場所や状況に対する雰囲気」を意味する英単語として最も一般的に使われているのが「atmosphere」です。 よい雰囲気でも悪い雰囲気に対しても、場所や状況に対する雰囲気なら「atmosphere」は使うことができます。 例えば、「このレストランおしゃれな雰囲気だね」という言いたい時は「This restaurant has a classic atmosphere.」や「There is a fabulous atmosphere in this restaurant.」などと言います。 実際にどんな雰囲気なのかは、「atmosphere」の前に「形容詞」を付けて修飾します。 「atmosphere」とよく一緒に使われる形容詞は下記です。

  • nice (素敵な)
  • good (よい)
  • warm (温かい)
  • cozy (心地の良い)
  • friendly (フレンドリー)
  • homey / homelike (アットホーム)
  • crazy (ヤバい)
  • splendid (華やかな)
  • calm (落ち着いた)
  • bad (悪い)
  • awkward (気まずい)

などなど 例文を見ていきましょう。

The restaurant I went to last night had a really homelike atmosphere.

昨夜言ったレストランはとても家庭的な雰囲気だった。

I want to build up a lively atmosphere inside the company.

社内に活気ある雰囲気を作っていきたい。

The atmosphere during the exam was so tense.

試験中の雰囲気はとても張り詰めていた。

ambience:場所の(質の高い)雰囲気

「ambience」は元々「取り囲む」という意味なので、「取り囲まれた空間に対する雰囲気」を指します。 語源がフランス語で、リッチでファンシーな響きがあります。質が高く高級感のある雰囲気に対して使われることが多いです。 ですから、だだっ広い環境でなくてかつ高級感があるとなると、バーやホテル、高級レストランなどに対して使われるのが普通です。 辞書的には「atmosphere」と同義だとされますが、このように微妙なニュアンスの違いがあります。

I love the calm ambience in that bar.

あのバーの落ち着いた雰囲気がとっても好き。

I'm looking for a restaurant with a romantic ambience.

ロマンチックな雰囲気のお店を探しています。

vibe:人・場所・音楽から受ける雰囲気

「vibe」は「振動」を意味する「vibration」が変化して成り立ったスラングです。 「振動」というワードからも連想できる通り、「本能的に経験される特有の感情的な雰囲気」を指します。 「atmosphere」「ambience」との違いは、場所や状況だけではなく人に対しても使える点です! 初対面の人と会ったときによい印象や雰囲気を感じたときは、「I got a good vibe from her.」と表現することができます。

I don't know how to describe it, but somehow I like his vibe.

なんて説明すればいいか分からないのだけど、なんか彼の雰囲気が好き。

This Jazz music has a soothing vibe.

このジャズ音楽は落ち着いた雰囲気があるね。

San Francisco still has a hippy vide to it.

サンフランシスコはヒッピーな雰囲気がまだ残っている。

最後の例文の「to it」の「it」は「San Francisco」を指します。 「There is still a hippy vibe to San Francisco.」といえば重複がないのですが、ネイティブは習慣的に主語内容を「to it」ともう一度言う癖があります。特に深い意味はないのでそこまで気にする必要はありません。「to it」は発言しなくても意味は全く同じです。

aura:霊的な雰囲気

「aura」は日本語の「オーラ」の語源になっている言葉です。 「aura」の元の意味は「霊気」です。人や動物の身体からにじみ出ているかすかな光のを指します。 そこから転じて、「人や場所が持つ雰囲気」というニュアンスも生まれました。 この意味が日本では広がり、「雰囲気」と同じ意味で一般的に使われるようになりました。 ちなみに医学用語で「前兆」という意味もあります。 しかし、「atmosphere」や「vibe」ほどネイティブは「aura」という単語を使いません。 雰囲気という意味で「aura」を使う場合も、ネガティブなニュアンスで使うことが多いです。 「あの人オーラあるよね」の「オーラ」は「vibe」を使う方が一般的です。

There's an aura of sadness about him.

彼には悲しい雰囲気がある。

mood:雰囲気ではなく心的状態

「mood」は日本語の「ムード」の語源となった英単語です。 「いいムードのお店」の「ムード」は「atmosphere」を使います。「mood」では誤りです。(日本語の「ムード」はある意味「和製英語」と言えるでしょう) 「mood」は基本的に「個人や人の集合体の心的状態」を指します。「雰囲気」より「気分・気持ち」などの和訳の方がしっくりくることが多いです。

feel:場所や状況に対する雰囲気・感じ

名詞の「feel」にも「場所や状況に対する雰囲気」 という意味があります。 元々「feel」は動詞で「感じる」という意味なので、名詞の「feel」も「なんとなくの感じ」というニュアンスがあります。 ニュアンスとしては「atmosphere」より「vibe」に近くて、「feel」は話者が直感的に感じてる雰囲気です。

I like your outfit today. It's got an American feel to it.

アメリカンな雰囲気があって、今日のあなたの服装好きよ。

There is the feel of mystery in this town.

この街には不思議な雰囲気がある。

nimbus:人や物が放つ神秘的な雰囲気

「nimbus」は「人や物が放つ神秘的な雰囲気」という意味があります。 「nimbus」は元々、宗教用語の「後光」を意味します。 「後光」とは、「神や仏などから発せられている光」を指します。 そこから転じて「輝かしく神秘的な雰囲気」という意味を持ちました。

The Precident was encompassed with a nimbus of fame.

大統領には声望のある神々しい雰囲気が漂っていた。

patina:味のある雰囲気

「patina」は、「長く愛用された物だけが放つ味や趣のある雰囲気」を指します。 「patina」は元々は「古さび」を意味しました。

He likes the patina of old copper coins and collet them.

彼は古い銅貨がもつ味のある雰囲気が好きで、コレクターをしている。

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