「奏功」という言葉をご存知でしょうか?「奏功」のは「目標通りに成し遂げる」という意味があり、医療などで使用する「奏効」という類語もあります。今回は、「奏功」の正しい意味と使い方、「成功」との違いを例文つきで解説します!また、類語や英語表現も紹介しますので、参考にしてください。
「奏功」は、「そうこう」と読みます。 「奏」は、音読みで「そう」訓読みで「かなでる」と読みます。 「奏」のは「すすめる・たてまつる」「かなでる」「なしとげる」という意味があります。 「功」は、音読みで「こう・く」訓読みで「いさお」と読みます。 「功」には、「いさお・すぐれた仕事・てがら」「ききめ・はたらき・しるし」という意味があります。
「奏功」の意味は「目標どおりの成果がでること」です。 読み方でも説明したように、「奏功」は、「奏」と「功」という2つの漢字でできている言葉です。 「奏」という漢字は、現代では「楽器を演奏する」というような意味で使われることが多いですが、本来「奏上する」という言葉に使用されている漢字で、「功」は「優れた仕事・てがら」つまり「功績」を意味する漢字です。 「奏上」とは「天皇に申し上げること」という意味があり、「天皇に功績を報告する」といった場合に使用されていた言葉であり、そこから転じて「目標どおりに成し遂げること」というような意味合いを持つようになりました。 「目標を成し遂げる」といったときは、目標を成し遂げる為に様々な手を尽くしますよね。 つまり、「奏功」を使用する場面は、目標に対して戦略をたてて、努力し実行しているということが前提であるということです。 「功を奏す(こうをそうす)」という言葉を耳にしたことがあるかと思いますが、「奏功」は「功を奏する」という言葉を熟語にしたものです。 「功を奏す」に関しては、後述します。
「奏功」は、先程も述べたように、「目標達成のためにした様々なことが身を結び」というようなニュアンスがあり、「〜の作戦で成功」「〜のおかげで目標達成」といった場合に使用する言葉です。 例えば、「1日1人1時間のビラ配りが奏功し、売上が右肩あがりになった」という使い方をすると、「従業員の1日1時間のビラ配りのおかげで売上があがった」という意味になります。 このように、目標達成の為にしたことを先に述べてから、「奏功し」「〜だ」(という結果になった)といった使い方をするのが基本です。 ビジネスシーンやスポーツ観戦などでも使用される言葉です。
先程もちらっと述べましたが、「奏功」は「功を奏す」の熟語です。 「功を奏す」も「功績を天皇に申し上げる」また、「ことが成就する」という「奏功」と同じ意味のある言葉なので、内容がかぶってしまうのですが、同じように「〜の作戦で成功」「〜のおかげで目標達成」という場合に使用します。 「功を奏す」は、「〜が功を奏した」というように使用します。
医療用語としても「奏効」という言葉は使用されます。 医療用語として使用される「奏功率」と「完全奏功」を簡単に紹介します。 「奏効率」は「 そうこうりつ」と読みます。 「奏功率」とは、「がんにある患者に対して薬物治療をした場合の効果の割合」つまり、「がん細胞が消滅した割合のことつまり、薬物の効果を「奏効率」といいます。 「完全奏功」は「かんぜんそうこう」と読みます。 「完全奏功」は、同じくがん治療をしている患者さんに対しての治療効果を指している言葉で、「がん細胞がすべて消滅した」ということを「完全奏功」といいます。
▶「奏功」・・・「目標どおり結果を得ること」 ▶「奏効」・・・「効き目があらわれること」
「奏功」は、「目標どおりに成し遂げること」つまり、目標達成のためにした様々なことがいい結果を得ることを言い表した言葉です。 「奏効」は、効き目が現れるという意味合いで使用される言葉です。
「奏効」は、「そうこう」と読みます。 「奏効」は、「きく・ききめがある」という意味の「効」という漢字を使用していうことからわかるように、「効き目が現れること」というような意味で使用されます。 「奏効率」という言葉を紹介しましたが、医療・医学でよく投薬や治療の効果を表現する場面で使用される言葉です。 つまり、上述した「奏効率」は、「投薬の効果の割合を示す」言葉なので、「奏効」を使用しているということがわかります。 「完全奏功」は、「がん細胞がすべて消滅した」という「投薬が、がん細胞の消滅という結果に結びついた」という言葉であるため、「奏功」を使用しています。
▶「奏功」・・・「目標どおり結果を得ること」 ▶「成功」・・・「目的を達成すること」
「奏効」も「成功」も共に上手くいったことを表現している言葉ですが、ニュアンスに微妙な違いがあります。 「成功」は、「物事が全体的にうまくいくこと」を意味しています。 「奏効」は、「目標を達成するための方法が上手くいった」というニュアンスで使用される言葉です。
「成功」は、「せいこう」と読みます。 「成功」とは、「功を成す」ということです。 「成功」には、「物事を目的通りに成し遂げること」という意味があります。 例えば、「交渉に成功した」というように、「うまくいく」というニュアンスで使用されます。 また、「料理研究家として成功する」というように、物事をうまく成し遂げて社会的地位や名声を手に入れることも意味しています。
「成就」は、「じょうじゅ」と読みます。 「成就」の意味は、「物事をなしとげること・願いが叶うこと」という意味があります。 物事が願いどおりに叶うことを「成就する」といいます。 「大きな願いがかなう」という意味の「大願成就」や、「恋が実る」という意味の「恋愛成就」という言葉にも使用されます。
「達成」は「たっせい」と読みます。 「達成」の意味は「成し遂げること」です。 「目的を果たすこと」を「達成する」といいます。
「上首尾」は「じょうしゅび」と読みます。 「上首尾」の意味は「物事がうまい具合に運ぶこと」です。 「都合よくいって良い結果を得ること」を「上首尾」といいます。
「寛解」は「 かんかい」と読みます。 「寛解」の意味は、「病気の症状が一時的に軽減した状態」です。 例えば、「投薬により、症状が寛解した」というのは、「薬を飲んだことにより、一時的に症状軽減した」という」ことになります。 「完全寛解」は、「症状がすべて消えること」を意味します。
「奏功」の英語は「successful」でOKです。
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「奏功」という言葉について理解していただけましたでしょうか? ✓「奏功」は「そうこう」と読む ✓「奏功」の意味は「目標どおり成し遂げる」 ✓「奏功」は「〜の作戦で成功」「〜のおかげで目標達成」という場合に使う ✓「奏功」は「功を奏す」の熟語 など